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確かに、これは。Ⅱ
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翌日、カレンが屋敷にやってきた。
さすがの色香に兄はたじたじとしている。そして、ジョージアは私の後ろでもじもじしていた。
私は、久しぶりに会うカレンに抱きつくと、まぁ!とカレンは驚いている。
「久しぶりね!カレン」
「えぇ、アンナリーゼ様。こちらに戻って来られていることは知っていたのですけど、お忙しいと
思って、控えておりましたの」
「そうだったの?カレンからなら、お手紙いただいたら、いつでも時間は作るわ!」
「本当ですか?では、また、お会いしたいときにお手紙書きますね?」
私より年長であるカレンは、いつもの如くバタバタと動き回っている私に配慮をしてくれていたらしい。
社交さえ始まってしまえば、あちこちの夜会や茶会で会うことになるので、それまで我慢していたとのことだ。
ソファに掛けてもらい、今度は私の方の要件を伝える。
「カレン、私の兄です。この度、こちらで滞在することになったので、紹介しますね?」
「初めまして、アンナリーゼの兄でサシャと申します。アンナリーゼがいつもお世話になっている
とか……」
申し訳なさと、よろしくという意味で握手をカレンに求めた。
「カレン・ジェランと申します。こちらこそ、いつもアンナリーゼ様にはお世話になっていますわ」
差し出した兄の手をカレンは両手でくるむように握りしめる。その仕草は柔らかくとても美しかった。
私の礼儀作法とはまた違う、美しい花が匂い立つようで華やかである。
どちらかと言えば、妖艶であったり、色香に目が行きがちではあったのに、こうして改めてカレンを見ると、柔らかで美しい礼儀作法。女性特有の柔らかさがカレンを妖艶に魅せているのだと気づいた。
「お兄様、いつまでカレンの手を握っているのですか?エリザベスに連絡しておきましょうか?」
エリザベスという言葉で我に返ったのか、カレンに見惚れていた兄も正気に戻った。
その様子を見ながら、黒の貴族にもこのくらい仕掛けないといけないのかと考えると、少々頭が痛くなる。
兄に出来るのだろうか……黒の貴族の横に並んでも引けを取らない程の色香を出さないといけないのに……難しそうだ。
「アンナリーゼ様、今日はお兄様のご紹介で呼ばれたのでしょうか?」
「兄はついでですよ。今回の社交の準備、進めてくれてありがとうございました」
「いえ、とんでもございませんわ!アンナリーゼ様が、欲しそうな情報がありそうな所だけをご提案
させていただきましたが……」
「えぇ、さすがですわね。私が行きたいと考えていたところを見事に揃えていただきました。回れない
場所については、兄も協力してくれますし、ナタリーたちも」
「アンナリーゼ様は、また、あちこちと出回るおつもりですか?」
苦笑いすると、少々子どもっぽく拗ねるカレンから目が離せない。この妖艶から子どもっぽさまでの揺り幅が両隣に座る男性陣をぼんやりさせる要因でもあるだろう。
計算なくやってのけるのだ。魔性の女、その人だろう。
私がコホンと咳払いすると、ジョージアも兄も二人ともにわざとらしく咳ばらいを始めた。
「カレン、そう拗ねないでちょうだい。予定は詰まっていても、あなたとナタリーの三人でお茶会を
開く予定でいるわ!来てくれるかしら?」
「もちろんですわ!アンナリーゼ様のお誘いを断るだなんて、他に用事が在ろうとお茶会優先ですわ!」
「でも、侯爵との約束なら、そちらを優先してくださいね!」
「旦那様のことは、最優先事項ですけど、アンナリーゼ様はとても忙しい方ですから、アンバーへ頻繁
には行けない分、こうして公都にいらっしゃる間だけでも、お話したいですのよ」
ニコリと笑うカレンは、少女のそれとは違うので、当たり前だがこちらがドキドキとさせられる。
私がこうなのだから、両隣はきっと私よりひどい有様なのだろう。
「そういえば、先日、ナタリーから今年のドレスの流行について聞いて、早速取り入れてみましたの。
いかがかしら?」
「ハニーアンバーの新作ね?今年は魅せるがテーマらしいから、とっても似合っているわ!私は、少々
足りないから……」
そういって自分の胸を見ると、三人から視線が集中する。
ジョージアも兄も見る必要はないと思うのだけど……と二人の方を見て目が合うと、バツの悪そうに目を逸らす。
「アンナリーゼ様が心配されるようなことではないですよ。それに、ナタリーがデザインしたものに、
アンナリーゼ様が似合わないはずがありませんよね?ナタリーのアンナリーゼ様に着てもらいたい
ドレス願望そのままなのですから」
私は、そうね!と微笑むとそうですよと返事が返ってきた。まさに今年の新作を着ているカレン。
ジョージアがこちらをチラチラっと見てくる。
試着を見たはずなんだけど、いざ、カレンを前にすると、なんだか、曇り顔だ。
