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下・聖剣の大陸
死の通達
しおりを挟む厳冬の城で繰り広げられた死闘に決着が着く。
それと同時にある者がシルクの故郷である廃炎に近づいていた。
サモンの家では依然として溢れ出すリコの狂気を抑えるための儀式が続いている。
「リコ。しっかりな。
君は闇になど落ちてはいけない」
サモンは全身に滝のような汗を滴らせながら詠唱を続けていく。
そんな様子を傍らで見守るフレア。
その時フレアは、自らが廃炎の周囲に張り巡らせた結界を何者かがくぐり抜けるのを感じた。
「フレア・・・どうした?」
サモンに感づかれないように表情を隠していたフレアだったが、サモンのそんp問いに言い逃れはできぬと真実のみを伝える。
「何者かが俺様の炎の結界を破ってこの場所に近づいている。
サモン様は引き続きこの少女の狂気を抑えていてください。こっちは俺様の生命に賭けても食い止めます」
サモンは無言で頷いた。
フレアは音も立てずにサモンの家から消える。
サモンは知っていた。
フレアが嘘をつかない事を。
つまりフレアですら生命を駆けて戦わねば食い止められぬほどの敵が近づいていることを、サモンは分かっていた。
「無事に戻れよ・・・フレア」
廃炎の中腹の森。
かつてシルクがクラフィティーと出会ったその場所でフレアは来る敵を待つのだった。
『お前にしちゃあ神妙な面持ちだなぁ。
緊張ってやつか?』
イフリートの言葉にフレアは横目でイフリートを見る。
そして鼻で笑い言う。
「そんなものは百年も昔に捨てちまったさ。
城の外で風に当たるのなんか久々だからよ、ちょっと感傷に浸ってるだけさ」
そよそよと吹く風。
リコの狂気を含んだその風はどこか生暖かく悲しいものであった。
暗い月夜がどんどん黒い雲に覆われていく。
段々と薄気味悪い闇が蝕んでいく。
「むこうは上手くやってんのかね?」
ワイズとシルクのことを想いながらそう呟いた。
イフリートは何も言わなかった。
フレアと似て楽観的に物を言うイフリートであったが厳冬の大陸での闘いはいかにワイズとシルクであっても苦戦は必至。
最悪の場合には両者が破れることも容易に想像できるもので、イフリートは無言を選んだ。
微かな葉の擦れる音にフレアは振り返った。
姿も気配もない。
「いるのは分かってるぜ?」
何もない闇に目掛けてフレアが言う。
返答はない。
「イフリート、ギフト『火炎車輪』!!」
フレアは闇に向かって揺らめく炎を纏った車輪の一つを投げる。
すると何かがそれを回避したかのように蠢いた。
「ったく……よもやとは思っていたが」
フレアはその影の正体に驚く。
それは宴の参加者ではなかった。
「まさかお前があの少女の狂気を狙っていようとはな……」
火炎車輪の4つがフレアの回りを回転する。
その炎が辺りを明るく照らしていく。
蠢く闇は次第に光に照らされていき。
それは姿を現した。
『てめぇ中立の立場じゃなかったのかよ?』
「まさかお前が敵になるとはね……
神の使い」
純白のローブを身に纏い、煌めく翼が雄々しく生える。
煌めく光の輪に長い艶やかな髪。
フレアの前に立っていたのは紛れもなく天使。
「いったい何の用かな?
通達する者……メゼシエル!!」
フレアの怒号にメゼシエルは笑う。
「何がおかしい?」
辺りで眠っていた動物が反射的に覚醒し逃げるほどの殺意を込めた瞳。
しかしメゼシエルの笑顔に変化はない。
『百年前にも言いましたよね?
