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4章
モブ娘 小野 亜香里 反撃を開始します③
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「小野さん今朝は盛大にやらかしたみたいだね…」
苦笑いを浮かべながらいつも通りに話しかけてくれるのはモブオブザッモブの鈴木君だった、あいかわらず景色の一部と化した鈴木君は目立た無い…私もその一員だったはずなのに休み時間になる度にクラスメイト然り隣のクラス、上級生までもが私を見学しにいらっしゃる、気分は飼育小屋に居る珍獣だ。敵意を隠すことなく鋭い視線、興味心からの好奇な視線様々な視線を感じるが決して声をかけてくる事は無かった。
呆れられながらもクラスメイトとして普通に声をかけてくれる、鈴木君の存在は有り難かった
「ええ…やらかしました…でもこうなる事は予定通りなので、あとはあの方が痺れを切らして私に突撃してくるのを待つのみですわ…」
「あの方? とかよくわからないけど、半数の女子から小野さん嫌われた様だね…」
「ですよね… ん?半数でおさまるんですか?」
「おさまりそうだよ…君とカイン先輩が付き合っているという噂と、カイン先輩に青柳先輩が片想いしてるって噂が半々で流れているからね…」
ぶっほぉぉぉーーー!
飲み途中の紅茶を吹き出してしまった。
確かに芸能人並みの容姿をお持ちのお二方だ話題にならない方がおかしいのかな…!?
まさか青ピヨさん私達の為に、身を持って敢えてスキャンダルの餌食になってくれている。また私の涙腺がゆるゆると緩んでくる、どれだけ私を泣かせれればいいのよ、貴方何者よ神か仏か聖母マリアなのか!?慈悲深く優しい貴方は微笑んでこんな腐ったモブ娘をも優しく手を差しのべ暖かく包みこんでくれる、マリア・青柳に感謝の祈りを捧げますアーメン
「小野さんなんで祈っているの…?」
「聖母マリアに感謝の祈りを捧げております」
「へっ…? そ…そうなんだ…小野さんの思考にはついていけないから、そっとしておくね」
「なんてお優しい鈴木君、貴方にもマリア・青柳の加護がありますようにアーメン」
「と…とこ…ところで…小野さんはあのアイドル カイン先輩とお付き合いしてるって本当なの?」
「はい…恐れ多くも地味なモブ娘の私ですがお付き合いさせて頂いております…」
「あの食堂で会った地味男は? えっと…たしかピヨ子だっけ?」
「ピヨ男さんですわ!!子ではありません家の可愛いピヨ男さんのお名前を間違えるとは、いくら仲良しモブ友の鈴木君でも怒りますよ!!」
「えぇぇ…そこそんなにムキなるポイントだったっけ? そうそうそのピヨ男さんとは結局友達だったのかな? すごく仲良さそうに見えたんだけど…」
はて…?
このモブ男は何を言ってるのか…?
首を傾けて不思議な顔をすれば、なにやら鈴木君は眉間に皺を寄せた
「えっ…?小野さん二股かけてるの…アイドル カイン先輩と地味男ピヨ男を二人とも同じぐらい好きとか言うの?」
「秘密です…」
あああ…そうか…そうだった…他の方々はカイン先輩=ピヨ男さんにならないんだ、この頃ピヨ村住人としか交流してなかったから失念していた。そもそもなぜピヨ男さんの事をこのモブ男さんは気にするのかしら…?二人が会って言葉を交わしたのはあの昼食時の1回限りだったはずなのに…
もしやあの時にピヨ男さんの可愛いさに彼も気付いてしまったの?私以外にもピヨ男さんの可愛いさに気付くなんて、ただのモブ男じゃないわね油断もあったもんじゃないわ!
私がしっかりピヨ男さんに張り付いておかねば、もぉぉぉあの完璧容姿を隠してもこうやって男女関係なくピヨ男さんは魅力しちゃうんだから本当困った子だわ…
「あのさ…小野さん…カイン先輩と喧嘩とか意見のすれ違いとかあったら…いつでも相談に乗るから…僕は…僕は…君の味方だから!!」
握りこぶしで鈴木君に熱く語りかけてくるが、そうやって油断させるつもりねライバルに優しくして信頼させて心を割れば裏でぷぅ~クスクスする鈴木君を想像する。恐ろしきモブ男め油断も隙もあったもんじゃないわ!私は白鳥さん以外の警戒人物を把握した。
(ふぅ~予想してたが、やられたな…)
帰宅時に下駄箱をみれば、靴と一緒にゴミや『今すぐ別れろ』『調子に乗るな』『自分の顔を鏡で見直せ!!』との大量ラブレターが、ピヨ男さんと一緒じゃなくてよかったわ、きっとこの光景をみたら彼は怒り浸透して犯人を探そうとするだろうし、靴は隠されてなくてよかったななんて前向き思考で嫌がらせに堪える。
私はこんな雑魚達の相手をしてる暇などない、怒り浸透した白鳥さんがどんな行動を起こすのかを私は待っている…
この数日で彼女が何だかのアクションを起こさないならば、私から成敗してくれるわ落武者モブ娘の散りぎわを甘くみるなよ…!!
