29 / 52
29 絶望のロサ
しおりを挟む
ロサが固まったままのドアの先では――
端的に言えば『真っ最中』である。
ベッド周りには全裸や下半身丸出しの騎士が満足げに倒れており。
ベッドの上では…
「ッ、サルトゥス…」
ドアが開けられた音もロサの声も聞こえないほど張り切って腰を振るサルトゥスと『いいわ、最高』だの『もっと激しくして』だのを嬌声に乗せるカルミア。
『妃殿下はお楽しみ中』――確かにそう案内されたけど。
一般的に『お楽しみ中』と言えばまぁそういう意味だろうけど。
まさか本当にカルミアが事に及ぶとは思っていなかったロサ。
カルミアは騎士達を侍らせてはいるが一線を越えることはしない。
一線を越える以上の変態行為を楽しんでいるが性器を繋げることはしない。
クースとトースの調査結果だ。
だからロサも安心していた。
サルトゥスは揶揄われているだけなのだと。
「ッ‥これは‥ロサ嬢、見ない方が‥」
言いながらロサの腕を引こうとしたシアンの手は一瞬遅かった。
ロサは数歩ベッドに近付き、大きく、よく響く、ハッキリとした声を出す。
「サルトゥス!」
「‥!?」
流石に声に気付いたサルトゥスの目に長年の婚約者ロサが映る。
一応仮面のカボチャに扮装をしてはいるが丸ポチャボディと唯一無二のオーラでロサだと直ぐに分かるのだ。
(え…なぜそこに?…じゃあ俺が今抱いているのは…?)
「サルゥ~~あぁ~~、いい~~‥」
(!?何でカルミアが!?‥だって‥さっき‥)
さっき――
黒装束の男達がやって来て、『こちら我が国で開発された新酒でございます。只今無料サービスにて紹介させて頂いております。…どうぞ良き夢を』と言いピンク色の酒が入ったグラスを大量に置いて行った。
こんな事はよくある事で。
他にもテーブルにはフルーツや菓子、肉料理等がズラリと並んでいる。
ちょっとおだてれば大枚を使ってくれるカルミアに商人達が置いて行くのだ。
だからサルトゥスも何の気なしにピンクの酒を飲んだ。
途端に頭がクラリとして暫くの間気絶していた様だ。
ぼんやり目を開けるとロサ嬢が居た。
そうだ、だから俺はロサ嬢の前にサッと跪いてその手を取り――
『ロサ嬢、俺達の婚約は駄目だ!契約内容を変更してくれ』
『もちろん。何でも好きにしていいのよ』
『!‥そうか、良かった‥やっと…俺はずっとお姫様に仕えるのが夢だった…物心ついた頃からいつも夢想して来た…想像の中でお姫様は金髪に碧い目だったり銀髪に赤い目だったりしたが君に出会ってからはお姫様はいつも君になった…』
『嬉しいわ』
『ああロサ嬢‥俺のお姫様‥!』
10年前、容姿が一番重要だった13才男子の価値観を6才女子が打ち砕いた。
佇まいが違っていた。
静かに凛として立つ姿、放つオーラの高貴さは理想のお姫様そのものだった。
出会ったあの日からいつか傅く日を夢見て来た茶髪茶目の丸いお姫様――
だがサルトゥス自身、自分の気持ちに気付くのに時間が掛かり過ぎた。
自分で決めた契約内容に自分が苛まれる事となり漸く自分の想いに気付くが修正するにはどうしたらいいか分からない。
ロサの方から修正を言い出してくれるのを待つしかないが一向にその気配が無い。
結婚の日が近づき焦るあまり無計画に王子妃に雇われウンザリする日々を送っていたがもう終わりに出来る。
『ロサ嬢、いやロサ姫、愛している』
『私もよ‥あぁ‥抱いてサル』
『えッ‥それは結婚初夜まで待たないと‥』
『待てないわ、ピンクのお酒を飲んだら体が熱くて‥今すぐあなたが欲しいの』
『お、俺もッ‥』
そして部屋の奥にドンと置かれていたベッドに二人でなだれ込み体を繋げた。
やっと想いが叶った――よく待ったなぁ、俺!――頑張ったなぁ、俺!
と、夢見心地で腰を振っていたのにこれは一体どういう事だ!?
そしてこんなあり得ない事態なのに腰が止まらない!?
