392 / 1,480
膝の上争奪戦
しおりを挟む
戴冠式も終わり、後はコーコナ領で、領主及び領地名の変更があったと知らせを交付する必要があった。
何はともあれ、それをしないと、援助やら今後の領地運営なんかも先を見通すためには必要なのだ。
「みんな揃っているから、先に話すわ!
コーコナ領、元のダドリー男爵の領地ね。
ここは、晴れて私の管轄になったわ!あとは、それを交付するだけってことなんだけど、
それをした上で、今後の領地運営について、どうするかを今、考えていることを踏まえ、
話したいと思うの」
「この前、手紙で送ってもらった話だと、アンナリーゼ様、領地で、絹ができるって話と
アンバー領で出回っている布より、ずっといい素材のものが手に入るっていう話だった
よね?」
「えぇ、そうなの。コーコナ領の殆どに、綿花畑が一面に広がっていてね!
上質な布ができるわ!工場もあって、職人もいて、在庫もあるのよ……
それもコーコナ領だけで消費をしていたようで、まだ、他領に出回ったことがないのよ!
今日、着ている私とジョージア様、ナタリーのドレスがまさにコーコナ領で作られた
布で作られたものよ!ナタリー悪いんだけど……お触り……」
「いいですわ。裾のあたりでよければ、触ってみてください」
ナタリーのドレスの裾をウィルとセバスが触る。
しかし、よくわからないようで、首を傾げていた。
「パルマは、今日のは……」
「アンバー領で作ってもらったものです。最上級のだって聞いてますけど……」
「ちょっと、こっちに来て!」
パルマのジャケットを触ると私のドレスとの質感が違う。
ジャケットに使われているこれは、元々アンバー領で使われていた最上級のものである。
ザラっとしているようで、滑らかさが少ない。
人によっては、チクチクすると表現するものもいるだろう。
「パルマ、悪いけど……」
「ナタリー様と一緒ですね!皆さん、僕のジャケットです」
そういって、脱いでナタリーに渡すと両脇にいるウィルとセバスが触っている。
「全然、手触りが違いますね?なんだろう?織り方の違いなんですかね?」
「違うわよ!セバス、これは、元々の綿花の質だと私は思っているわ!
ドレスを作っていて、布はずっと触っていたのだけど、あの工場で作られる布だから
こその、この手触り。
他の領地の服も触ったけど、これほどの物はなかったわ!
ちなみにアンナリーゼ様のドレスはもっと手触りがいいわよ!
私は、ひとつ、布のランクを下げているから……」
「あの……いいでしょうか?」
セバスが申し訳なさそうにしているが、私はどうぞとドレスの裾を渡す。
ジョージアがおもしろくなさそうにしているが、お構いなしだ。
「ナタリー、ごめんこっちに……」
セバスに呼ばれ、ナタリーもこっちに来て、セバスが違いを確認している。
「あっ!本当だ!こうして比べてみないとわかりませんが、ナタリーの方が少しだけ荒い
のか、ざらつきますね。
アンナリーゼ様のものは、全くそういうのがないです!」
確認し終え、元居た位置に戻ると、なるほどなるほどと呟いている。
「布だけでも、おもしろい発見ですね!」
「そうね!それでね、提案なんだけど……ナタリーが連れてきた女性たちの一部を
コーコナへ移動させることは出来ないかしら?」
「と、言いますと?」
「本格的に布に関しての拠点として、コーコナに纏めたいと思っているの。
もちろん、あちらを離れられない人もいることはわかっているから、全てをコーコナに
と考えているわけではないんだけど……
綿花・養蚕が揃っているところに、布にするための工場がある。
後は、染めと加工を担える人がいれば……」
「一大産業となるか……」
「貴族たちのドレスを受注してもいいし、豪商や富豪たちの服を作ってもいい。
タペストリーや飾りなんかをしてもいいわね!
集約することで、アンバー領へ運ぶ手間がなくなるのよね……その分、ハニーアンバー
へ直接卸せるから安く手に入れられる。
もちろん、働いてくれる人の利益は最大限に、それ以上の研究費とかいろいろも見る
つもりよ!」
私が胸を張りしたいことを言っていくと、膝の上争奪戦にちょうど終止符が打たれたところであった。
御想像通り、アンジェラが勝者だ。
ジョージは、膝の上にいるアンジェラを羨ましそうに見ていた。
私はアンジェラを抱き横向きに座らせる。
不思議そうに上を見てきたが、それに微笑みかけた。
次に、ジョージを抱き上げアンジェラと背中合わせに座らせる。
二人とも落ちないように抱きかかえると、満足そうに二人とも目を細めこちらに笑いかけてくる。
よく母がしてくれた。どんくさい兄と私が母の膝を取り合いすると私が勝つ。
ジョージと同じように見ていた兄を思い出す。
すると、こういうふうに母は抱いてくれたのだ。
二人も乗せると重かっただろうけど、兄が母に甘えなくなるまで母の膝の上は半分こだった。
まだ、二人とも1歳なのだ。
重たくなったとはいえ、まだまだ二人いっぺんでも……大丈夫。
「コーコナ領のことは、一度領地へ向かって見てみたいです!