苦笑いを浮かべながらいつも通りに話しかけてくれるのはモブオブザッモブの鈴木君だった、あいかわらず景色の一部と化した鈴木君は目立た無い…私もその一員だったはずなのに休み時間になる度にクラスメイト然り隣のクラス、上級生までもが私を見学しにいらっしゃる、気分は飼育小屋に居る珍獣だ。敵意を隠すことなく鋭い視線、興味心からの好奇な視線様々な視線を感じるが決して声をかけてくる事は無かった。
呆れられながらもクラスメイトとして普通に声をかけてくれる、鈴木君の存在は有り難かった
「ええ…やらかしました…でもこうなる事は予定通りなので、あとはあの方が痺れを切らして私に突撃してくるのを待つのみですわ…」
「あの方? とかよくわからないけど、半数の女子から小野さん嫌われた様だね…」
「ですよね… ん?半数でおさまるんですか?」
「おさまりそうだよ…君とカイン先輩が付き合っているという噂と、カイン先輩に青柳先輩が片想いしてるって噂が半々で流れているからね…」
ぶっほぉぉぉーーー!
飲み途中の紅茶を吹き出してしまった。
確かに芸能人並みの容姿をお持ちのお二方だ話題にならない方がおかしいのかな…!?
まさか青ピヨさん私達の為に、身を持って敢えてスキャンダルの餌食になってくれている。また私の涙腺がゆるゆると緩んでくる、どれだけ私を泣かせれればいいのよ、貴方何者よ神か仏か聖母マリアなのか!?慈悲深く優しい貴方は微笑んでこんな腐ったモブ娘をも優しく手を差しのべ暖かく包みこんでくれる、マリア・青柳に感謝の祈りを捧げますアーメン
「小野さんなんで祈っているの…?」
「聖母マリアに感謝の祈りを捧げております」
「へっ…? そ…そうなんだ…小野さんの思考にはついていけないから、そっとしておくね」
「なんてお優しい鈴木君、貴方にもマリア・青柳の加護がありますようにアーメン」
「と…とこ…ところで…小野さんはあのアイドル カイン先輩とお付き合いしてるって本当なの?」
「はい…恐れ多くも地味なモブ娘の私ですがお付き合いさせて頂いております…」
「あの食堂で会った地味男は? えっと…たしかピヨ子だっけ?」
「ピヨ男さんですわ!!子ではありません家の可愛いピヨ男さんのお名前を間違えるとは、いくら仲良しモブ友の鈴木君でも怒りますよ!!」
「えぇぇ…そこそんなにムキなるポイントだったっけ? そうそうそのピヨ男さんとは結局友達だったのかな? すごく仲良さそうに見えたんだけど…」
はて…?
このモブ男は何を言ってるのか…?
首を傾けて不思議な顔をすれば、なにやら鈴木君は眉間に皺を寄せた
「えっ…?小野さん二股かけてるの…アイドル カイン先輩と地味男ピヨ男を二人とも同じぐらい好きとか言うの?」
「秘密です…」
あああ…そうか…そうだった…他の方々はカイン先輩=ピヨ男さんにならないんだ、この頃ピヨ村住人としか交流してなかったから失念していた。そもそもなぜピヨ男さんの事をこのモブ男さんは気にするのかしら…?二人が会って言葉を交わしたのはあの昼食時の1回限りだったはずなのに…
もしやあの時にピヨ男さんの可愛いさに彼も気付いてしまったの?私以外にもピヨ男さんの可愛いさに気付くなんて、ただのモブ男じゃないわね油断もあったもんじゃないわ!
私がしっかりピヨ男さんに張り付いておかねば、もぉぉぉあの完璧容姿を隠してもこうやって男女関係なくピヨ男さんは魅力しちゃうんだから本当困った子だわ…
「あのさ…小野さん…カイン先輩と喧嘩とか意見のすれ違いとかあったら…いつでも相談に乗るから…僕は…僕は…君の味方だから!!」
握りこぶしで鈴木君に熱く語りかけてくるが、そうやって油断させるつもりねライバルに優しくして信頼させて心を割れば裏でぷぅ~クスクスする鈴木君を想像する。恐ろしきモブ男め油断も隙もあったもんじゃないわ!私は白鳥さん以外の警戒人物を把握した。
(ふぅ~予想してたが、やられたな…)
帰宅時に下駄箱をみれば、靴と一緒にゴミや『今すぐ別れろ』『調子に乗るな』『自分の顔を鏡で見直せ!!』との大量ラブレターが、ピヨ男さんと一緒じゃなくてよかったわ、きっとこの光景をみたら彼は怒り浸透して犯人を探そうとするだろうし、靴は隠されてなくてよかったななんて前向き思考で嫌がらせに堪える。
私はこんな雑魚達の相手をしてる暇などない、怒り浸透した白鳥さんがどんな行動を起こすのかを私は待っている…
この数日で彼女が何だかのアクションを起こさないならば、私から成敗してくれるわ落武者モブ娘の散りぎわを甘くみるなよ…!!
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