まさかあのピンクの酒は今裏社会で話題になっている幻覚作用がある強い媚薬――
頭は真っ白なうえ腰が止まらず絶体絶命なサルトゥスはいつも無表情なロサの瞳が仮面の奥で怒り狂っているのに気付き――何か変なモードに入ってしまう。
腰を振り続けながらニヤリと口角を上げ。
「フンッ、ドブスか!
どうだ?俺たちは愛し合っている!
最高だ!これでお前も俺を諦めるしかないだろう!?」
勝ち誇った様に高らかにそう言ってしまう。
胸の内では(な、何でこんな事を言‥ロサ姫、違うんだ‥)と焦りまくっているがロサに分かるはずがなく――
「ああ。お前はもう用無しだ」
「何だよ、これでもまだ分からないのか!?一体どうすりゃ‥
えッ?」
驚いたサルトゥスは腰の動きが止まり、目を丸くしてロサを見る。
「王子妃に手を出し罪人となったお前は私と結婚する資格を失くした。
お前は私にとって無価値になった。
婚約解消の面倒な手続きは要らない。
お前が罪人になるなどして結婚の資格を喪失した段階で白紙となるから――
サルトゥス、よくも私のこれまでの10年間の努力とこれからの未来を奪ってくれたな…二度と私の前に現れるな!」
怒りを滲ませ言い放つロサ。
サルトゥスは感情を露わにしたロサを初めて見てゾッとする。
俺は…取り返しのつかない事を!?
「‥な‥何で‥いつもなら‥」
「サルゥ~~どしたのぉ~~続けてぇ~~」
誰かが何か言っている…騒音…煩い。
「ちょ‥サルゥ!?」
ベッドから下りて行くサルトゥスを追おうとして上半身を起こしたカルミアは。
ロサに向かって行こうとする全裸のサルトゥスからロサを守る様にロサの前に移動するシアンを目にして――
「ん~~~?あれぇ?
シアン様ぁ?何でここに居るのぉ~~?」
全裸で足を開いたままの状態でへらへらと笑いながら首を傾げる。
「シアン様もするぅ~~?すっごく気持ちイイよぉ~~?
はぁぁ、さっきのピンクのお酒ちょうだい、あれ飲むとねぇ、んぅぇへへへ‥」
「ロサ嬢、何だよ!?いつもは許してくれるじゃないか!?う、浮気だって自由なはずだろ!?ビンカ従姉様とは子供を作れとまで言ってたじゃないか‥」
「パキラ、カクタス、こいつらを拘束しろ」
「「はっ!」」
「ロサ嬢!‥ロサ姫ぇ!‥くそッ離せ!‥ロ‥うッ」
暴れるサルトゥスをパキラが拳で黙らせカクタスがサッとロープで縛り上げる。
サルトゥスは騎士の自分から見れば優男の二人に簡単に気絶させられ静かになる。
美しく優秀な側近二人はあっという間にシーツで包んだカルミアと半裸全裸の騎士達もロープでグルグル巻きにする。
サルトゥスに別れを告げた後放心したように立ち尽くしているロサに心が痛み、無意識にきつめに縛り上げるので騎士達が『ぐえ』とか『うぅ』とか言っている。
「なによぉ~~アタシにこんな事していいと思ってんのぉ~~アタシは王子妃でぇ、フランマのお姫様なんだからぁ~~」
シーツに包まれ拘束されているカルミアが芋虫の様に暴れながら文句を言う。
「お前はもう王子妃ではなくなった」
シアンが冷たい声を出す。
「ん?へ?なんで?
