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「なら仕方ない」
アトムの声には温かみはもう残されていなかった。
「凛花の星に有利になればと思っていたが、これ以上は時間の無駄だ。凛花?」
「な、なに?」
私を呼ぶ声色だけは優しかった。
「これは凛花の所為ではない。この男のお前を見下す態度の所為だ」
そう言った瞬間場面が変わった。
しがみついていたアトムの背中がふいと消え、一歩前に私に向かって立つ人影を見上げると、そこにはアトムが居た。
「本体で迎えにきた」
「お、お父様と伊藤は?」
「元の場所に返した。本国と直接交渉したい様なのでそうする事にした。だから凛花、もう泣くな」
「え?」
いつの間にか涙が出ていた。
アトムの声には温かみはもう残されていなかった。
「凛花の星に有利になればと思っていたが、これ以上は時間の無駄だ。凛花?」
「な、なに?」
私を呼ぶ声色だけは優しかった。
「これは凛花の所為ではない。この男のお前を見下す態度の所為だ」
そう言った瞬間場面が変わった。
しがみついていたアトムの背中がふいと消え、一歩前に私に向かって立つ人影を見上げると、そこにはアトムが居た。
「本体で迎えにきた」
「お、お父様と伊藤は?」
「元の場所に返した。本国と直接交渉したい様なのでそうする事にした。だから凛花、もう泣くな」
「え?」
いつの間にか涙が出ていた。
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