38 / 45
赤い毒リンゴにはご用心?
第38話 アイドルがダサい格好してたら、ちょっと考える……
しおりを挟む
陽翔の教室へと廊下を歩く。堂々と歩いていれば、『如月湊』だと気づかれないだろうと思っていたが、隠せないオーラはあるのだろうか?
「如月くん!」
「ミナ!」
「湊、こっち見て!」
廊下では、僕が歩いた後には黄色い声が響き渡っていた。芸能科の僕が一般科の校舎にくることは珍しく、ファンとかファンじゃないけど見てやろう的な生徒が集まって来ている。
陽翔のクラスの前まで来ると、かなり長蛇の列になっていたが、気にしないように引き戸を開ける。ざっと、教室を見渡したが、どこにいるのかわからず、手前にいる男子生徒に陽翔がいるか尋ねた。
「陽翔? えっと、誰だっけ?」
「ほら、転校生じゃない? 葉月だよ」
「あぁ、葉月くんね! ちょっと待って!」
4限が始まる直前の出来事。クラスメイトに呼ばれた陽翔は、友人たちに囲まれて話をしてたようで、呼ばれた先で僕を見つけ驚いた顔をしている。廊下の騒動に気がついたようで、苦笑いをしながら駆け寄ってきた。
「どうしたの?」
「ヒナ、もう忘れてる?」
僕が「約束を」と言おうとしたら、何だっけ? と、首を傾げている。これ以上遅くなるわけにもいかず、陽翔にカバンを持ってくるように言えば、まだ、考えながら、机に向かっていった。
「なんだっけ?」
「CMだよ。今から渋谷まで行くから」
「あぁ、忘れてた!」
「今日金曜だったね?」と笑う。二人で教室を出て、早退の手続きをするために職員室へ向かう。僕はすんなり受け付けてもらったが、特進クラスの陽翔は、先生が早退することに渋っているようだ。
……仕方がないか。ヒナ、頭がいいって有名だからな。
助け船に向かおうかと思いながらも盗み見ていると、やっと許可が下りたのか、ニコッと笑って僕のところまで近寄って来た。
「ふぅ……やっと、許可が下りたよ。湊はすんなり?」
「芸能科だからな。申請さえすればだいたい何も言われない」
「そっか……芸能活動するなら、そっちの科へ転科した方がいいのかなぁ……?」
大きなため息をついている陽翔。学校きっての天才と騒がれているのに、特進からの移動が叶うとは思えない。小園に相談しようと言おうとしたら、うちの担任が珍しそうにこちらを見て僕たちの組み合わせを不思議がる。
「おっ? 葉月じゃないか」
「はい、先生」
「なんだ? 職員室にようって」
「俺も湊と一緒に早退するんですよ」
「どこか具合でも?」
陽翔はクスっと笑って、うちの担任へ説明をしている。芸能科ではない陽翔からCM撮影の話を聞かされ信じられないという表情の担任を残して、僕らは職員室を出た。
CM撮影からしばらく、陽翔とはレッスンの毎日。小園が言ったとおり、ボイトレやダンスだけでなく、演技も含まれていた。「大根役者」と笑われることが多く、やはり演技は僕には向かないようだ。
社長がデビューに向け特別にレッスン強化をしたために、僕らは放課後のほとんどをレッスンの時間となり、びっしり詰めてくれた。
wing guysの凛もコンサートの中休みで学校に来ていたが、僕に聞こえるようにコンサートの話なんかを教室でしている。そんな雑音すら聞こえないくらい、学校でもレッスンの課題に集中していた毎日。未彩も巡業公演が始まり、学校には来ていないので、スマホで撮った動画を見たり、陽翔と意見交換をして過ごしていた。
渋谷へ向かうには制服だと目立つと一旦僕のマンションへ向かい、着替えることにした。ウォークインクローゼットの中から好きな服を着るように陽翔に言えば、どれもオーバーサイズで、ダボっとして、女の子みたいだ。
渋い顔をしながら、それでも自身のサイズに合いそうな服を見繕っていた。小声で「絶対、湊より大きくなってやるからな!」と息巻いていたことは、聞かなかったことにする。
「この前の撮影のときも思ったけどさ?」
「何?」
「湊って、着痩せするよな。なんていうか……体が出来上がってる感じ? 俺が湊の服着ると、なんていうか……」
服の裾を引っ張って、伸ばしている。その姿がなんとも可愛らしい。最初デニムを合わせていたはずなのに、いつの間にか、八分丈のパンツに変えている。
「デニム、ダメだった?」
「そうじゃないんだけど? そうじゃないんだけど! あれは、その、あれだ!」
誤魔化そうとしているが、どうやら裾が余るらしい。なので、履き替えたのだろう。シンプルな服の選び方。大きめの白シャツに紺の八分丈のパンツ、学校帰りなのでローファーに合わせたコーデなのだろう。
「これも合わせたら?」
黒の丈の長めのベストを投げるといそいそと袖を通してる。ついでにこれもとハット帽を被せて出発する。
「湊のクローゼットって、大人な感じするよな?」
「そう? 仕事柄、見られる意識はするようにしてるけど」
「確かに。アイドルがダサい格好してたら、ちょっと考える……」
クスッと笑うので、睨んでおいた。外見をよく見せようとするのは、僕たちアイドルだけではないはずだ。他人より、少し他人に見られるのだから、着飾るのは当たり前だろう。本当なら、ダラダラした服の方が、僕も好きだ。ジャージとかジャージとかジャージとか。
今日、僕の選んだ服は、カジュアルな感じ。白のTシャツに黒の細身のデニム、羽織るものとして手持ちで紺のジャケット。一応、大きめなサングラスだけ持ってきた。
こちらをチラチラと見てくるが、僕より陽翔の方が僕の服を着ているのに似合っている。
……ほら、あの人もあっちの人も、ヒナのこと見てる。気が付かないのかな?