アタシは王子妃になってロウラクする為にこの国に来て…?…ん?」
カルミアがぼんやりシアンに視線を移しながら言うが。
「今更聞くか…分かっている事だろう。今までは仮婚という状態で、お前の成人をもって初めて本当の結婚となるはずだった――が、仮婚中に不貞があれば結婚は無くなる。これは王族でなくとも貴族平民関係なく昔から当たり前に守られて来た『成人前に婚姻を結ぶ場合のルール』だ。グラキエスであろうとフランマであろうと変わらない。お前は不貞を犯した。もう私とは無関係だ。フランマに帰るなりそのクズと結婚するなり好きにすればいい」
その何の感情も感じさせない声と無表情にカルミアの心臓はドクドクと波打つ。
それでも頭は一向に働いてくれないし――体はまだ欲しがって疼いている。
「‥ッ、違う!ちがうちがうのぉ、聞いて、あの、あれ、あれのせいなのぉ‥」
カルミアが大騒ぎする中――ロサはシアンの背中を見ている。
なぜかカルミアから体を離し自分に向かって来るサルトゥスに嫌悪感で思考停止していたところ、シアンがスッと前に出て視界を遮ってくれた。
自分だって妻の不貞を目撃してしまったわけだから心中大変だろうに…
大変…
と言うかオワリだな…
私は…
頭の中をゆらゆらする言葉がピタと止まり『自爆』だと認識したロサは倒れぬように足を踏ん張る。
端的に言えば『真っ最中』である。
ベッド周りには全裸や下半身丸出しの騎士が満足げに倒れており。
ベッドの上では…
「ッ、サルトゥス…」
ドアが開けられた音もロサの声も聞こえないほど張り切って腰を振るサルトゥスと『いいわ、最高』だの『もっと激しくして』だのを嬌声に乗せるカルミア。
『妃殿下はお楽しみ中』――確かにそう案内されたけど。
一般的に『お楽しみ中』と言えばまぁそういう意味だろうけど。
まさか本当にカルミアが事に及ぶとは思っていなかったロサ。
カルミアは騎士達を侍らせてはいるが一線を越えることはしない。
一線を越える以上の変態行為を楽しんでいるが性器を繋げることはしない。
クースとトースの調査結果だ。
だからロサも安心していた。
サルトゥスは揶揄われているだけなのだと。
「ッ‥これは‥ロサ嬢、見ない方が‥」
言いながらロサの腕を引こうとしたシアンの手は一瞬遅かった。
ロサは数歩ベッドに近付き、大きく、よく響く、ハッキリとした声を出す。
「サルトゥス!」
「‥!?」
流石に声に気付いたサルトゥスの目に長年の婚約者ロサが映る。
一応仮面のカボチャに扮装をしてはいるが丸ポチャボディと唯一無二のオーラでロサだと直ぐに分かるのだ。
(え…なぜそこに?…じゃあ俺が今抱いているのは…?)
「サルゥ~~あぁ~~、いい~~‥」
(!?何でカルミアが!?‥だって‥さっき‥)
さっき――
黒装束の男達がやって来て、『こちら我が国で開発された新酒でございます。只今無料サービスにて紹介させて頂いております。…どうぞ良き夢を』と言いピンク色の酒が入ったグラスを大量に置いて行った。
こんな事はよくある事で。
他にもテーブルにはフルーツや菓子、肉料理等がズラリと並んでいる。
ちょっとおだてれば大枚を使ってくれるカルミアに商人達が置いて行くのだ。
だからサルトゥスも何の気なしにピンクの酒を飲んだ。
途端に頭がクラリとして暫くの間気絶していた様だ。
ぼんやり目を開けるとロサ嬢が居た。
そうだ、だから俺はロサ嬢の前にサッと跪いてその手を取り――
『ロサ嬢、俺達の婚約は駄目だ!契約内容を変更してくれ』
『もちろん。何でも好きにしていいのよ』
『!‥そうか、良かった‥やっと…俺はずっとお姫様に仕えるのが夢だった…物心ついた頃からいつも夢想して来た…想像の中でお姫様は金髪に碧い目だったり銀髪に赤い目だったりしたが君に出会ってからはお姫様はいつも君になった…』
『嬉しいわ』
『ああロサ嬢‥俺のお姫様‥!』
10年前、容姿が一番重要だった13才男子の価値観を6才女子が打ち砕いた。
佇まいが違っていた。
静かに凛として立つ姿、放つオーラの高貴さは理想のお姫様そのものだった。
出会ったあの日からいつか傅く日を夢見て来た茶髪茶目の丸いお姫様――
だがサルトゥス自身、自分の気持ちに気付くのに時間が掛かり過ぎた。
自分で決めた契約内容に自分が苛まれる事となり漸く自分の想いに気付くが修正するにはどうしたらいいか分からない。
ロサの方から修正を言い出してくれるのを待つしかないが一向にその気配が無い。
結婚の日が近づき焦るあまり無計画に王子妃に雇われウンザリする日々を送っていたがもう終わりに出来る。
『ロサ嬢、いやロサ姫、愛している』
『私もよ‥あぁ‥抱いてサル』
『えッ‥それは結婚初夜まで待たないと‥』
『待てないわ、ピンクのお酒を飲んだら体が熱くて‥今すぐあなたが欲しいの』
『お、俺もッ‥』
そして部屋の奥にドンと置かれていたベッドに二人でなだれ込み体を繋げた。
やっと想いが叶った――よく待ったなぁ、俺!――頑張ったなぁ、俺!
