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王
記憶のない記憶からはじまる
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ラトスは、腰の短剣をぬいた。黒い短剣が、カチと鳴る。セウラザも背中の剣に手をかけた。
ゆっくりと、取っ手を回す。錆びた音と感触が、手のひらに伝わった。扉が悲鳴のような音を立てると同時に、開いた隙間から風鳴の音が流れこんでくる。
間違いなく、戦場の音だった。
扉の先から、無数の声がひびいてくる。熱気が肌に触れ、ひやりとした緊張感が背中を駆けめぐった。
「武器を構えておけ」
ラトスが言うと、メリーはあわてて銀色の細剣を引きぬいた。遅れてフィノアも大樹の剣を両手でにぎる。
扉を開き切る。
その先は、部屋ではなかった。
炎がおどり狂う、深い森の中だった。
「火事!?」
「いや、ただの戦場だ」
身をすくめるメリーに、ラトスは冷静に応えた。
森で戦っている最中に、炎に巻かれてしまうのはめずらしいことではない。ラトスはぐるりと周囲を見回した。燃えさかる森の中には、無数の人形がならんでいた。すべて兵装していて、武器をかまえている。いずれも鬼気迫る表情をしていて、今にも動きだしそうだった。
「これは、人形側の部隊が火を付けたのだろう」
そう言ってラトスは、兵士の人形を指差した。
人形たちの目は、炎を恐れているようではなかった。むしろ、森の奥をにらみつけている。
「火は、付いているだけだな。広がっていない」
セウラザが森におどる炎を見て、静かに言った。
「記憶の一部、みたいなものか」
「そのようだ」
ラトスの言葉に、セウラザはうなずいた。
するとフィノアが訝し気な表情でラトスをにらんだ。
「これがお父様の記憶ではありません」
火の付いた森と、人形たちを指差して、フィノアは強い口調で言う。
「何故だ?」
「お父様も、その前の王も、戦争をしていません。このような記憶、あるはずがないです」
「だが、見てきたかのような鮮明さだが」
フィノアの言葉をあしらうように、ラトスは森の様子を見た。想像力で、この戦場の凄惨さは作れないはずだ。兵士の人形たちは、武器をかまえている姿だけではない。倒れていたり、腕や足を失っているものもあった。それらの人形の表情は、苦痛でゆがんでいた。
フィノアの言葉が間違っているとも、思っていない。
エイスの国は、現国王もふくめて何代も戦争をしていなかった。無論、公にされていない戦いもあるが、見るかぎり、隠しきれる戦争には見えない。木々にはばまれて全体は見えないが、戦場にひびく音から察するに、一師団(一万人)は動いていそうだった。
「……ラトスさん!」
遠くから、メリーの声が聞こえた。
見ると、彼女はずいぶんはなれたところまで歩いて行っていた。前の部屋で人形におびえていたのが嘘のようだ。
「どうしたんだ」
「夢魔がいます!」
「なに?」
メリーの言葉を受けて、ラトスは駆けだした。
短剣をにぎりなおし、兵士の人形の群れをすりぬけていく。メリーは銀色の細剣をかまえながら、じっとひとところを見ていた。そこに夢魔がいるのかと、ラトスも顔を向けた。
兵士の人形が、数十。一か所に集まっていた。
その中心に、大きな人形が立っていた。
「夢魔の……人形か?」
気がぬけたような声をこぼして、ラトスは短剣を下ろした。
兵士の人形に囲まれた夢魔らしき人形は、明らかに人の姿ではなかった。かといって、獣でもない。頭は熊のようだったが、目が四つ付いている。人の二倍以上の高さで、全身に毛と羽が生えていた。太い腕の先には、剣のような爪が伸びていた。