それから、アンナリーゼ様の考えられたように進めて行く……それでも大丈夫ですか?
イチアとニコライにも相談したいので」
「えぇ、構わないわ!そのときは、ノクトも話に入れていて!」
「わかったよ!じゃあ、コーコナ領へは1週間後とかには向かえるかな?」
「そうね、そうしましょう!
お供は……セバス、ナタリー、ノクト、ニコライは向こうね、パルマとライズがいい
かしら?」
人選をして、本当にこれでいいのか考えていると、ジョージアに声をかけられた。
「アンナ、こっちの準備にナタリーがいてくれると助かるけど……」
「何かするのか?姫さん」
「ディルとデリアの結婚式をしようと思っているの!この屋敷で」
「へぇー侍従の結婚式って普通しないよな?」
「そうね、私にとって、二人が特別だってことよ!」
「それで?」
「簡単なものだけど……ドレスだけは用意してあげたくて……」
「もう、出来上がっていますわ!」
ナタリーの頼もしい回答に私は頷くと、私は今回居残り組ですわねと呟いている。
「じゃあ、セバス、ノクト、デリア、ディル、ライズを連れていくわ!」
「ライズを連れて行っても大丈夫か?」
「こっちに残る方が、足手まといでしょ?ディルもいるし私と共いらっしゃい!」
「……はい」
渋々というふうに返事をするライズ。
さっきよりかは、マシになったのだろうか?と思うことにした。
「今度は、交付とセバスの領地視察だから、そうね移動含めて5日くらいかしら?」
「妥当だな」
「じゃあ、そういうことで、準備進めてくれるかしら?
できるだけ、ディルやデリアには内緒にね?まぁ、ディルに内緒にできるとは思っても
いないけど……見て見ないふりくらいはしてくれるでしょ!」
こうして、コーコナ領へ行くもの、公都の屋敷で結婚式の準備をするもと別れて作業に入ることになった。
コーコナ領へ行く前に、私は1週間の休養をとることをすすめられ、大人しく1週間二人の子どものお守をすることになった。
やたら結婚式の準備に張り切っているジョージア。
ナタリーに叱られなければいいけど……と苦笑いするのであった。
何はともあれ、それをしないと、援助やら今後の領地運営なんかも先を見通すためには必要なのだ。
「みんな揃っているから、先に話すわ!
コーコナ領、元のダドリー男爵の領地ね。
ここは、晴れて私の管轄になったわ!あとは、それを交付するだけってことなんだけど、
それをした上で、今後の領地運営について、どうするかを今、考えていることを踏まえ、
話したいと思うの」
「この前、手紙で送ってもらった話だと、アンナリーゼ様、領地で、絹ができるって話と
アンバー領で出回っている布より、ずっといい素材のものが手に入るっていう話だった
よね?」
「えぇ、そうなの。コーコナ領の殆どに、綿花畑が一面に広がっていてね!
上質な布ができるわ!工場もあって、職人もいて、在庫もあるのよ……
それもコーコナ領だけで消費をしていたようで、まだ、他領に出回ったことがないのよ!
今日、着ている私とジョージア様、ナタリーのドレスがまさにコーコナ領で作られた
布で作られたものよ!ナタリー悪いんだけど……お触り……」
「いいですわ。裾のあたりでよければ、触ってみてください」
ナタリーのドレスの裾をウィルとセバスが触る。
しかし、よくわからないようで、首を傾げていた。
「パルマは、今日のは……」
「アンバー領で作ってもらったものです。最上級のだって聞いてますけど……」
「ちょっと、こっちに来て!」
パルマのジャケットを触ると私のドレスとの質感が違う。
ジャケットに使われているこれは、元々アンバー領で使われていた最上級のものである。
ザラっとしているようで、滑らかさが少ない。
人によっては、チクチクすると表現するものもいるだろう。
「パルマ、悪いけど……」
「ナタリー様と一緒ですね!皆さん、僕のジャケットです」
そういって、脱いでナタリーに渡すと両脇にいるウィルとセバスが触っている。
「全然、手触りが違いますね?なんだろう?織り方の違いなんですかね?」
「違うわよ!セバス、これは、元々の綿花の質だと私は思っているわ!
ドレスを作っていて、布はずっと触っていたのだけど、あの工場で作られる布だから
こその、この手触り。
他の領地の服も触ったけど、これほどの物はなかったわ!
ちなみにアンナリーゼ様のドレスはもっと手触りがいいわよ!