と、夢見心地で腰を振っていたのにこれは一体どういう事だ!?
そしてこんなあり得ない事態なのに腰が止まらない!?
まさかあのピンクの酒は今裏社会で話題になっている幻覚作用がある強い媚薬――
頭は真っ白なうえ腰が止まらず絶体絶命なサルトゥスはいつも無表情なロサの瞳が仮面の奥で怒り狂っているのに気付き――何か変なモードに入ってしまう。
腰を振り続けながらニヤリと口角を上げ。
「フンッ、ドブスか!
どうだ?俺たちは愛し合っている!
最高だ!これでお前も俺を諦めるしかないだろう!?」
勝ち誇った様に高らかにそう言ってしまう。
胸の内では(な、何でこんな事を言‥ロサ姫、違うんだ‥)と焦りまくっているがロサに分かるはずがなく――
「ああ。お前はもう用無しだ」
「何だよ、これでもまだ分からないのか!?一体どうすりゃ‥
えッ?」
驚いたサルトゥスは腰の動きが止まり、目を丸くしてロサを見る。
「王子妃に手を出し罪人となったお前は私と結婚する資格を失くした。
お前は私にとって無価値になった。
婚約解消の面倒な手続きは要らない。
お前が罪人になるなどして結婚の資格を喪失した段階で白紙となるから――
サルトゥス、よくも私のこれまでの10年間の努力とこれからの未来を奪ってくれたな…二度と私の前に現れるな!」
怒りを滲ませ言い放つロサ。
サルトゥスは感情を露わにしたロサを初めて見てゾッとする。
俺は…取り返しのつかない事を!?
「‥な‥何で‥いつもなら‥」
「サルゥ~~どしたのぉ~~続けてぇ~~」
誰かが何か言っている…騒音…煩い。
「ちょ‥サルゥ!?」
ベッドから下りて行くサルトゥスを追おうとして上半身を起こしたカルミアは。
ロサに向かって行こうとする全裸のサルトゥスからロサを守る様にロサの前に移動するシアンを目にして――
「ん~~~?あれぇ?
シアン様ぁ?何でここに居るのぉ~~?」
全裸で足を開いたままの状態でへらへらと笑いながら首を傾げる。
「シアン様もするぅ~~?すっごく気持ちイイよぉ~~?
はぁぁ、さっきのピンクのお酒ちょうだい、あれ飲むとねぇ、んぅぇへへへ‥」
「ロサ嬢、何だよ!?いつもは許してくれるじゃないか!?う、浮気だって自由なはずだろ!?ビンカ従姉様とは子供を作れとまで言ってたじゃないか‥」
「パキラ、カクタス、こいつらを拘束しろ」
「「はっ!」」
「ロサ嬢!‥ロサ姫ぇ!‥くそッ離せ!‥ロ‥うッ」
暴れるサルトゥスをパキラが拳で黙らせカクタスがサッとロープで縛り上げる。
サルトゥスは騎士の自分から見れば優男の二人に簡単に気絶させられ静かになる。
美しく優秀な側近二人はあっという間にシーツで包んだカルミアと半裸全裸の騎士達もロープでグルグル巻きにする。
サルトゥスに別れを告げた後放心したように立ち尽くしているロサに心が痛み、無意識にきつめに縛り上げるので騎士達が『ぐえ』とか『うぅ』とか言っている。
「なによぉ~~アタシにこんな事していいと思ってんのぉ~~アタシは王子妃でぇ、フランマのお姫様なんだからぁ~~」
シーツに包まれ拘束されているカルミアが芋虫の様に暴れながら文句を言う。
「お前はもう王子妃ではなくなった」
シアンが冷たい声を出す。
「ん?へ?なんで?
