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3章

イベントが開始されたらしいです⑦

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「ねぇ~ママやっぱりポニーテールかな?それとも2つお団子、大人っぽく1つ団子かなどっちが可愛いかな?」



届いた浴衣をママが着付けしてくれた、折角なので髪の毛も弄ってうなじをアピールしてみようかな♪ピヨ男さん喜んでくれるかな、でも喜びすぎてまた暴走モード突入しちゃったら困るしな…いやいや喜んでくれるならそれでもいいかも…嫌々ダメでしょ…私なんかで興奮してくれるピヨ男さんはまるで神様だ地味でモブ娘で魅力的なポイントなど胸に収まる脂肪の塊のみ…おもわず自らの胸をモミモミしてみる…ピヨ男さんの大好きなおっぱいこれを失ったらピヨ男さん離れて行ってしまうのかな…

いやいやピヨ男さんはそんな不誠実な方じゃないもん『あかりん本当に可愛い♪』って凄く良い笑顔で言ってくれる神様だ。はぁ~ピヨ男さんが尊くて困る1人ニヤニヤしながら鏡に向かって夏祭りへアスタイルに悩む、明日はいよいよ夏祭りだ夕方に待ち合わせして一緒に屋台を巡って19時から打ち上げる花火を見る予定だ。



「あかり~浴衣姿可愛いわね。本当うちの娘が可愛いくてママは幸せ♪」


「もぉ~ママってば親馬鹿すぎる…」


「この間のコスプレ写真もスマホの壁紙にしたのよ♪」


「やーめーてー!!黒歴史を残した上まさか身内からの晒し!」



それも灼熱のアスファルトで正座させられたから、膝下から汚れてるし軽い火傷まで負っているアフォ写真…この世から抹消し私の記憶からも永久に抹消したいのに…



「本当カイン君は見る目があるわよね、帰りも貴方の大量に購入した薄い本を持って帰ってきてくれて、中身は腐った本なのに嫌な顔せずにニコニコ笑顔であの子ならあかりのお婿さんにしたいわね♪」


「私を腐らせたのは貴方だろ…」



親馬鹿なママに呆れてながらふっと浴衣の袖を握る私の可愛い弟みっくんを見れば膨れ顔


「あかりたんはお婿もお嫁さんもいらないし行きましぇん!!」


「あらみっ君はあかりにお嫁さんに行って欲しくないの?」


「あかりたんはじゅ~とお家に居ればよいの!!あの金髪なんてナイナイなのぉぉ~!」



ピヨ男さんと付き合う前までは、完全なる引きこもりインドア派の私だったがピヨ男さんとお出掛けする様になって、みっくんはすっかり臍を曲げていじけモードこの頃構ってあげてなかった事に罪悪感が沸き、みっくんを良い子良い子と頭を撫でてあげる。私は本当に恵まれているこんなに優しい家族が居るんだもの神様に感謝しなければいけないな。

みっくんの目線に合わせる様にその場にしゃがむ



「みっくん安心して♪当分私はお嫁なんていかないからパパだって許してくれないよ。でもねあの金髪のお兄ちゃんの事あんまり嫌わないで欲しいな、私の大・切・な・人・だから大好きなみっ君とも仲良くして欲しいな♪」


「ううう…僕はあかりたんの大切じゃないの?」


「勿論すっごく大切だよ♪」


「うぅ…なら僕が一番ね!一番が僕で二番がアイツなら僕頑張って仲良くしゅる…」



苦悩しながら渋々承諾してくれる我が弟が可愛い、なんだかロリコンやショタコンの方々の気持ちが少しわかる気がする。しかし…私の場合はあくまでも姉弟愛であって恋愛感情ではないと此処で訂正させて貰おう。

ギュっと抱き付いてくるみっ君の頭を撫で撫ですればママは『本当貴方達仲良しね』と苦笑いしていた。




ーーーあかりんごめんーーーー


それは唐突なピヨ男さんからのLINEだった。



ーーー明日行けなくなった…ーーー



理由を聞けばご家族とのご用事らしく、本当にごめんなさいと何度も謝罪するLINEが送られてくる。

すごく楽しみだった分だけショックも大きいがご家族のご用事なら仕方ない。

今の浴衣姿をママに写真を撮って貰ってピヨ男さんに『来年は一緒に行きましょうね』って優しく返信を返す。



ーーー実物見たかったな…あかりん…本当本当ごめんねーーー



ザワザワと胸騒ぎがする…


なぜだか心臓がドキドキと打ち鳴る…



何度も謝罪するピヨ男さんに不安になる。いやいや大丈夫絶対大丈夫なんだから、この世界は乙女ゲームじゃないリアルだ。だからゲームの強制力なんてありえない…なんだか言い訳する様に必死に自分を落ち着ける自分が居た…



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