錠前破りの私の事が大好きな大泥棒の孫はイケメンだが私の相手にはまだ早い【リレー小説】

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Ｍ－３ 私だって出来ます

「うん、吉沢くん、ちょっと相談があるんだ」
「え？　なになに？」

　ふたりは身を寄せ合いながら立ち去っていった。手にリュウの財布を持ちながら。

　リュウが自分のポケットを上から手で叩いて確認していた。

「あ……愛？　いつの間に」
「私が解錠だけしか出来ないと思ってたの？調査不足ね」

　私はニヤリと笑ってみせた。考えてみれば当然だとは思わなかったのか。私と師匠の仕事は解錠ではあるが解錠しておしまいではない。必ずその先にある物を手に入れるのが最終目標だったのだから。

「俺の財布……まああっちは大したの入れてないからいいけど」

　そう言うとリュウは別の財布を見せた。