私は"通達する者"その役割は神からの御告げを宴の参加者に伝えること』
「そうかい。
では何故俺にそこまでの殺意を放っている?」
押し隠す殺意すらフレアには見えていた。
能面の様だった笑顔が崩れる。
『ですから通達ですよ。通達。
今日はあなたにある通達をしに来たのです』
「ある通達だ?」
『ええーー
メゼシエルが消える。
神がかり的なスピードをフレアは視界の端で捕らえていた。
フレアの命じるままに火炎車輪がメゼシエルを捕らえる。
「へっ、こんなもんかい天使さん」
手応えのあった場所で大爆発が起きる。
フレアは確かに手応えを感じていた。
「ーーーーーーがっ!?」
フレアの腹部から闇よりも黒く鈍い鎌の刃が飛び出す。
それは鮮血を撒き散らしながら引き抜かれる。
『だから言いましたよね、私は"通達する者"。宴では神からの伝令役となっていますが、真に私が通達するのは"死の通達"
ーー聞きましたね大陸王。そう、私の力なんて、こんなもんです』
膝が折れフレアは地に伏せる。
止めどなく流れ出る血。
『言い忘れていましたが私の鎌には血流を促進させるホルモンが備わっています。勿論天界のものですので下界での如何なる手段を以てしても、流れ出るその血は止められない』
振り返るフレアの目に写ったのは天使ではなかった。
「貴様……堕天使か」
漆黒のローブに紅く汚れた翼。
獣のように残酷な瞳でメゼシエルはフレアを見下していた。
フレアは力ずくで身体を起こす。
そして、拳を握りこむなり
「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉおっ!」
出血する腹部と背面とを拳で打つ。
「ぜぇ、ぜぇぜぇ、はぁ」
『面白い。
血が止められないのなら外に流れ出る血管自体を圧迫して塞いだというのですね。
ですがまぁ、そんなのはただの時間稼ぎにしかなりませんがね』
フレアは立ち上がる。
すると視界がゆらゆらと揺れた。
その姿を見てメゼシエルは愉快そうに笑う。
『通達しましょう。あなたはこのまま何がなくとも17分後に出血性ショックにより死亡。
もしこれから私と刃を交えるなら、血流は更に促進され8分、私の鎌により傷を受ける度に更に三倍の速度であなたは死に至る。
さぁ、楽しい最期を迎えましょう』
にたりと粘りある笑顔をしたメゼシエルのそれは天使とはかけ離れていた。
堕天使としても異質。
その姿は死神のそれと似ていた。
「ごたごたとうるせぇよ!
その前に貴様を倒すことだけが俺様がサモン様にできる唯一の恩返し。貴様に邪魔はさせぬ!!
イフリート!!!!」
フレアの全魔力が一点に集中していく。
肉体は命の限界を知り、今までに抑制していた全てのフィルターを排除。
通常ならば肉体が崩れるために不可能な魔力を絞り出す。
その力たるや普段のフレアの四倍とも五倍とも、さもすればそれ以上のものとなっていた。
「これから俺様はただの殺戮人形と化す。やつを滅した暁には貴様の炎で以て俺様を灰とせよ。
オーパーツ『灼熱闘気』!!!」
フレアの命のリミット。
メゼシエルの告げたものはあくまでも普段のフレアの魔力ならではであった。
オーパーツを使用し、更に普段ではあり得ないほどの魔力の量。
残酷にも、自ずとリミットは早くなっていく。
『ふふふ、我が主の栄光の為あなたには確実に消えてもらいます』
フレアを中心に辺りの木々が一瞬にして枯れ果てた。
本来ならば超高温の炎は目に見えぬはずだが、フレアの魔力の奔流と相まって、大気が揺れる。
『なんと禍々しき力よ。
この私の翼が軋む』
メゼシエルは漆黒の鎌を構える。
「全くサモン様の先見は恐れ入る。
やはり村人の一切を我が城へ避難させておいて良かった。
今の俺様では加減をし損ねて村ごと消滅し兼ねない」
フレアはゆっくりと左手をあげる。
そして照準をメゼシエルの翼へと合わせた。
「『鏡火』!!」
一瞬にして翼の中央が枯れ、灰となって辺りに消え散った。
『不可視の火炎放射と言ったところですかね……ならばあの手の動きに捕らえられなければ良いだけのこと』
メゼシエルはまた高速移動をする。
枯れ果てた大地に静寂が訪れる。
「無駄に足掻くな……我が炎を避ける術など存在しない。
『放炎封爆陣』!!」
フレアが左手を大地に置く。
すると辺りの大地が砂礫に還る。
「爆ぜよ!!」
フレアの一喝で炎の柱が天まで伸びる。
その大きさはフレアを中心に、メゼシエルが高速移動しているであろう地点を悠々と飲み込み、柱の直径は3キロにも及んだ。
大爆発は大地も木々も大気さえもを焦がした為に一切の音すら響かなかった。
不気味な程の無音。
死の世界とも称せるであろう。
「まだ終わりじゃないだろう?
さっさと出てきたらどうだ」
フレアは砂埃の立ち込める中でメゼシエルに向けてそう言った。
埃の中から何かが這い出る。
『ふはははは。
なんという冷たい炎か。
彼の炎はこの程度ではなかった。こんなものでは私の心は濡れないのです』
そこにはあれだけの大地を焦がす程の炎を受けて、傷一つついていないメゼシエルがいた。
それでもフレアの心には一欠片の驚きも伺えない。
『なんですその目は?』
蔑みの目線。
フレアは何も答えない。
『その苛立たしい目を止めなさい!』
初めてメゼシエルは声を荒げた。
フレアは静かに人差し指を自らの口元に置いた。
「聞こえないか?
『不知火の葬曲』が」
ふいに火種が発火する。
メゼシエルは火種を払おうとするが、それは動くごとに火力を増しメゼシエルを包み込んでいく。
「『穿進鏡火』!!」
火だるまになるメゼシエルを襲う不可視の火炎。
それがメゼシエルの胸を射ぬいた。
『ぬっ、がぁっ!!』
メゼシエルは顔を歪めてのたうちまわる。
フレアは間髪いれずにメゼシエルに近づくと、不可視の炎を纏った拳を打ち付けるのだった。
「終われ、世界を乱す不届きものよ」
『人間風情がこの崇高なる神の使いを不届き者呼ばわりするとは・・・』
フレアの拳がメゼシエルの顔面の4分の3を打ち抜き消失させた。
メゼシエルはその場に力なく倒れた。
「はぁはぁ・・・やりましたよサモン様」
踵を返したフレア、イフリートのオーパーツを解除しようとしたその時だった。
『ツウタツ・・・コレヨリ3フン後ニ・・・死亡』
「なに・・・!?」
顔面の4分の3を失ってなおメゼシエルは立ち上がり、フレアの背中を切り裂いた。
フレアは反射的に鏡火を放ちメゼシエルの残る四半分の頭部を消し去る。
「終わった」そうフレアは零し、それとほぼ同時に不気味な殺気を感じとった。
頭部を失ったメゼシエルはそれでもなお、操り人形のようにぐにゃぐにゃと不気味な動きをしながらフレアを抹殺するべく漆黒の鎌を振り続ける。
「くそっ、いったい何なんだよ。頭を失っても動き続けるなんて」
『フハハハハ・・・貴様ニハ分カルマイ、我ガ本体ハ其処ニ在ラ・・・』
どこからか閃光が駆け抜けたかと思うと、それは漆黒の鎌の中心部を射抜いた。
「貴様の本体はそのデスサイズに組み込まれた真紅の宝石・・・だろ?」
『馬鹿ナ・・・私ガ、人間風情ニ負ケルトハ・・・』
暗闇から出てきた人物にフレアは安堵の表情を見せた。
「サモン様・・・」
しかしそれとは反してメゼシエルは不快そうな口調となる。
『確カニ私ハ敗北スル・・・ダガ貴様ハ判断ヲ誤ッタノダ』
「なんだと・・・
まさか!!」
サモンはフレアの身を案じこの場に駆けつけてしまった自らの行動の軽薄さに気付いた。
『ポリネア族ノ末裔デアル貴様を相手ニ私一人ガ来るなど有リ得ナイダロウ。
ソフィア族ノ娘ハ頂イタ、直ニ我ガ主ガ世界終焉ノ狼煙をアゲルダロウ。
フハハハハ・・・ハハハハハハハハハ』
「貴様等・・・」
フレアですら恐怖を感じるほどの怒りに満ちたサモンの表情。
サモンは先程の閃光でメゼシエルを消し去った。
サモンは直様フレアに駆け寄り簡単な治癒を施す。
「サモン様・・・俺のことはいいからあの娘を。
でなければ最悪のシナリオが現実になってしまう」
フレアは力ない声であったが力強い瞳でサモンを見つめていた。
サモンは握りこぶしを握った。
「ああ、分かった、すまないフレア。今はこの簡単な延命措置でどうにか生きてくれ。
私は行くよ」
サモンを見送り、フレアは力なく笑い、そしてゆっくりと眠りに落ちていった。
「んっ・・・」
サモンの魔力に包まれ静かに眠るリコ。
リコの周りには実に108にも及ぶ重厚な結界が施されていた。
その強度は大陸王がオーパーツを以てしても突破に数時間はかかるはずのものだった。
そんなサモンの結界が蠢く闇に侵されて呆気なく崩れ去ってしまう。