暢気な陽翔は、『シラユキ』を口ずさみながら、電車の車窓を見ていた。そんなあの人からもあっちの人からも見えないように、陽翔の背中側に回り、さりげなく隠した。
「はぁ……緊張する」
僕の前から、ソワソワとした声が聞こえてくるが、陽翔の顔は映さないと、いう約束だったので、緊張するほどのことはない。
「湊はもう見たの?」
「まだ。社長が確認しただけって、小園さんが言ってたよ」
「そうなんだ? 俺、顔は映らないって聞いてたけどさ、それでも緊張するな」
「こんなので緊張してたら、生番組とかどうするの?」
「あっ、生番組……失敗したら、フォローは……」
「しないよ?」
こちらを伺うように覗き込んでくるので、真面目な顔で返してやる。僕の反応が予想していたものと違うことに、えっ? と戸惑っているのがわかる。その間抜けな顔がおかしくて笑ってしまった。
「ちょ、ちょっと!」
「いやぁ、いい顔してるよ! ヒナ」
「湊!」と少し怒ったように僕を呼んだところで、渋谷についた。
電車を降り、道の往来で腹を抱えて笑ってしまった。怒ってバシバシと叩いてくる陽翔。それの何が面白いのかわからないが、楽しくて仕方がない。
「笑いすぎ!」
「らって……ヒナが」
「俺は真剣に頼んだんだけど? それを……」
……こんなに笑ったのはいつぶりだろう。ヒナといると、本当にいろいろなことが体験できるな。
「ヒナなら、大丈夫。それより、もうすぐだよ? ヒナの全国デビューも!」
「俺、手と胴体だけだけどな?」
「いいじゃん! 綺麗な指してるんだしさ」
陽翔の手を取り、繋いだまま、大きなスクリーンの前に立つ。行き交う人々の波に時折押されながら、二人で上を見上げた。
「如月くん!」
「ミナ!」
「湊、こっち見て!」
廊下では、僕が歩いた後には黄色い声が響き渡っていた。芸能科の僕が一般科の校舎にくることは珍しく、ファンとかファンじゃないけど見てやろう的な生徒が集まって来ている。
陽翔のクラスの前まで来ると、かなり長蛇の列になっていたが、気にしないように引き戸を開ける。ざっと、教室を見渡したが、どこにいるのかわからず、手前にいる男子生徒に陽翔がいるか尋ねた。
「陽翔? えっと、誰だっけ?」
「ほら、転校生じゃない? 葉月だよ」
「あぁ、葉月くんね! ちょっと待って!」
4限が始まる直前の出来事。クラスメイトに呼ばれた陽翔は、友人たちに囲まれて話をしてたようで、呼ばれた先で僕を見つけ驚いた顔をしている。廊下の騒動に気がついたようで、苦笑いをしながら駆け寄ってきた。
「どうしたの?」
「ヒナ、もう忘れてる?」
僕が「約束を」と言おうとしたら、何だっけ? と、首を傾げている。これ以上遅くなるわけにもいかず、陽翔にカバンを持ってくるように言えば、まだ、考えながら、机に向かっていった。
「なんだっけ?」
「CMだよ。今から渋谷まで行くから」
「あぁ、忘れてた!」
「今日金曜だったね?」と笑う。二人で教室を出て、早退の手続きをするために職員室へ向かう。僕はすんなり受け付けてもらったが、特進クラスの陽翔は、先生が早退することに渋っているようだ。
……仕方がないか。ヒナ、頭がいいって有名だからな。
助け船に向かおうかと思いながらも盗み見ていると、やっと許可が下りたのか、ニコッと笑って僕のところまで近寄って来た。
「ふぅ……やっと、許可が下りたよ。湊はすんなり?」
「芸能科だからな。申請さえすればだいたい何も言われない」
「そっか……芸能活動するなら、そっちの科へ転科した方がいいのかなぁ……?」
