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2/21 お父様

I -1

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 急な低姿勢にお父様は目を細めた。

 私が楽しげにアトムを向いていた事もきっと見ていたに違いない。

「随分と芝居がかった行動をしてくるな。古いドラマでも見ているのかと思ったぞ」

 あくまで威圧的な態度を崩さないお父様に私は少し苛立ちを覚えた。

「私の娘はお前のような奴に暮れてやれるほど安い娘ではないのだ。わかったらとっとと出て行け!」

 怒鳴り声に近いお父様の声が部屋にこだました。

「いいえ。お嬢様を私は諦めません。首を縦に振るまで何度でも言いましょう。凛花をお嫁にください」

 ハッキリとお父様に相対する言葉をアトムは投げつけた。

「やらぬと言っているのだ」
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