「ジョージア様、なんですか?」
「いや、今年の流行は露出度が高いのだなと思って……アンナも着るんだよね?もちろん」
「えぇ、着ますよ!私、広告ですからね。他に誰が着るのです?」
「そうなんだけど……そんなに露出しなくてもと……コホンコホン」
「ジョージア様は、アンナリーゼ様の肌の露出を気にされているのですね?」
カレンに私とジョージアは生暖かい目で見られる。今まで何とも思っていなかったのに、なんだか気恥ずかしい気持ちになった。
「若い女性なら、多少見せることが魅力でしょうが、ジョージア様はアンナリーゼ様を他の男性に見られ
たくないのですね。社交界では、いつも注目の的ですから、見られる割合も私たちや他の若い令嬢と
比べてもアンナリーゼ様の方が断然見られますもの。
ご結婚された後より、出産を経てさらに美しくなり、あの真っ赤な薔薇のドレスを身につけられた日
以降の輝きは、増すばかりですものね。心配ですよね」
意地の悪い顔をして、カレンはジョージアの図星をつくと何も言えなくなっている。そんなジョージアを私は覗き込むと顔が赤くなっていた。
「いつまでも、仲の良い公爵夫妻でいてください。社交界では、若い子たちからお二人は、絶大な支持を
受けているのですから。いろいろあった夫婦仲もとてもいいようですからね?」
カレンに見透かされた私は、恥ずかしくて仕方がない。先日、領地のことで揉めたことは内輪しかしらないが、外から見れば、鴛鴦夫婦と呼ばれることもあるとか……
ソフィアのことがあって、まだそれ程時間が立っていないにしても、憧れの夫婦となっているなら、よかったと思っていた。
「そんなふうに言われているのかい?それは、嬉しいと思うし、そうでありたいと思っているけど、
僕たちは、まだ、完全に仲が戻っているとは思えないけど……僕は、アンナにとって、ただのお荷物
でしかないからね……」
「ジョージア様がお荷物ですか?私にとって、ジョージア様が最上の旦那様ですよ?」
「でも、アンナには迷惑ばかり……」
「どこが迷惑なのかはわかりませんけど、私はアンバー公爵である前に、ジョージア様の妻ですよ?
いろいろあったことは、世間様もご存じでしょうから、それでも支持してくださる方がいてくれる
こと、嬉しく思いますわ。
ジョージア様の隣に立てるのが私で誇りに思って、この何年もの間側にいるのですから」
ニコリと笑いかけると、自信なさげに笑い返してくれるジョージア。
そこまで、私は追い込んでしまっているのだろうか。ジョージアに寄り添っているつもりが、そうではないことを突きつけられたような気がしたのであった。
さすがの色香に兄はたじたじとしている。そして、ジョージアは私の後ろでもじもじしていた。
私は、久しぶりに会うカレンに抱きつくと、まぁ!とカレンは驚いている。
「久しぶりね!カレン」
「えぇ、アンナリーゼ様。こちらに戻って来られていることは知っていたのですけど、お忙しいと
思って、控えておりましたの」
「そうだったの?カレンからなら、お手紙いただいたら、いつでも時間は作るわ!」
「本当ですか?では、また、お会いしたいときにお手紙書きますね?」
私より年長であるカレンは、いつもの如くバタバタと動き回っている私に配慮をしてくれていたらしい。
社交さえ始まってしまえば、あちこちの夜会や茶会で会うことになるので、それまで我慢していたとのことだ。
ソファに掛けてもらい、今度は私の方の要件を伝える。
「カレン、私の兄です。この度、こちらで滞在することになったので、紹介しますね?」
「初めまして、アンナリーゼの兄でサシャと申します。アンナリーゼがいつもお世話になっている
とか……」
申し訳なさと、よろしくという意味で握手をカレンに求めた。
「カレン・ジェランと申します。こちらこそ、いつもアンナリーゼ様にはお世話になっていますわ」
差し出した兄の手をカレンは両手でくるむように握りしめる。その仕草は柔らかくとても美しかった。
私の礼儀作法とはまた違う、美しい花が匂い立つようで華やかである。
どちらかと言えば、妖艶であったり、色香に目が行きがちではあったのに、こうして改めてカレンを見ると、柔らかで美しい礼儀作法。女性特有の柔らかさがカレンを妖艶に魅せているのだと気づいた。
「お兄様、いつまでカレンの手を握っているのですか?エリザベスに連絡しておきましょうか?」
エリザベスという言葉で我に返ったのか、カレンに見惚れていた兄も正気に戻った。
その様子を見ながら、黒の貴族にもこのくらい仕掛けないといけないのかと考えると、少々頭が痛くなる。
兄に出来るのだろうか……黒の貴族の横に並んでも引けを取らない程の色香を出さないといけないのに……難しそうだ。
「アンナリーゼ様、今日はお兄様のご紹介で呼ばれたのでしょうか?」
「兄はついでですよ。今回の社交の準備、進めてくれてありがとうございました」
「いえ、とんでもございませんわ!アンナリーゼ様が、欲しそうな情報がありそうな所だけをご提案
させていただきましたが……」