剣の爪は、周囲の兵士の人形に向けられている。いくつかの人形は、その爪で引き裂かれたようだ。無残な姿になって、地面に転がっていた。
「どういうことだ? 何故、国王の夢の世界に夢魔の人形があるんだ?」
「悪夢の回廊から……出てきたのでしょうか?」
ラトスと同じように、メリーも首をかしげた。
周囲を見ると、夢魔の人形はひとつだけではなかった。数百もの夢魔の人形が、兵士の人形たちにおそいかかる格好で止まっていた。
「夢魔と、戦争しているのか……?」
言いながら、ラトスは困惑した。セウラザの考えでは、すべての人形は元々夢の住人なのだ。とすれば、この夢魔の人形も同じものだということになる。
ラトスは、悩みながら自身の左手を見た。黒くなっている左手には、夢魔が宿っているはずだ。この夢魔が成長すれば、ここにいる夢魔の群れのように、夢の住人の一部となって増えるのだろうか。増えた後は、夢の住人達におそいかかってくるというのか。
ラトスは奥歯を噛み締める。後ろから、人の声が聞こえた。振り返らなかったが、フィノアとセウラザが追い付いてきたようだった。
「これは、いったい……」
フィノアが小さく声をこぼす。少女はメリーのそばに駆け寄って、夢魔と兵士が戦っている様子をじっと見まわした。その表情は、引きつっていた。
「セウラザ」
振り返らずに、ラトスは声をかけた。
「なんだ」
「これが、末路なのか」
「そうだろう」
セウラザは短く応えて、うなずいた。彼の言葉を受けて、ラトスの胸の奥は重くなった。地面に転がる壊れた人形を見て、無残なものだと、息を吐く。
「何の話ですか?」
ラトスの言葉に、メリーが首をかしげた。彼女は、ラトスの身体に夢魔が宿っていることを知らない。言葉の意味を汲み取ったのは、セウラザと、メリーの隣にいるフィノアだけだった。
ラトスを見て顔をしかめたフィノアの中に、夢魔はもういない。だが、成長した夢魔に、乗っ取られる直前まで追い詰められたのだ。ここにいる夢魔の人形を見て、なにも感じないはずがなかった。それどころか、今のラトスの心情を誰よりも理解できるだろう。
フィノアは、メリーの袖を引っ張った。メリーが、少女に顔を向ける。フィノアは、難しい話は分からないでしょうと彼女に言った。そして、意地悪そうな顔をして見せた。メリーは驚いた顔をすると、がくりと肩を落とす。
メリーの質問をくじいたフィノアに、ラトスは口の端を小さくあげてみせた。ラトスの表情に、フィノアはかすかにうなずいた。まだまだ幼いはずのこの少女は、必要な時に的確な補助をしてくれる。年齢で人の能力は計れないものだなと、ラトスは心の内で両手をあげた。
「だが、妙だ」
目をほそめながら、セウラザが言った。彼は、夢魔の人形と、それを取り囲む兵士の人形たちに近付いていく。じっと人形の顔を見つめ、なにか考えるような表情をした。
「何が妙なんだ」
「これらはすべて、夢の住人ではないようだ」
「どういうことだ。前の部屋で言っていたことと違うじゃないか」
「そうだな。だが、違う。これらは、半分以上作り物だ」
そう言ってセウラザは、夢魔の人形を手で触れた。
夢魔の人形も作り物なのかと問うと、半分はそうだと、セウラザはうなずいた。
「つまり、どういうことなんだ」
「私にも、全ては分からない。今分かるのは、これらの半分以上は記憶の産物ということだ」
セウラザの言葉に、ラトスは困惑した。振り返って、フィノアとメリーを見る。彼女たちも目を見開くだけで、理解が追い付かないといった表情だった。
「だが、エイスの現国王は、戦争に行ってないのだろう?」
「そうです。少なくとも、お父様は」
「じゃあ、これは、何の記憶だ……?」
頭をかかえたい気持ちでいっぱいになる。きっと今はどれだけ考えても、分からないことだろう。だが、知らねばならないことではないかとラトスは思った。奇妙な感情が、胸の奥を突き動かしているからだ。
