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4章
10話 レオの背中 side坊ちゃん
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レオの背中を見た瞬間,言葉を失いかけたと同時に,レオが今まで隠していたものを僕が無理やり暴こうとしたのだと感じた。
だから,嫌だったら言ってなんて言った。けれど,レオはきっと言ってくれないだろうなと思う。レオは,よく僕に隠し事をするから。
それでも,僕のこと,信用していると言ってくれて嬉しかった。
まあ,僕はレオのことだったらなんでも知りたいし、なんでも話して欲しいなんて当たり前のように考えている。
だって好きだから。
「身体,少しはすっきりした?」
背中を拭き終えて僕は聞く。
背中には,痛々しい傷が一生消えることのない傷が残っている。
「すっきりしました。坊ちゃんの手は優しいですから,怖くもなかったですよ」
「う,うん。それならよかった……それで,腕とかお腹とかは自分で拭く?」
もう,レオが嫌なことをやりたくなかった。今無理やり僕に拭かれたんだろうと思ったから。
「自分で拭けます。けど,坊ちゃんが拭いてくれるんですよね?」
「なんで?嫌じゃないの?」
不安になって何度も確かめてしまう。
「嫌ではないですよ。坊ちゃんに触れられるのは。もちろん,嫌なことはあります。けど,今,拭かれて思ったのは心地がいいでした。それでは,ダメですか?」
「ダメじゃない。僕がレオのためにできること探して見つけたことだったから,喜んでくれるのは嬉しい。だけど…レオが喜んでも身体が辛かったら意味がない。それは,この傷をつけた人と同じになる。僕は…レオの心も身体も傷つけたくない。だから…」
それ以上を喋ろうとした時にレオの手が僕の方に伸びていた。
「…ん?」
視界が急に狭くなった。それと同時に,レオの方に抱き寄せられたのだと知る。
「ほら,大丈夫でしょ?って,出会った頃と同じですね」
レオはニコニコの笑顔で優しく言った。
「大丈夫なのは,知ってる。けど,さっき,触れた瞬間に身体がビクッと震えていたから…」
「あれは,普通にびっくりしただけですよ。だから,本当に大丈夫です」
僕の方をしっかりとした目で見ながらレオが言う。
「…なら,僕が拭いてもいい?」
「もちろんです。では,私は,力を抜いておきますね」
「う,うん」
レオの腕は,筋肉がしっかりとついていて,やっぱり大人なんだなと思う。それに,重かった。
ゆっくりと拭いていき,結局最後まで僕がレオの身体を吹いた。
「ありがとうございます。これで,少しはすっきりしました」
「ほんと?僕嬉しい。レオが喜んでくれることができたの」
「私も嬉しいですよ。坊ちゃんが私のために何かしようと思ってくれたこと」
だから,嫌だったら言ってなんて言った。けれど,レオはきっと言ってくれないだろうなと思う。レオは,よく僕に隠し事をするから。
それでも,僕のこと,信用していると言ってくれて嬉しかった。
まあ,僕はレオのことだったらなんでも知りたいし、なんでも話して欲しいなんて当たり前のように考えている。
だって好きだから。
「身体,少しはすっきりした?」
背中を拭き終えて僕は聞く。
背中には,痛々しい傷が一生消えることのない傷が残っている。
「すっきりしました。坊ちゃんの手は優しいですから,怖くもなかったですよ」
「う,うん。それならよかった……それで,腕とかお腹とかは自分で拭く?」
もう,レオが嫌なことをやりたくなかった。今無理やり僕に拭かれたんだろうと思ったから。
「自分で拭けます。けど,坊ちゃんが拭いてくれるんですよね?」
「なんで?嫌じゃないの?」
不安になって何度も確かめてしまう。
「嫌ではないですよ。坊ちゃんに触れられるのは。もちろん,嫌なことはあります。けど,今,拭かれて思ったのは心地がいいでした。それでは,ダメですか?」
「ダメじゃない。僕がレオのためにできること探して見つけたことだったから,喜んでくれるのは嬉しい。だけど…レオが喜んでも身体が辛かったら意味がない。それは,この傷をつけた人と同じになる。僕は…レオの心も身体も傷つけたくない。だから…」
それ以上を喋ろうとした時にレオの手が僕の方に伸びていた。
「…ん?」
視界が急に狭くなった。それと同時に,レオの方に抱き寄せられたのだと知る。
「ほら,大丈夫でしょ?って,出会った頃と同じですね」
レオはニコニコの笑顔で優しく言った。
「大丈夫なのは,知ってる。けど,さっき,触れた瞬間に身体がビクッと震えていたから…」
「あれは,普通にびっくりしただけですよ。だから,本当に大丈夫です」
僕の方をしっかりとした目で見ながらレオが言う。
「…なら,僕が拭いてもいい?」
「もちろんです。では,私は,力を抜いておきますね」
「う,うん」
レオの腕は,筋肉がしっかりとついていて,やっぱり大人なんだなと思う。それに,重かった。
ゆっくりと拭いていき,結局最後まで僕がレオの身体を吹いた。
「ありがとうございます。これで,少しはすっきりしました」
「ほんと?僕嬉しい。レオが喜んでくれることができたの」
「私も嬉しいですよ。坊ちゃんが私のために何かしようと思ってくれたこと」
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