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第五章 二人の別れ

最強対最強

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 トール・ド・ルートが壊滅してから約1ヶ月がすぎていた。
 エグゼ・トライアドは左腕と、右目の視力を失っていた。
 長時間この世の理を司る大精霊と魂の融合を果たしたがゆえだ。
 このまま、無茶な融合を果たし続ければ、エグゼは大精霊に飲み込まれ、別の何かになってしまうだろう。
 もしくは、消滅か……。
 ラーズの街に腰を据えて、ここでもメリクリウスのメンバーは研鑽を高めあっている。
 数多くのものが、光、もしくは闇の軍勢と融合をし、その身体能力をいままでの数倍から数十倍にまで高めていた。
 あまりにも格段に上がった性能に、追いついて行けない者も出る始末だ。
 さらに、武具の性能ももちろんあがっている。
 ラルファリオンに、魔水晶。
 この二つのおかげで、強力な武具が日夜、天才鍛治士、一本多々良族の火ノ元たたらの手によって作り出されていた。
「おぉ、ここにいたのか、エグゼ」
 そこには、包帯も取れたばかりのソウマ・ブラッドレイの姿があった。
 見た目には傷は完全に癒えたようにもみえる。
 が、その実エンシェントドラゴン、さらには混沌の力を手に入れたトール・ドライゼンとの戦いの時に「魂」に受けた傷は治りきっていなかった。
「あぁ。ここからなら、みんなの訓練がよくみえるからね」
 この街にいる隊長クラスは2人。
 ハーピーのハピナとエルフのココロである。
 さらには、エンシェントドラゴンの娘、ミク・ドランシェ。
 スライム娘のユーノ・リアライム
 悪魔公爵の娘、インプのナターシャ・ロード
 さまざまな種族の猛者たちが、下級兵相手に指導をしている。

