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導入

04~インタビュー~

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 今日は宣材写真の撮影と、プロフィール用のインタビューを行う。

「インタビューと言っても簡単な質疑応答なので、あまり緊張なさらずに」

 マネージャーさんが優しく声をかけてくれた。

 オレたちが通されたのは、先日とは違う会議室。中には、計八人が待っている。

 オレと先日会ったマネージャーさん、そしてネオアライズの他のメンバー三人と、それぞれのマネージャーたち。合計で八人だ。
https://www.alphapolis.co.jp/mypage/incentive
 メンバー同士の軽い挨拶が終わると、すぐに各マネージャーとの質疑応答が始まる。

「それでは、私たちも始めましょうか」

「お、おう、よろしくお願いする、ぜ?」

 他のメンバーたちの受け答えに耳を傾けると、"好きな食べ物"や"好きな色"など、オーソドックスな質問が多いようだ。

「では男性経験は何人ですか?」

 えっ……?突然の質問に、頭が真っ白になる。

「男性、経、験……?」

 思わず聞き返してしまった。
 いや、まあ、アイドルをやるなら必要な情報……か?

「はい、お付き合いしたことのある人数や性行為の回数を教えてください」

「え、えっと……付き合ったことは無い……男の人とそう言ったことをした経験はない……です……」

 オレがためらいがちにそう答えるとマネージャーはメモを取る。

「処女ということですね……」

「は、はい……あ、いや、ああ、そうだ……」

「口や後ろの穴での経験も?」

「な、ないに決まってる!」

 なんかオレへの質問だけおかしい……?

「後ろの穴でオナニーをしたことも?」

「ない!」

 どうしてそんな質問が!? オレは顔が少し引きつるのを感じながら次の質問を待つ。

「それでは性感帯はどこですか?」

「せ、性感、帯……?」

「そうですね……一番感じやすい部分を教えてください」

「い、いやえっと……」

 やはり何かがおかしい。そう感じてしまう。

「必要なことなんです。答えてください」

 しかしマネージャーに真剣な顔でそう言われるとアイドルとしては当然の質問であると感じてくる。

「そ、そうだな……その、ち、乳首が感じやすい……ぞ?」

 頬が熱くなり言葉の終わりが小さくなってしまう。言葉も意識はしているつもりだがあまりにも動揺しすぎてぎこちなくなってしまう。

「ふむ。だいぶ大きいですよね? どのようにされるのが一番良いのですか?」

 マネージャーの視線が自分の胸に注がれているのがわかる。

「どうって……えっと……その……」

「嘘はダメですよ。本当のことを話してください?」

「あ、う……なんて言うか……こ、こう先端を思い切り潰したり、引っ張ったり……後、滅茶苦茶にこねくり回したりすると……すごい感じ、ますです……はい……」

「なるほど」

 本当にこんな質問に答える必要があるのかと思いはするが、真剣な顔でメモを取るマネージャーを見ていると言い出すことはできない。
 というか他のメンバーと質問の内容が違うのはなぜなのだろうか? オレへの質問だけ明らかにおかしい……

「次に好きな男性器の特徴を教えてください」

「だ、男性器って……あの……」

「はい男の人のおちんちんです」

 真面目な顔でそう言われるとどことなくシュールな印象を受ける。

「そ、その…………ちょっと、よくわからないと言うか……」

「では聞き方を変えましょう。小さいのと大きいのはどちらが良いですか?」

「うぇ? あ……う……」

 小さいのは男側も女側もあれだし、大きければ良いってものでもないって話だし……

「お、大きい方?」

 大は小を兼ねるって言うしな。

「射精量はどうでしょう? 多ければ多いほど良いとか……」

「ま、まあ、多ければ多いほど……良い……んでしょうかね……? いや、多い方が好きだぜ……?」

 生物的にはたぶんそっちの方が良い……よな?

「アイカさん的には一回の行為で何回出してもらいたいですか?」

「そ、れも、わからない……はい……」

「では一回だけ出したら終わりの場合、と気絶するまで何回も出される場合では?」

 一回だけだと物足りないというか逆に欲求不満になるとか言う話もあったような……嫌でも長すぎても大変という話も……。

「えーっと……間、かな……?」

「いえ、一回だけ出されて終わりか、気絶するまでされ続けるかの二択で答えてください」

「……い、一回だけ……」

「本当ですか……?」

「………………」

「………………」

「た、たくさんの、方、で…………」

「わかりました」

 その後もいろいろな質問をされた。好きな体位や複数人での行為に興味があるのかなど。
 一応運動が好きかどうか、嗅覚は鋭いかなど平凡? な質問もされた。

 ただ他のメンバーが聞かれていたような好きな色や好きな食べ物についての質問は無かった。

 オレはそのことにわずかな疑問を抱きつつも、当然でもあると認識していた。
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