「えぇ、さすがですわね。私が行きたいと考えていたところを見事に揃えていただきました。回れない
場所については、兄も協力してくれますし、ナタリーたちも」
「アンナリーゼ様は、また、あちこちと出回るおつもりですか?」
苦笑いすると、少々子どもっぽく拗ねるカレンから目が離せない。この妖艶から子どもっぽさまでの揺り幅が両隣に座る男性陣をぼんやりさせる要因でもあるだろう。
計算なくやってのけるのだ。魔性の女、その人だろう。
私がコホンと咳払いすると、ジョージアも兄も二人ともにわざとらしく咳ばらいを始めた。
「カレン、そう拗ねないでちょうだい。予定は詰まっていても、あなたとナタリーの三人でお茶会を
開く予定でいるわ!来てくれるかしら?」
「もちろんですわ!アンナリーゼ様のお誘いを断るだなんて、他に用事が在ろうとお茶会優先ですわ!」
「でも、侯爵との約束なら、そちらを優先してくださいね!」
「旦那様のことは、最優先事項ですけど、アンナリーゼ様はとても忙しい方ですから、アンバーへ頻繁
には行けない分、こうして公都にいらっしゃる間だけでも、お話したいですのよ」
ニコリと笑うカレンは、少女のそれとは違うので、当たり前だがこちらがドキドキとさせられる。
私がこうなのだから、両隣はきっと私よりひどい有様なのだろう。
「そういえば、先日、ナタリーから今年のドレスの流行について聞いて、早速取り入れてみましたの。
いかがかしら?」
「ハニーアンバーの新作ね?今年は魅せるがテーマらしいから、とっても似合っているわ!私は、少々
足りないから……」
そういって自分の胸を見ると、三人から視線が集中する。
ジョージアも兄も見る必要はないと思うのだけど……と二人の方を見て目が合うと、バツの悪そうに目を逸らす。
「アンナリーゼ様が心配されるようなことではないですよ。それに、ナタリーがデザインしたものに、
アンナリーゼ様が似合わないはずがありませんよね?ナタリーのアンナリーゼ様に着てもらいたい
ドレス願望そのままなのですから」
私は、そうね!と微笑むとそうですよと返事が返ってきた。まさに今年の新作を着ているカレン。
ジョージアがこちらをチラチラっと見てくる。
試着を見たはずなんだけど、いざ、カレンを前にすると、なんだか、曇り顔だ。
「ジョージア様、なんですか?」
「いや、今年の流行は露出度が高いのだなと思って……アンナも着るんだよね?もちろん」
「えぇ、着ますよ!私、広告ですからね。他に誰が着るのです?」
「そうなんだけど……そんなに露出しなくてもと……コホンコホン」
「ジョージア様は、アンナリーゼ様の肌の露出を気にされているのですね?」
カレンに私とジョージアは生暖かい目で見られる。今まで何とも思っていなかったのに、なんだか気恥ずかしい気持ちになった。
「若い女性なら、多少見せることが魅力でしょうが、ジョージア様はアンナリーゼ様を他の男性に見られ
たくないのですね。社交界では、いつも注目の的ですから、見られる割合も私たちや他の若い令嬢と
比べてもアンナリーゼ様の方が断然見られますもの。
ご結婚された後より、出産を経てさらに美しくなり、あの真っ赤な薔薇のドレスを身につけられた日
以降の輝きは、増すばかりですものね。心配ですよね」
意地の悪い顔をして、カレンはジョージアの図星をつくと何も言えなくなっている。そんなジョージアを私は覗き込むと顔が赤くなっていた。
「いつまでも、仲の良い公爵夫妻でいてください。社交界では、若い子たちからお二人は、絶大な支持を
受けているのですから。いろいろあった夫婦仲もとてもいいようですからね?」
カレンに見透かされた私は、恥ずかしくて仕方がない。先日、領地のことで揉めたことは内輪しかしらないが、外から見れば、鴛鴦夫婦と呼ばれることもあるとか……
ソフィアのことがあって、まだそれ程時間が立っていないにしても、憧れの夫婦となっているなら、よかったと思っていた。
「そんなふうに言われているのかい?それは、嬉しいと思うし、そうでありたいと思っているけど、
僕たちは、まだ、完全に仲が戻っているとは思えないけど……僕は、アンナにとって、ただのお荷物
でしかないからね……」
「ジョージア様がお荷物ですか?私にとって、ジョージア様が最上の旦那様ですよ?」
「でも、アンナには迷惑ばかり……」
「どこが迷惑なのかはわかりませんけど、私はアンバー公爵である前に、ジョージア様の妻ですよ?
いろいろあったことは、世間様もご存じでしょうから、それでも支持してくださる方がいてくれる
こと、嬉しく思いますわ。
ジョージア様の隣に立てるのが私で誇りに思って、この何年もの間側にいるのですから」
ニコリと笑いかけると、自信なさげに笑い返してくれるジョージア。
そこまで、私は追い込んでしまっているのだろうか。ジョージアに寄り添っているつもりが、そうではないことを突きつけられたような気がしたのであった。
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