私は、ひとつ、布のランクを下げているから……」
「あの……いいでしょうか?」
セバスが申し訳なさそうにしているが、私はどうぞとドレスの裾を渡す。
ジョージアがおもしろくなさそうにしているが、お構いなしだ。
「ナタリー、ごめんこっちに……」
セバスに呼ばれ、ナタリーもこっちに来て、セバスが違いを確認している。
「あっ!本当だ!こうして比べてみないとわかりませんが、ナタリーの方が少しだけ荒い
のか、ざらつきますね。
アンナリーゼ様のものは、全くそういうのがないです!」
確認し終え、元居た位置に戻ると、なるほどなるほどと呟いている。
「布だけでも、おもしろい発見ですね!」
「そうね!それでね、提案なんだけど……ナタリーが連れてきた女性たちの一部を
コーコナへ移動させることは出来ないかしら?」
「と、言いますと?」
「本格的に布に関しての拠点として、コーコナに纏めたいと思っているの。
もちろん、あちらを離れられない人もいることはわかっているから、全てをコーコナに
と考えているわけではないんだけど……
綿花・養蚕が揃っているところに、布にするための工場がある。
後は、染めと加工を担える人がいれば……」
「一大産業となるか……」
「貴族たちのドレスを受注してもいいし、豪商や富豪たちの服を作ってもいい。
タペストリーや飾りなんかをしてもいいわね!
集約することで、アンバー領へ運ぶ手間がなくなるのよね……その分、ハニーアンバー
へ直接卸せるから安く手に入れられる。
もちろん、働いてくれる人の利益は最大限に、それ以上の研究費とかいろいろも見る
つもりよ!」
私が胸を張りしたいことを言っていくと、膝の上争奪戦にちょうど終止符が打たれたところであった。
御想像通り、アンジェラが勝者だ。
ジョージは、膝の上にいるアンジェラを羨ましそうに見ていた。
私はアンジェラを抱き横向きに座らせる。
不思議そうに上を見てきたが、それに微笑みかけた。
次に、ジョージを抱き上げアンジェラと背中合わせに座らせる。
二人とも落ちないように抱きかかえると、満足そうに二人とも目を細めこちらに笑いかけてくる。
よく母がしてくれた。どんくさい兄と私が母の膝を取り合いすると私が勝つ。
ジョージと同じように見ていた兄を思い出す。
すると、こういうふうに母は抱いてくれたのだ。
二人も乗せると重かっただろうけど、兄が母に甘えなくなるまで母の膝の上は半分こだった。
まだ、二人とも1歳なのだ。
重たくなったとはいえ、まだまだ二人いっぺんでも……大丈夫。
「コーコナ領のことは、一度領地へ向かって見てみたいです!
それから、アンナリーゼ様の考えられたように進めて行く……それでも大丈夫ですか?
イチアとニコライにも相談したいので」
「えぇ、構わないわ!そのときは、ノクトも話に入れていて!」
「わかったよ!じゃあ、コーコナ領へは1週間後とかには向かえるかな?」
「そうね、そうしましょう!
お供は……セバス、ナタリー、ノクト、ニコライは向こうね、パルマとライズがいい
かしら?」
人選をして、本当にこれでいいのか考えていると、ジョージアに声をかけられた。
「アンナ、こっちの準備にナタリーがいてくれると助かるけど……」
「何かするのか?姫さん」
「ディルとデリアの結婚式をしようと思っているの!この屋敷で」
「へぇー侍従の結婚式って普通しないよな?」
「そうね、私にとって、二人が特別だってことよ!」
「それで?」
「簡単なものだけど……ドレスだけは用意してあげたくて……」
「もう、出来上がっていますわ!」
ナタリーの頼もしい回答に私は頷くと、私は今回居残り組ですわねと呟いている。
「じゃあ、セバス、ノクト、デリア、ディル、ライズを連れていくわ!」
「ライズを連れて行っても大丈夫か?」
「こっちに残る方が、足手まといでしょ?ディルもいるし私と共いらっしゃい!」
「……はい」
渋々というふうに返事をするライズ。
さっきよりかは、マシになったのだろうか?と思うことにした。
「今度は、交付とセバスの領地視察だから、そうね移動含めて5日くらいかしら?」
「妥当だな」
「じゃあ、そういうことで、準備進めてくれるかしら?
できるだけ、ディルやデリアには内緒にね?まぁ、ディルに内緒にできるとは思っても
いないけど……見て見ないふりくらいはしてくれるでしょ!」
こうして、コーコナ領へ行くもの、公都の屋敷で結婚式の準備をするもと別れて作業に入ることになった。
コーコナ領へ行く前に、私は1週間の休養をとることをすすめられ、大人しく1週間二人の子どものお守をすることになった。
やたら結婚式の準備に張り切っているジョージア。
ナタリーに叱られなければいいけど……と苦笑いするのであった。
0
お気に入りに追加
120
あなたにおすすめの小説
冥界の仕事人
ひろろ
ファンタジー
冥界とは、所謂 “あの世” と呼ばれる死後の世界。
現世とは異なる不思議な世界に現れた少女、水島あおい(17)。個性的な人々との出会いや別れ、相棒オストリッチとの冥界珍道中ファンタジー
この物語は仏教の世界観をモチーフとしたファンタジーになります。架空の世界となりますので、御了承下さいませ。
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる