きっと貴方は私の【初恋】～貴方と私は〈ライバル〉で〈幼馴染〉で〈婚約者〉～

Ⅰ・日常の終わりと初恋

7・決意

『…シロ。私は、それでもレヴィを―レヴィンを追いかけていたい。彼がアリアと一緒にいることを望むなら、私はそれでもいいと思う。私は彼を、止めたり、咎めたり、邪魔になったり、したくない。それに、私に彼を止める権利なんて、無いもの。―だから、私は彼を傍で見守っていたい。ただ、見守るだけで…十分だから。だって、彼は私の〈ライバル〉で〈幼馴染〉で〈婚約者〉で……きっと私の、〈初恋〉だから……』

どんな肩書も、無意味になる。
レヴィンはきっと、アリアと恋に落ちていく。
―でも、私はそれを止めたりしない。そのせいでどんな未来が待って居ようと、私はそれを受け止めて笑っていよう。きっと、それが私に出来る唯一のこと。

「――――さようなら、私の〈初恋〉」

初恋は実らないもの……いつか、誰かが言っていた台詞。
こんなに苦く悲しいものが、何時か幸せな記憶となるのだろうか？
―いいや。そうなることを、ただ願って……。

「ずっと、お慕いしています――――」

揺れる視界にゆっくりを蓋をすれば、頬に何かが伝っていった。