「なぁ、エグゼ」
 いつにも増して、ソウマが真剣な声でエグゼに話しかける。
 普段は飄々とした態度をとっているソウマには珍しいことだった。
「どうしたんだい?」
 エグゼも少し身構える。
「俺と手合わせをしてくれないか?徒手格闘の精霊と契約できたんだろ?」
「水の大精霊・ミズキ」
 その能力は、契約者に莫大な水の加護を与えることと、武器を使わず戦える徒手格闘を授けることだ。
「一格闘者として、精霊の徒手格闘に興味があるんだ」
 もちろん、ソウマもエグゼが大精霊と契約する際に起こりうるデメリットについては知っている。
 しかし、それを推してでも戦ってみたい。
 自分の。人の生み出した格闘技が、精霊の徒手空拳にどれだけ通用するのか、試してみたい。
 純粋にな気持ちからだった。
「いつかそうくるだろうな、ってのは思ってたよ」
 エグゼは肩をすくめた。
 それだけのことならここまで真剣にならなくても、いつでも受けたのに。
 しかし、どこまでいってもソウマはいつもの優男風の態度には戻らなかった。
 ただ腕試ししたい、それだけではなさそうだ。
「しかし、まだ傷は癒えていないだろう?万全の態勢でやった方が……」
「いや、今がいいな。なるべく早い方がいい」
「……。わかった。じゃあ、今からだ」
 2人が練兵場に立つ。
「すまん、これからエグゼと2人で試合をするから、少し開けてくれないか?」
 ソウマが言うと、ざわりとどよめきが起きる。
 こと強さにおいては頭一つも二つも抜けて強い2人の試合である。見逃すわけにはいかない。
「これは金が取れそうなくらいじゃのぉ」
 ミクが言うのも無理はない。
 それほどまでのビッグマッチだ。二人の高度な戦いは兵士たちにとっても、いい勉強になるだろう。
 体をほぐすソウマ。
 その間に、水の大精霊・ミズキと魂の融合を果たすエグゼ。
 大いなる精霊王の剣をしまい、地面に置いたエグゼの双眸が開かれる。
 そして、エグゼが構えた瞬間、空気が変わった。
 張り詰めた空気の中、見学の兵士たちは唾を飲む。
 自分たちも、光や闇と融合を果たして強くなった。
 もしかしたら、この二人にも届くのではないか。
 そう思っていた。しかし、それが思い上がりだと気付かされる。
「行くよ、ソウマ。これが『水精拳』だ」
 茫漠たる大いなる水が、エグゼの両手両足を包む。
 エグゼは、自分の体にかける魔法のみは使えることができるようになっていた。
 どっしりと、大地に根を貼るように構えたエグゼに対し、ソウマはいつものように飄とたっている。
 しかし、そこのどこにも隙は見当たらない。
 兵士たちが見守る中、先に動いたのはソウマだった。
「行くぞっ!」
 片手を振り、目に見えぬ真空波を作り出す。
 ソウマが納めた深淵流の初歩中の初歩。
 風鎌拳。
 巨木をも切り裂き、滝をも割る威力を誇る風の刃。
 しかし、エグゼは慌てることなく拳をふりかざす。
 ソウマの腕を覆っている水が弾け、不可視の刃の軌道をそらす。
 それはまさしく流水の如く、だ。
 しかし、その風鎌拳は囮。
 その隙にエグゼの懐に入り込み、ソウマは丸太の如き足を、下からエグゼの顔面目掛け、蹴り上げる。
 大地を踏みしめる足の力が強烈すぎて、地面にクレーターができる。
 突如として足場を失ったエグゼは、それでもいささかも慌てていない。
 そして、ソウマの蹴りも紙一重でかわしていた。
 ミスブローで空いた隙をエグゼが見逃すはずもない。
 両腕の水が渦を巻き、スクリュー如き動きをする。
「『水精拳・螺旋双破』!!」
 必中の一撃はしかし、ソウマの驚異的な身体能力がそれを成し遂げる。
 躱すだけではない。その動作が次に繋がるのだ。
 その勢いそのままに、ソウマは蹴りを放つ。
『深淵流・円環』
 受けがそのまま攻撃に繋がる交差法だ。
 それを両腕でしっかりとガードするエグゼ。一撃は重く、エグゼは大きく体勢を崩す。
 追撃を加えようとしたソウマはかす、エグゼの放った水礫によってその行動を抑えられる。
 ダメージにもならないそれは、たしかに足止めにはなった。
 その一瞬を見逃すエグゼではない。
『ちょっと、こいつ本当に人間なの!?』
 ミズキの声が脳内で反射する。
 側から見たら互角かもしれない。しかし、その一撃の重さ。連撃の隙のなさ。
 一つ一つの動作は確実に大精霊と融合果たしたエグゼを上回っていた。
「どうした、この程度か、エグゼ!」
 普段のソウマならしないであろう、安っぽい挑発。
 ソウマの正拳で吹き飛ばされたエグゼは、大きく息を吐く。
「やっぱり強いな、ソウマは。大精霊と融合して、勝てないとは思わなかった」
 そう言って試合をやめようとしたエグゼに、ソウマは剣を投げつける。
「まだ本気じゃないだろう? お前の本気を見せてくれ!」
 ソウマの表情は至って真面目だった。
「ソウマ…」
 今度は『大いなる精霊王の剣』を手にしたエグゼは『火の大精霊フィアナ』と融合。
 途轍もない攻撃力と、炎をその刀身に宿す。
 1合、2合と切り結ぶ。
 フィアナと融合していれば、膂力は上。
 触れなば斬れん斬撃を、ソウマは紙一重で交わす。
 剣聖の得意とした剣技『万魔の太刀』
 月の大精霊ツクヨミから授かった剣技『月輪の太刀』
 この二つを合わせた独自の剣技に火の剣。
 それは相手がエンシェントドラゴンであろうとも交わすことは至難のはず。
 しかし。
 当たらない。
 ソウマもエグゼの攻撃を避けるので手一杯だか、少しずつ攻撃を身近で交わせるようになっていた。
 センチで避けていた体捌きは、ミリで避けている。
 遠目からみたら、ソウマは切られてるように見えるかも知れない。はたまた、その二人の動きを目で追えてないかもしれない。それほどの攻防だ。
「まだだろ? エグゼ。お前はまだまだそんなもんじゃないはずだ!!」
 ソウマの反撃が始まる。避ける行動がイコール攻撃になる交差法。その間に隙はない。
 剣で受ける。
 鎧の籠手で受ける。
 蹴りはカットしてダメージを逃す。
 しかしそれすらも、間に合わなくなる。
「くっ!?」
 鎧がなければすでに倒されていたであろう。
「もっとできることがあるだろう! なぜやらん!?」
 これ以上の力?
 それは……。
『大精霊・多重召喚』
 一度は失敗した技だが、奇しくもエグゼの魂はその時よりも精霊に近くなっている。
 そして。
「『日の大精霊サニー』! 来い!!」
 大いなる太陽の力と、召喚者に思考加速の能力を授ける。間延びした世界観の中で、それでもソウマの攻撃は苛烈であった。
 しかし、ソウマはまた別の能力を持っていた。
 それは、思考の放棄。
 考えてから行動する。
 その間にはかすかなタイムラグが生まれるもの。
 エグゼレベルの達人相手にはその隙すら致命的だ。
 そしてそれを補う技。
 心を無にして、身体の動くままに行動をする。
「次の手が、読めない!?」
 思考加速で、相手の行動を先読みできるエグゼが、それが出来ないでいる。
 ソウマは何も考えずに戦っているのだから、その思考を読むことはできない。
 これで戦いは拮抗した。
 攻撃力ではエグゼ。
 技ではソウマ。
 どちらも一歩も引かない。
 そして。
 どちらからともなく、攻撃をやめた。
「ここまで実力が拮抗するとは」
「そうだね。次で終わりにしよう」
 大技。
 互いに最大奥義をぶつけ合う一騎打ち。
 そうでもしなければ、この戦いは決着がつかないだろう。
「『我は必勝! 立ちはだかる全てを滅する神の雷! 我1撃は勝利の剣!!』」
 エグゼは絶技、魔滅神槍の構え。暗示で己が力を、数倍に高める祝詞をあげる。
 対してエグゼは納刀し、低く構えた。
「抜刀神技・双月神凪(ソウゲツカンナ)」
 炎の刀身と、実体の刀身、この二つの刀身による、一息2発の壮絶なる抜刀術。
 一瞬の交差。
 そして衝撃。
 余りの衝撃波に、客席前列にいた兵士達が吹き飛ぶ。
 砂煙が巻き起こり、どちらが立っているのか、判別がつかない。
 ようやくおさまり、二人の姿が目視できる。
 ソウマは着地した体制のまま。
 エグゼは、剣を地面に付き立て、かろうじてたっている。
 この勝負、ソウマの勝ちか……。
 次の瞬間。
 ソウマが、地面に倒れ付す。
 エグゼは気力で剣の血払いをし、剣を鞘に治めた。
 勝負は、エグゼが勝った。
 いつも追いかけていた、その背中。
 いつも助けられていた、その両腕。
 ようやく隣に並ぶことができた。
 しかし、今のソウマはまだ万全ではない。
 しかし、これからもエグゼはもっと強くなる。
 この二人がいれば、メリクリウスは。
 きっと、王政グランベルトにも……。
「ソウマ…….!」
 エグゼが振り返り、ソウマの状態を確認する。
「負けちまったか……」
 ソウマは意識を取り戻し、仰向けに寝転がっている。しかし、その顔は晴れ晴れとしていた。
「よっと!」
 体のばねで一気に起き上がるソウマ。
 歩くのも精一杯なエグゼが勝者とは、とても思えない。
「俺は全力だったよ、エグゼ。でも負けんたんだ」
 すっきりとした笑顔。
 ソウマの中にあったわだかまりのようなものは、もう無くなったのかもしれない。
「僕は全力以上を出し切ったよ」
 エグゼの顔も、明るいものだった。
 今までできなかった、『大精霊・多重召喚』
 ソウマはそれを引き出してくれたのだ。
 これで、エグゼの戦闘力は大幅に増したことだろう。
 ソウマはそれに気が付かせてくれたのだ。
「ソウマ、これからも……」
 そう言って手を差し出すエグゼ。
 きっと、この大陸の平和を取り戻すまでは、この二人で戦い続けるのだ。
 ソウマは振り向くと、エグゼに向き直る。
 そして。
 エグゼの手を取ることなく、通り過ぎる。
「……。ソウマ?」
 エグゼが死人でも見るかのような目でソウマを振り返り見る。
「俺は今のままじゃあ、必ず足手まといになる」
 それは戦力的か。
 それとも、怪我人としてか。
「だから、必ずもどってくるよ、エグゼ。最終決戦には、必ず役に立てるように、な」
 そう言って去っていくソウマに、声を掛けられるものは誰一人としていなかった。
 こうして、ソウマ・ブラッドレイは姿を消した。
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感想 3

