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第三章

3の46 奇跡!

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パ‥ァ‥ァ‥ァ‥ァッ


凄まじい光、

清らかなる光、

煌めく光が――


新郎新婦を包み込んでいた光の玉から発せられ、

その光は辺り一帯‥‥

会場中を優しく包み、



【‥‥ハッ!?】
【‥‥あぁッ!?】
【‥‥なぁッ!?】



徐々に薄れていく光の中から姿を現した二人に賓客達が驚愕し、言葉を失う。



何というッ、


尊さよ‥‥!!





「「‥‥??」」



当の二人も、驚きに目を見開き、

互いを見つめ合い‥‥

自分の体を確認して。



「人間に戻った‥‥
何故!?
あぁ‥シレーヌ姫、
何て美しい‥‥」

「レイ様‥‥レイ様!
3年前お会いしたあの時のまま‥‥
いいえ、更に大人に、
素敵になられて!」



目の前の神々しいまでに美しく逞しい男性‥‥

陽の光を受け、祝福の様に輝く金色の髪。

シーブルーの瞳は内側から輝きを放ち目を離せないほどに美しく。

憧れの、初恋の彼がさらに素敵に成長した姿に感極まるシレーヌ。


そんなシレーヌも、レイが目を真ん丸にして絶句し続けてしまう程美しい。

レイの方は、シレーヌが3年前から成長した姿を既に目にしてはいた。

だが、夕刻の薄暗い中での一瞬と、

その後、夜の暗い中で見ただけ‥‥

かなりの美しさなのは分かったのだが、これ程とは‥‥!!


何よりも、あの時はシレーヌの姿より、その表情‥‥

ゴブリン姿の自分に対して人間の時と変わらない心を見せてくれた事に感動して、その事でいっぱいだったから‥‥


今、自分の前に立つ女神としか言いようのない美しい女性、シレーヌ。

陽の光の下でのマーメイドブルーの髪‥‥

その輝きはそれこそ奇跡の美しさ!

風にそよげばグラデーションが幾重にも折り重なって幻想的な輝きを放ち、

目を離す事を許さず、いつまででも見つめていたくなる。

柔らかな輝きを湛えたローズレッドの瞳は華やかさと艶を醸して。

何より癒しを与えてくれ、目も心も永遠に奪われてしまう‥‥


何を話したらいいか分からないまま、レイは口を開く。



「シレーヌ姫‥‥3年前、私は既に君に心を奪われていた。
だが、君はまだ年若く、それを口にする事は許されないと思った。
あの時、救護班に君を渡した後、聖女から贈られたネックレスを触っていたのは、一刻も早く偽りの婚約を白紙に戻さなければと決意していたからだ」

「嬉しいです!
私も‥‥
私の心は既にお伝えしていますが、どれだけ伝えても伝え足りない程お慕いしております!」



真っ直ぐに視線を合わせ、想いを伝え合えば、シレーヌはシーブルーに、レイはローズレッドに包まれて、夢の様な心地である。



だが‥‥
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