上 下
230 / 355
12/20 商店街での聞き込み

M-8

しおりを挟む
「え? 母さん愛ちゃんと会った事あったの?」

 サトシが少し驚いた様に言った。

「昨日の昼に来てくれたよ。おや、そちらのお嬢さんは初めましてですね! まさか、あんた……こんな可愛い彼女がいつの間に! なんだこんな格好でいやだよ! サトシってば」

 ひとり早合点して盛り上がり始めた。

 梶原さんはその勢いに押されている。

「あ、あの、私梶原と言いますけど、別に吉沢くんとはその」
「なんだ! まだ苗字で呼び合ってんのかい⁉︎  いい機会だから名前呼んでみて、ほら! サトシが先に呼んでやってよ! こういうのは男から先にやるもんだよ!」

 独自の理論を持ち出して来た。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

有栖と奉日本『翔べないツバサ』

ぴえ
ミステリー
有栖と奉日本シリーズ第九話。 天使の持つ『レシエントメンテ』の対抗策となる『デスペラード』 それを持つ高良組とユースティティアは交渉を行うが、引き渡す為に『とある条件』を出されてしまう。 それはある殺害計画を未然に防ぐことで――誰が誰を殺すのか解らないままタイムリミットが迫る中、ユースティティアは条件をクリアし、『デスペラード』を手に入れることができるのか。 表紙・キャラクター制作:studio‐lid様(X:@studio_lid)

ヨハネの傲慢(上) 神の処刑

真波馨
ミステリー
K県立浜市で市議会議員の連続失踪事件が発生し、県警察本部は市議会から極秘依頼を受けて議員たちの護衛を任される。公安課に所属する新宮時也もその一端を担うことになった。謎めいた失踪が、やがて汚職事件や殺人へ発展するとは知る由もなく——。

ミガワレル

崎田毅駿
ミステリー
松坂進は父の要請を受け入れ、大学受験に失敗した双子の弟・正のために、代わりに受験することを約束する。このことは母・美沙子も知らない、三人だけの秘密であった。 受験当日の午後、美沙子は思い掛けない知らせに愕然となった。試験を終えた帰り道、正が車にはねられて亡くなったという。 後日、松坂は会社に警察の訪問を受ける。一体、何の用件で……不安に駆られる松坂が聞かされたのは、予想外の出来事だった。

無月島 ~ヒツジとオオカミとオオカミ使いのゲーム~

天草一樹
ミステリー
ある館に集められた二十四人の男女。その館で、オオカミ使いと名乗る男から突然命を懸けたゲームに参加するように命じられる。生き残れば最低でも十億円という大金が得られるゲーム。一見して生き残ることは容易に思えたゲームだったが、徐々に仲間はオオカミ使いの魔の手にかけられていく…。最後は絶対ハッピーエンドで締めくくりたい作者が贈るサバイバルミステリー。

1分完結 ちゃぼ茶のショートショート 「探偵の推理と証拠」

ちゃぼ茶
ミステリー
元敏腕刑事が探偵になるお話はよく聞きますが、逆のパターンはあるのでしょうか? 優秀な探偵が警察学校に入学し刑事になる… 世の中には一方通行のことを想像よりたくさんありそうですね。 一方通行通行での逆走、最愛の恋人の浮気、いじめられっ子の番長…あり得ないものってあり得ないですよね…え!?

7月は男子校の探偵少女

金時るるの
ミステリー
孤児院暮らしから一転、女であるにも関わらずなぜか全寮制の名門男子校に入学する事になったユーリ。 性別を隠しながらも初めての学園生活を満喫していたのもつかの間、とある出来事をきっかけに、ルームメイトに目を付けられて、厄介ごとを押し付けられる。 顔の塗りつぶされた肖像画。 完成しない彫刻作品。 ユーリが遭遇する謎の数々とその真相とは。 19世紀末。ヨーロッパのとある国を舞台にした日常系ミステリー。 (タイトルに※マークのついているエピソードは他キャラ視点です)

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

貧乏大学生がエリート商社マンに叶わぬ恋をしていたら、玉砕どころか溺愛された話

タタミ
BL
貧乏苦学生の巡は、同じシェアハウスに住むエリート商社マンの千明に片想いをしている。 叶わぬ恋だと思っていたが、千明にデートに誘われたことで、関係性が一変して……? エリート商社マンに溺愛される初心な大学生の物語。

処理中です...