夢魔が宿った左手も、かすかに脈打った気がした。
ゆっくりと、取っ手を回す。錆びた音と感触が、手のひらに伝わった。扉が悲鳴のような音を立てると同時に、開いた隙間から風鳴の音が流れこんでくる。
間違いなく、戦場の音だった。
扉の先から、無数の声がひびいてくる。熱気が肌に触れ、ひやりとした緊張感が背中を駆けめぐった。
「武器を構えておけ」
ラトスが言うと、メリーはあわてて銀色の細剣を引きぬいた。遅れてフィノアも大樹の剣を両手でにぎる。
扉を開き切る。
その先は、部屋ではなかった。
炎がおどり狂う、深い森の中だった。
「火事!?」
「いや、ただの戦場だ」
身をすくめるメリーに、ラトスは冷静に応えた。
森で戦っている最中に、炎に巻かれてしまうのはめずらしいことではない。ラトスはぐるりと周囲を見回した。燃えさかる森の中には、無数の人形がならんでいた。すべて兵装していて、武器をかまえている。いずれも鬼気迫る表情をしていて、今にも動きだしそうだった。
「これは、人形側の部隊が火を付けたのだろう」
そう言ってラトスは、兵士の人形を指差した。
人形たちの目は、炎を恐れているようではなかった。むしろ、森の奥をにらみつけている。
「火は、付いているだけだな。広がっていない」
セウラザが森におどる炎を見て、静かに言った。
「記憶の一部、みたいなものか」
「そのようだ」
ラトスの言葉に、セウラザはうなずいた。
するとフィノアが訝し気な表情でラトスをにらんだ。
「これがお父様の記憶ではありません」
火の付いた森と、人形たちを指差して、フィノアは強い口調で言う。
「何故だ?」
「お父様も、その前の王も、戦争をしていません。このような記憶、あるはずがないです」
「だが、見てきたかのような鮮明さだが」
フィノアの言葉をあしらうように、ラトスは森の様子を見た。想像力で、この戦場の凄惨さは作れないはずだ。兵士の人形たちは、武器をかまえている姿だけではない。倒れていたり、腕や足を失っているものもあった。それらの人形の表情は、苦痛でゆがんでいた。
フィノアの言葉が間違っているとも、思っていない。
エイスの国は、現国王もふくめて何代も戦争をしていなかった。無論、公にされていない戦いもあるが、見るかぎり、隠しきれる戦争には見えない。木々にはばまれて全体は見えないが、戦場にひびく音から察するに、一師団(一万人)は動いていそうだった。
「……ラトスさん!」
遠くから、メリーの声が聞こえた。
見ると、彼女はずいぶんはなれたところまで歩いて行っていた。前の部屋で人形におびえていたのが嘘のようだ。
「どうしたんだ」
「夢魔がいます!」
「なに?」
メリーの言葉を受けて、ラトスは駆けだした。
短剣をにぎりなおし、兵士の人形の群れをすりぬけていく。メリーは銀色の細剣をかまえながら、じっとひとところを見ていた。そこに夢魔がいるのかと、ラトスも顔を向けた。
兵士の人形が、数十。一か所に集まっていた。
その中心に、大きな人形が立っていた。
「夢魔の……人形か?」
気がぬけたような声をこぼして、ラトスは短剣を下ろした。
兵士の人形に囲まれた夢魔らしき人形は、明らかに人の姿ではなかった。かといって、獣でもない。頭は熊のようだったが、目が四つ付いている。人の二倍以上の高さで、全身に毛と羽が生えていた。太い腕の先には、剣のような爪が伸びていた。
剣の爪は、周囲の兵士の人形に向けられている。いくつかの人形は、その爪で引き裂かれたようだ。無残な姿になって、地面に転がっていた。
「どういうことだ? 何故、国王の夢の世界に夢魔の人形があるんだ?」
「悪夢の回廊から……出てきたのでしょうか?」