アタシは王子妃になってロウラクする為にこの国に来て…?…ん?」
カルミアがぼんやりシアンに視線を移しながら言うが。
「今更聞くか…分かっている事だろう。今までは仮婚という状態で、お前の成人をもって初めて本当の結婚となるはずだった――が、仮婚中に不貞があれば結婚は無くなる。これは王族でなくとも貴族平民関係なく昔から当たり前に守られて来た『成人前に婚姻を結ぶ場合のルール』だ。グラキエスであろうとフランマであろうと変わらない。お前は不貞を犯した。もう私とは無関係だ。フランマに帰るなりそのクズと結婚するなり好きにすればいい」
その何の感情も感じさせない声と無表情にカルミアの心臓はドクドクと波打つ。
それでも頭は一向に働いてくれないし――体はまだ欲しがって疼いている。
「‥ッ、違う!ちがうちがうのぉ、聞いて、あの、あれ、あれのせいなのぉ‥」
カルミアが大騒ぎする中――ロサはシアンの背中を見ている。
なぜかカルミアから体を離し自分に向かって来るサルトゥスに嫌悪感で思考停止していたところ、シアンがスッと前に出て視界を遮ってくれた。
自分だって妻の不貞を目撃してしまったわけだから心中大変だろうに…
大変…
と言うかオワリだな…
私は…
頭の中をゆらゆらする言葉がピタと止まり『自爆』だと認識したロサは倒れぬように足を踏ん張る。
168
あなたにおすすめの小説
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。
恋人に夢中な婚約者に一泡吹かせてやりたかっただけ
棗
恋愛
伯爵令嬢ラフレーズ=ベリーシュは、王国の王太子ヒンメルの婚約者。
王家の忠臣と名高い父を持ち、更に隣国の姫を母に持つが故に結ばれた完全なる政略結婚。
長年の片思い相手であり、婚約者であるヒンメルの隣には常に恋人の公爵令嬢がいる。
婚約者には愛を示さず、恋人に夢中な彼にいつか捨てられるくらいなら、こちらも恋人を作って一泡吹かせてやろうと友達の羊の精霊メリー君の妙案を受けて実行することに。
ラフレーズが恋人役を頼んだのは、人外の魔術師・魔王公爵と名高い王国最強の男――クイーン=ホーエンハイム。
濡れた色香を放つクイーンからの、本気か嘘かも分からない行動に涙目になっていると恋人に夢中だった王太子が……。
※小説家になろう・カクヨム様にも公開しています
お飾り公爵夫人の憂鬱
初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。
私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。
やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。
そう自由……自由になるはずだったのに……
※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です
※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません
※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
もう一度あなたと?
キムラましゅろう
恋愛
アデリオール王国魔法省で魔法書士として
働くわたしに、ある日王命が下った。
かつて魅了に囚われ、婚約破棄を言い渡してきた相手、
ワルター=ブライスと再び婚約を結ぶようにと。
「え?もう一度あなたと?」
国王は王太子に巻き込まれる形で魅了に掛けられた者達への
救済措置のつもりだろうけど、はっきり言って迷惑だ。
だって魅了に掛けられなくても、
あの人はわたしになんて興味はなかったもの。
しかもわたしは聞いてしまった。
とりあえずは王命に従って、頃合いを見て再び婚約解消をすればいいと、彼が仲間と話している所を……。
OK、そう言う事ならこちらにも考えがある。
どうせ再びフラれるとわかっているなら、この状況、利用させてもらいましょう。
完全ご都合主義、ノーリアリティ展開で進行します。
生暖かい目で見ていただけると幸いです。
小説家になろうさんの方でも投稿しています。
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。
灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。
曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。
婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。
前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。
死を望まれた王女は敵国で白い結婚を望む。「ご安心ください、私もあなたを愛するつもりはありません」
千紫万紅
恋愛
次期女王として王位継承が内定していたフランツェスカ。
だが戦況の悪化を理由に父王に争いの最前線に送られた。
それから一年、命からがら王都へ戻った彼女を待っていたのは労いの言葉ではなく、敵国・シュヴァルツヴァルトの王太子への輿入れ命令。
しかも父王は病弱な異母妹アリーシアを王妃に据え、フランツェスカの婚約者レナードを王にするという。
怒りと絶望の中フランツェスカはかつて敵将であったシュヴァルツヴァルト王太子・フリードのもとへお飾りの妻として嫁ぐことを決意する。
戦地での過去を封じ、王族としての最後の務めを果たすために。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる