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サイキックチルドレン
ショーゴ①
しおりを挟む何処を見渡しても白一色の部屋。そんな場所だった。僕が連れて来られた所は。
「ショーゴ君。この箱に何が入って居るか分かるかね?」
声を掛ける真っ白い人達。頭に取り付けた線は、脳波を取る機械に繋がっていて。始終頭痛を訴える僕の意見など誰も聞いてくれずに、ただ質問ばかりを繰り返している。
「嫌だぁ、頭が痛いよぅ……」
涙を流しながら、拒否を繰り返す僕をなだめながら答えを引き出そうとする。
「ショーゴ君、この質問に答えてくれたら外してあげるからね」
これ以上の実験は危険と判断した職員たちは最後の質問と称し答えを待っている。
「うぁぁぁー。ネズミが……ネズミだよ、頭が……やめてよ……」
答えを言った途端、僕は痛みを耐えるのを止め意識を失った。
◇◇◇
「お子さんを私達に預けてみませんか?」
白衣に身を包んだ男は、超能力研究所【アース】から来たと名乗り名刺を父に差し出した。
「私達に預けて頂ければ、ご子息の能力を必ず抑えてみせます」
父は黙ってそれを受取り僕を見て頷いた。
「だ、旦那様。いけません! 坊ちやまを手放すなど。まだ八歳なのですよ」
執事の佐伯が必死に止めても父の決意は堅く、僕は連れて行かれた。
あの、白一色の世界へ。
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