ラトスと同じように、メリーも首をかしげた。
周囲を見ると、夢魔の人形はひとつだけではなかった。数百もの夢魔の人形が、兵士の人形たちにおそいかかる格好で止まっていた。
「夢魔と、戦争しているのか……?」
言いながら、ラトスは困惑した。セウラザの考えでは、すべての人形は元々夢の住人なのだ。とすれば、この夢魔の人形も同じものだということになる。
ラトスは、悩みながら自身の左手を見た。黒くなっている左手には、夢魔が宿っているはずだ。この夢魔が成長すれば、ここにいる夢魔の群れのように、夢の住人の一部となって増えるのだろうか。増えた後は、夢の住人達におそいかかってくるというのか。
ラトスは奥歯を噛み締める。後ろから、人の声が聞こえた。振り返らなかったが、フィノアとセウラザが追い付いてきたようだった。
「これは、いったい……」
フィノアが小さく声をこぼす。少女はメリーのそばに駆け寄って、夢魔と兵士が戦っている様子をじっと見まわした。その表情は、引きつっていた。
「セウラザ」
振り返らずに、ラトスは声をかけた。
「なんだ」
「これが、末路なのか」
「そうだろう」
セウラザは短く応えて、うなずいた。彼の言葉を受けて、ラトスの胸の奥は重くなった。地面に転がる壊れた人形を見て、無残なものだと、息を吐く。
「何の話ですか?」
ラトスの言葉に、メリーが首をかしげた。彼女は、ラトスの身体に夢魔が宿っていることを知らない。言葉の意味を汲み取ったのは、セウラザと、メリーの隣にいるフィノアだけだった。
ラトスを見て顔をしかめたフィノアの中に、夢魔はもういない。だが、成長した夢魔に、乗っ取られる直前まで追い詰められたのだ。ここにいる夢魔の人形を見て、なにも感じないはずがなかった。それどころか、今のラトスの心情を誰よりも理解できるだろう。
フィノアは、メリーの袖を引っ張った。メリーが、少女に顔を向ける。フィノアは、難しい話は分からないでしょうと彼女に言った。そして、意地悪そうな顔をして見せた。メリーは驚いた顔をすると、がくりと肩を落とす。
メリーの質問をくじいたフィノアに、ラトスは口の端を小さくあげてみせた。ラトスの表情に、フィノアはかすかにうなずいた。まだまだ幼いはずのこの少女は、必要な時に的確な補助をしてくれる。年齢で人の能力は計れないものだなと、ラトスは心の内で両手をあげた。
「だが、妙だ」
目をほそめながら、セウラザが言った。彼は、夢魔の人形と、それを取り囲む兵士の人形たちに近付いていく。じっと人形の顔を見つめ、なにか考えるような表情をした。
「何が妙なんだ」
「これらはすべて、夢の住人ではないようだ」
「どういうことだ。前の部屋で言っていたことと違うじゃないか」
「そうだな。だが、違う。これらは、半分以上作り物だ」
そう言ってセウラザは、夢魔の人形を手で触れた。
夢魔の人形も作り物なのかと問うと、半分はそうだと、セウラザはうなずいた。
「つまり、どういうことなんだ」
「私にも、全ては分からない。今分かるのは、これらの半分以上は記憶の産物ということだ」
セウラザの言葉に、ラトスは困惑した。振り返って、フィノアとメリーを見る。彼女たちも目を見開くだけで、理解が追い付かないといった表情だった。
「だが、エイスの現国王は、戦争に行ってないのだろう?」
「そうです。少なくとも、お父様は」
「じゃあ、これは、何の記憶だ……?」
頭をかかえたい気持ちでいっぱいになる。きっと今はどれだけ考えても、分からないことだろう。だが、知らねばならないことではないかとラトスは思った。奇妙な感情が、胸の奥を突き動かしているからだ。
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