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みんなの感想(3件)

tanakan
2019.06.05 tanakan
ネタバレ含む
葛葉幸一
2019.06.05 葛葉幸一

tanakan様
お褒めの言葉、ありがとうございます!
こういう展開は苦手な方もいるので悩みましたが、tanakan様に感想をもらい、このオープングにしてよかった、と思いました!
またお時間のある時に、ぜひご覧下さい!
よろしくお願いします!

解除
くわっと
2019.04.27 くわっと

バッドエンドスタートは衝撃的でした。
また、クロス・クルセイドはじめ各勢力のネーミングか小洒落ていて好きです。
更新、応援しています!

葛葉幸一
2019.04.27 葛葉幸一

くわっと様
感想ありがとうございます。
インパクトのある出だしと、主人公成長をどうしたら書けるかな?と試行錯誤した結果でした!
ネーミングは本当に苦手なので、頭をフル回転させて考えたので、褒めて頂いて、光栄です!
まだまだ続きますので、また読みにいらして下さい!
本当にありがとうございます!

解除
青山心吾
2019.04.26 青山心吾

いきなりバッドエンドからのスタートというのは良いですね。主人公が裏切り者に逆転勝利したときに得られる読者のカタルシスは半端ないでしょう!

魔法に頼っていた者が、それを封じられた時にどうなるのかを丁寧に描写している所もgood!

葛葉幸一
2019.04.26 葛葉幸一

青山心吾様

お読み頂いて、ありがとうございます!
この主人公は、とにかく序盤は情けなくなるように意識して書いたので、伝わったようで、安心しました。
第1章でも、一矢報いますが、2章、3章、と続きますのでお時間のあるときにぜひ、読んでみてください!
本当にありがとうございます!

解除

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