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M-4 ぶどう味
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本気か。滑走路もなしにどうやって飛ぶんだこれ。
私が口をあんぐりと開けていると、リュウが可笑しそうに体をふたつに折って笑った。
「あはっ大丈夫これ違うからっこれは爺さんの趣味。中はリビングになってるから飛ぶ用じゃないよ」
「こ、こんな大きいの飛ばすのかと」
「乗るのはこっち」
ジェット機の影に隠れていて見えなかったが、奥にヘリコプターがあった。
いずれにせよ飛ぶのだ。
「着陸する場所に少々難があってね、結構揺れるけど愛は酔いやすい方だよね。薬あるんだけど」
そう言うと、いつの間に持っていたのか子供向けの酔い止めの箱を差し出した。
「ぶどう味好き?」
私が口をあんぐりと開けていると、リュウが可笑しそうに体をふたつに折って笑った。
「あはっ大丈夫これ違うからっこれは爺さんの趣味。中はリビングになってるから飛ぶ用じゃないよ」
「こ、こんな大きいの飛ばすのかと」
「乗るのはこっち」
ジェット機の影に隠れていて見えなかったが、奥にヘリコプターがあった。
いずれにせよ飛ぶのだ。
「着陸する場所に少々難があってね、結構揺れるけど愛は酔いやすい方だよね。薬あるんだけど」
そう言うと、いつの間に持っていたのか子供向けの酔い止めの箱を差し出した。
「ぶどう味好き?」
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