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第一章
25 悲しい不思議
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「私の中心、私の核。
私の魂―――
私、死んでいる間に分かったの。
表層では認識出来ない隠れた記憶が見えて、分かった。
私、何度もお父様に殺されそうになっていたの。
事故を装おうとしたり、
友人に依頼したり、
それらは全て失敗し、誤魔化されたけど。
‥‥ねぇ、人間て不思議ね。
心の奥の隠れた記憶では、自分を殺そうとしている人間だって分かっているのに、その愛を求め続けていたなんて‥‥
これこそまるで‥‥」
ステラは胸に当てていた手をギュッと握る。
「呪いだわ」
「呪いだな」
ステラと白クマとが、同時に口にした言葉。
多分生物の中で、人間にだけ起こる悲しい不思議‥‥
「‥‥白クマさん、
さっき‥‥」
「俺の事は今は‥‥
君の魂は苦しんでいたんだな」
さっき白クマさんは
『俺は呪いを掛けられていて、本来の力を出せない‥‥』
って言っていた。
だけど、その事はまだ話したくないんだろう。
いつか白クマさんが話したくなるまで待とう。
そして話してくれたら、今度は私が全力で白クマさんの力になろう!
そう心に誓って、ステラは話を続ける。
「うん。
私の魂は、殺される事に恐怖し、
その理不尽さに怒り狂っていた。
それが魔力を凶暴なものに変えた。
その魔力が私自身を傷つけていたのは、
『自分が悪い』と思っていたから。
『父親に命を狙われるのは、自分が悪いからだ』って」
「君は悪くない」
「ありがとう‥‥
くふっ」
ムスッとした表情で否定してくれる白クマさんにステラは思わず笑ってしまう。
嬉しくて。
大好きで。
「‥‥?
な、何だよ?」
ステラが嬉しそうに見つめるから、白クマはドギマギしてしまう。
呪いを掛けられる前から関わる事は無かった――
自分にとって未知の生物である『女の子』。
それは、男子をおかしくさせる為に存在しているのだろうかきっとそうだと白クマは真剣に結論付ける。
私の魂―――
私、死んでいる間に分かったの。
表層では認識出来ない隠れた記憶が見えて、分かった。
私、何度もお父様に殺されそうになっていたの。
事故を装おうとしたり、
友人に依頼したり、
それらは全て失敗し、誤魔化されたけど。
‥‥ねぇ、人間て不思議ね。
心の奥の隠れた記憶では、自分を殺そうとしている人間だって分かっているのに、その愛を求め続けていたなんて‥‥
これこそまるで‥‥」
ステラは胸に当てていた手をギュッと握る。
「呪いだわ」
「呪いだな」
ステラと白クマとが、同時に口にした言葉。
多分生物の中で、人間にだけ起こる悲しい不思議‥‥
「‥‥白クマさん、
さっき‥‥」
「俺の事は今は‥‥
君の魂は苦しんでいたんだな」
さっき白クマさんは
『俺は呪いを掛けられていて、本来の力を出せない‥‥』
って言っていた。
だけど、その事はまだ話したくないんだろう。
いつか白クマさんが話したくなるまで待とう。
そして話してくれたら、今度は私が全力で白クマさんの力になろう!
そう心に誓って、ステラは話を続ける。
「うん。
私の魂は、殺される事に恐怖し、
その理不尽さに怒り狂っていた。
それが魔力を凶暴なものに変えた。
その魔力が私自身を傷つけていたのは、
『自分が悪い』と思っていたから。
『父親に命を狙われるのは、自分が悪いからだ』って」
「君は悪くない」
「ありがとう‥‥
くふっ」
ムスッとした表情で否定してくれる白クマさんにステラは思わず笑ってしまう。
嬉しくて。
大好きで。
「‥‥?
な、何だよ?」
ステラが嬉しそうに見つめるから、白クマはドギマギしてしまう。
呪いを掛けられる前から関わる事は無かった――
自分にとって未知の生物である『女の子』。
それは、男子をおかしくさせる為に存在しているのだろうかきっとそうだと白クマは真剣に結論付ける。
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