大きなため息をついている陽翔。学校きっての天才と騒がれているのに、特進からの移動が叶うとは思えない。小園に相談しようと言おうとしたら、うちの担任が珍しそうにこちらを見て僕たちの組み合わせを不思議がる。
「おっ? 葉月じゃないか」
「はい、先生」
「なんだ? 職員室にようって」
「俺も湊と一緒に早退するんですよ」
「どこか具合でも?」
陽翔はクスっと笑って、うちの担任へ説明をしている。芸能科ではない陽翔からCM撮影の話を聞かされ信じられないという表情の担任を残して、僕らは職員室を出た。
CM撮影からしばらく、陽翔とはレッスンの毎日。小園が言ったとおり、ボイトレやダンスだけでなく、演技も含まれていた。「大根役者」と笑われることが多く、やはり演技は僕には向かないようだ。
社長がデビューに向け特別にレッスン強化をしたために、僕らは放課後のほとんどをレッスンの時間となり、びっしり詰めてくれた。
wing guysの凛もコンサートの中休みで学校に来ていたが、僕に聞こえるようにコンサートの話なんかを教室でしている。そんな雑音すら聞こえないくらい、学校でもレッスンの課題に集中していた毎日。未彩も巡業公演が始まり、学校には来ていないので、スマホで撮った動画を見たり、陽翔と意見交換をして過ごしていた。
渋谷へ向かうには制服だと目立つと一旦僕のマンションへ向かい、着替えることにした。ウォークインクローゼットの中から好きな服を着るように陽翔に言えば、どれもオーバーサイズで、ダボっとして、女の子みたいだ。
渋い顔をしながら、それでも自身のサイズに合いそうな服を見繕っていた。小声で「絶対、湊より大きくなってやるからな!」と息巻いていたことは、聞かなかったことにする。
「この前の撮影のときも思ったけどさ?」
「何?」
「湊って、着痩せするよな。なんていうか……体が出来上がってる感じ? 俺が湊の服着ると、なんていうか……」
服の裾を引っ張って、伸ばしている。その姿がなんとも可愛らしい。最初デニムを合わせていたはずなのに、いつの間にか、八分丈のパンツに変えている。
「デニム、ダメだった?」
「そうじゃないんだけど? そうじゃないんだけど! あれは、その、あれだ!」
誤魔化そうとしているが、どうやら裾が余るらしい。なので、履き替えたのだろう。シンプルな服の選び方。大きめの白シャツに紺の八分丈のパンツ、学校帰りなのでローファーに合わせたコーデなのだろう。
「これも合わせたら?」
黒の丈の長めのベストを投げるといそいそと袖を通してる。ついでにこれもとハット帽を被せて出発する。
「湊のクローゼットって、大人な感じするよな?」
「そう? 仕事柄、見られる意識はするようにしてるけど」
「確かに。アイドルがダサい格好してたら、ちょっと考える……」
クスッと笑うので、睨んでおいた。外見をよく見せようとするのは、僕たちアイドルだけではないはずだ。他人より、少し他人に見られるのだから、着飾るのは当たり前だろう。本当なら、ダラダラした服の方が、僕も好きだ。ジャージとかジャージとかジャージとか。
今日、僕の選んだ服は、カジュアルな感じ。白のTシャツに黒の細身のデニム、羽織るものとして手持ちで紺のジャケット。一応、大きめなサングラスだけ持ってきた。
こちらをチラチラと見てくるが、僕より陽翔の方が僕の服を着ているのに似合っている。
……ほら、あの人もあっちの人も、ヒナのこと見てる。気が付かないのかな?