「ふーん、こいつが・・・」
散っていく結界の魔力を疎ましそうに手で払いのけソフィアが姿を現した。
『くかか・・・これだ。この器さえあれば我々はこの世界どころか天界を征服することもできる。
ようやくだ、ようやく俺様の』
舌なめずりしながらリコを見下ろすルシファー。
ソフィアはリコを担ぐ為にリコに触れる。
眩い閃光がソフィアの背後から近づくが、それは闇によって飲み込まれてしまった。
『これはこれは懐かしい。ポリネアの末裔か』
「やはりとも言うべくもないな。私は貴様がこの宴に不法に参加した瞬間からこの事態を想定していた」
サモンの手には光り輝く小さな杖が握られていた。
その杖から女性の天使が煌々とした暖かな光を放ち姿を現した。
『ほう、中立者には今回は貴様がついたのか・・・ガブリエル』
天使界ではミカエルに次ぐ二番目の地位に属する天使。
『私はあなたを蔑如しますわルシフェル。
誰よりも強く聡明であったあなたがこの様な下賎な輩に成り下がるとは』
ガブリエルの言葉にルシファーの表情が変わる。
吹き出す魔力で大地すら揺れる。
「何?こいつと戦るの?」
ソフィアもゆっくりと魔力を練りこむ。
『いーや。今はこの娘を俺様好みにする必要がある。
こいちらや他の大陸王と遊ぶのはその後だ』
『逃げるおつもりですか!?』
ルシファーは身の毛もよだつほどに残酷な笑みでガブリエルを見る。
『俺様が真の姿を取り戻したらまた遊んでやるさ。
さあ行くぞ』
「ああ」
霧のように細かい闇がリコを担いだソフィアとルシファーを包み込んでいく。
『逃がしてはなりません、サモン!!』
「分かっております。オーパーツ!――――『裁きの杖』!!」
落雷のような光が大地を打ち付ける。
サモンの家は大地ごと消滅したが、そこにソフィアの気配はもう無かった。
「逃げられてしまったか・・・」
ガブリエルは空を見上げた。
リコの狂気が世界に解放されていくのと比例するかのように、真っ黒な雲が世界を覆い尽くしていくのだった。
ピキッ。
「えっ!?」
突然にしてシルクの立夏の腕輪にヒビがはいった。
音を立てた部分から剥がれ落ちた欠片が地面に落ちてカランと高い音を立てた。
『はっ!
これは……』
ミカエルが外のただならぬ狂気に気づく。
その様子を察したオーディンが笑う。
『ふはは。
これは面白いことになりそうじゃな』
『オーディン。あなたはこの事態を楽しんでおられるのですか?』
世界を狂わせかねない狂気の拡散。
それをまるで喜劇でも観るかのように楽観的客観的に笑うオーディンに、ミカエルは快く思えなかった。
『何事もそれに愉悦を見出ださねば糸で吊るされた人形も同じ。
儂の享楽に貴様ごときが口を出すいわれなどない』
オーディンは自分を見つめるもう1つの視線に目をやった。
『小童が何じゃ?』
ミカエルよりも真っ直ぐに、ただ世界の安寧が為に。
シルクは戦の神であるオーディンを見つめていた。
オーディンは髭に隠された口元をわずかに弛めた。
『強欲で高慢なやつのことじゃ、器さえあれば簡単に"あの扉"を開くじゃろう。
して、ミカエルよ。
貴様、あやつが扉を開いた時どうする?』
「……あの扉?」
恐らくこの場にいるオーディンとミカエル以外には誰一人としてその意図がつかめずにいた。
ミカエルは俯く。
その表情は苦悩と迷いとが見受けられる。
シルクはそんなミカエルの表情を見るのは初めてであった。
『ミカエル。貴様分かっているはずじゃろう。
扉を開いた者に対抗しうるのは同じく扉を開いた者のみ。
ならば自ずと貴様が取るべき道は決まってくる』
『……私は』
『秤を見違うなよ』
オーディンの最後の言葉にミカエルは口を噛み締めた。
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