きっと貴方は私の【初恋】~貴方と私は〈ライバル〉で〈幼馴染〉で〈婚約者〉~

ライバルだと思っていた。
ずっとずっと、そう思っていた。
どんな難問も簡単に解いていく、私が一週間かけたことを一時間でこなしていく。
―そんな貴方が嫌いだった。
―そんな貴方に憧れていた。
―そんな貴方の側に、ずっといたいと思っていた…。

でもね、それは私の我儘だったみたい。
だって”天才”の貴方について行くために、私はとっても努力した。
遊んだり、さぼったりなんて絶対しなかった。

―なのに。現れてしまったんだね
貴方の隣にいるのに、相応しい〈ヒロイン〉が。

そこは今まで私の居場所だったのに。
貴方と睨み合って、ぶつかり合うのは私のはずだったのに…。

…嗚呼、どうして今気づいてしまったの?
貴方と私は〈ライバル〉で〈幼馴染〉で〈婚約者〉で……

      きっと貴方は、私の『初恋』。
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