暢気な陽翔は、『シラユキ』を口ずさみながら、電車の車窓を見ていた。そんなあの人からもあっちの人からも見えないように、陽翔の背中側に回り、さりげなく隠した。
「はぁ……緊張する」
僕の前から、ソワソワとした声が聞こえてくるが、陽翔の顔は映さないと、いう約束だったので、緊張するほどのことはない。
「湊はもう見たの?」
「まだ。社長が確認しただけって、小園さんが言ってたよ」
「そうなんだ? 俺、顔は映らないって聞いてたけどさ、それでも緊張するな」
「こんなので緊張してたら、生番組とかどうするの?」
「あっ、生番組……失敗したら、フォローは……」
「しないよ?」
こちらを伺うように覗き込んでくるので、真面目な顔で返してやる。僕の反応が予想していたものと違うことに、えっ? と戸惑っているのがわかる。その間抜けな顔がおかしくて笑ってしまった。
「ちょ、ちょっと!」
「いやぁ、いい顔してるよ! ヒナ」
「湊!」と少し怒ったように僕を呼んだところで、渋谷についた。
電車を降り、道の往来で腹を抱えて笑ってしまった。怒ってバシバシと叩いてくる陽翔。それの何が面白いのかわからないが、楽しくて仕方がない。
「笑いすぎ!」
「らって……ヒナが」
「俺は真剣に頼んだんだけど? それを……」
……こんなに笑ったのはいつぶりだろう。ヒナといると、本当にいろいろなことが体験できるな。
「ヒナなら、大丈夫。それより、もうすぐだよ? ヒナの全国デビューも!」
「俺、手と胴体だけだけどな?」
「いいじゃん! 綺麗な指してるんだしさ」
陽翔の手を取り、繋いだまま、大きなスクリーンの前に立つ。行き交う人々の波に時折押されながら、二人で上を見上げた。
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
僕のアイドル人生詰んだかもしんない ~ アンコール と あれから3年流れて ~
悠月 星花
BL
陽翔と出会って半年。
夢のステージ、「東京のドーム」にとうとう立つことが叶う湊。
一人では成し得なかった夢を陽翔と二人で掴んだこと、出会ってからの変わっていく僕を戸惑いながらもそれが当たり前になることをねがっている。
夢のステージ……その輝く場所で得られたものは……。
僕アイ第2弾!
からの、第3弾!!
売れないアイドル如月湊が、転校生葉月陽翔と出会い、一躍アイドルの……世界のトップにたった!
東京のドームコンサートから、3年。
今、アメリカツアーから返ってきた二人が、次なるフェスに向かって走り出す!
その名も……
メテオシャワーフェス!
あの頃とは、二人の関係も大きく変わり、フェスまでの期間、二人には事件が?
無事にフェスを歌いきることができるのか?
モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
学園と夜の街での鬼ごっこ――標的は白の皇帝――
天海みつき
BL
族の総長と副総長の恋の話。
アルビノの主人公――聖月はかつて黒いキャップを被って目元を隠しつつ、夜の街を駆け喧嘩に明け暮れ、いつしか"皇帝"と呼ばれるように。しかし、ある日突然、姿を晦ました。
その後、街では聖月は死んだという噂が蔓延していた。しかし、彼の族――Nukesは実際に遺体を見ていないと、その捜索を止めていなかった。
「どうしようかなぁ。……そぉだ。俺を見つけて御覧。そしたら捕まってあげる。これはゲームだよ。俺と君たちとの、ね」
学園と夜の街を巻き込んだ、追いかけっこが始まった。
族、学園、などと言っていますが全く知識がないため完全に想像です。何でも許せる方のみご覧下さい。
何とか完結までこぎつけました……!番外編を投稿完了しました。楽しんでいただけたら幸いです。
兄が届けてくれたのは
くすのき伶
BL
海の見える宿にやってきたハル(29)。そこでタカ(31)という男と出会います。タカは、ある目的があってこの地にやってきました。
話が進むにつれ分かってくるハルとタカの意外な共通点、そしてハルの兄が届けてくれたもの。それは、決して良いものだけではありませんでした。
ハルの過去や兄の過去、複雑な人間関係や感情が良くも悪くも絡み合います。
ハルのいまの苦しみに影響を与えていること、そしてハルの兄が遺したものとタカに見せたもの。
ハルは知らなかった真実を次々と知り、そしてハルとタカは互いに苦しみもがきます。己の複雑な感情に押しつぶされそうにもなります。
でも、そこには確かな愛がちゃんと存在しています。
-----------
シリアスで重めの人間ドラマですが、霊能など不思議な要素も含まれます。メインの2人はともに社会人です。
BLとしていますが、前半はラブ要素ゼロです。この先も現時点ではキスや抱擁はあっても過激な描写を描く予定はありません。家族や女性(元カノ)も登場します。
人間の複雑な関係や心情を書きたいと思ってます。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
【完結】運命さんこんにちは、さようなら
ハリネズミ
BL
Ωである神楽 咲(かぐら さき)は『運命』と出会ったが、知らない間に番になっていたのは別の人物、影山 燐(かげやま りん)だった。
とある誤解から思うように優しくできない燐と、番=家族だと考え、家族が欲しかったことから簡単に受け入れてしまったマイペースな咲とのちぐはぐでピュアなラブストーリー。
==========
完結しました。ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる