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第一章

01 プロローグ

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――― 美少年の館 ”ドルチェ ”へようこそ

ここにいるのは13才から15才までの下位貴族子息、元貴族子息のみ
卑しい出身の者はおりませんのでご安心下さいませ

どの美少年も見目麗しく聡明で謙虚、そして素直
話題も豊富で旦那様を退屈させることはございませんでしょう

夜伽の際には、従順にも、獣にも…
旦那様のお望みのままに務めさせて頂きます
皆高度な ”愛人作法 ”を身につけておりますが…

‥‥旦那様のお好みに調教して戴いても‥‥


どの少年をお選び戴いても何人お選び戴いても
必ずやご満足戴ける事、お約束致しましょう


さぁ、夢の様に甘美なひと時をご堪能下さいませ ―――





美少年の館 ”ドルチェ ”は貴族男性専門の愛人相談所です。

お客様は高位貴族。(複雑な貴族社会ゆえ、例外もアリ)

経済的庇護を求める少年達とのマッチングを仲介しています。

”ドルチェ ”に登録している少年の多くは没落貴族の子息達。

一家散り散りになったり、自身が一家の大黒柱にならざるを得なかったり。


法律により男子は13才をもって ”準成人 ”として扱われます。
(成人は16才)
準成人は自らの意思で契約し、働く事が出来ます。
法律が出来る前はいいように搾取されるだけだった少年達。
法律を有難いと思っている者も多いとか。



というワケで、”ドルチェ ”は実に上手く機能して来ました。

お客様は満足し、”高級愛人 ”という少年達の立場も低くありません。
不特定多数の客を相手にする男娼とは明確に区別されているのです。


そんな ”ドルチェ ”で、信じられない事が起きました。
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