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第一章

44 僕も!?

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【キスしながら気付いたんだよ。
あ、何かに阻まれているって‥‥】

ね‥‥ねぇ、”キス ”って禁句にしない?
デネブ様が凄まじい顔になってしまうから。


【‥‥デネブ。
キスしたいならしていいよ?】

ギャーッギャーッギャーッ!!?
何言ってんの!?
何言い出すの!?


「なっ‥‥何を‥‥
何で、そんなっ‥‥」

ホ、ホラ!
デネブ様困ってるし!


【愛しているから。
決まっているでしょう?
私はね、あなた達とセックスできなくても構わない。
傍に居られるだけで幸せなんだ。
私は前世の魂だからね。
だけどデネブもシリウスもアルも魂だけの存在じゃない。
肉体だって大切なあなた達自身だ。
呪いによって肉体を無視して生きて欲しくない。】


「「呪いはアルにもかかっているのか!?」」

ふぇ‥‥そうなの?
確かに僕、性欲って言われても何の事かピンと来ないんだよね。
え‥‥呪いのせいだったの?


【アルは私の子孫だからね。
本来、強いはずだよ。】

強‥‥ギャーッギャーッギャーッ!!
ヤーメーテー!!
恐ろしい事言わないで!!
お二方、『ゴクリッ』って聞こえましたよ!
うぅっ恥ずかしい‥‥
一体、何の公開処刑ですか‥‥


「「私達だけでなくアルにまで‥‥
何故だ!?
私達の前世は ”君 ”を愛しているんだろう!?
これではまるで何かの罰だ!」」


【アルへの呪いは‥‥多分‥‥独占欲出たかな。
多分だけどね、
彼は独占欲見せなかったから分からないけど多分、ね。
私が気付かなかっただけかもしれないしね。】

デネブ様とシリウス様が『それだ!』という顔をなさいます。
うん‥‥
きっと前世の ”彼 ”は、”私 ”がゆるフワ女子とイチャつくの、嫌だった。
けど、黙って我慢したんじゃないかなぁ。
さっきの、ゆるフワ女子に対するお二方の過剰反応を思うと、そんな気が‥‥


【‥‥ふぅん、そうなのかな‥‥
とにかく、アルだけ野放しだと、ね。
‥‥フフ、アルは私の子孫だからね。
恋愛にまで踏み込んで来ないあなた達を諦めて、男女問わず‥‥】


「「わかった!!
皆まで言われなくてもわかった!!
そうか、それもそうだな!
私達の前世、グッジョブ!!
私達の呪いが解ける迄、アルも縛っておかねばならない!」」


【‥‥私の事淫乱だと思ってない?
私が魂をかけて愛したのは彼だけだから。
彼もそれをよく分かっていたはず。
でも我慢はさせていたのかも‥‥
ッ‥‥】

”私 ”の ”彼 ”に対する愛が伝わって来る‥‥
それは、とてつもなく、大きくて深い‥‥
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