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M-1 さて。

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 おばちゃんはウインクすると厨房の奥に消えていった。ようやくオムライスの調理に取り掛かるのだろう。

「さて」

 リュウが私の肩を両手で支え、リュウの方に私の体を向けた。

 さて、じゃない。

「……なによ」

 いくらそこまで悪い奴ではないのかもと思ってもまだよく知らない相手だ。

 警戒して当然だろう。

 町の人達との関係を見る限りは実はそこまで酷くなさそうに思えても。

 キラキラした目で聞いてきた。

「キスしていい?」
「いや、駄目でしょ」

 胸は借りたが、そこまでだ。

「だってさ、愛。俺はこの先愛の相棒だろ?」

 いつの間に決まったのか。

「違うかと」
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