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第38夜 達磨女ーダルマオンナー
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これは友人から聞いた話だ。
それは、仕事帰りに遭遇したという。
鳴き声のような、うめき声のような。
前方からそんな声が聞こえてくる。
そして、暗がりの中で、なにかが蠢いているのが見えた。
もし病気で苦しんでる人だったら……?
そう思い、スマホのライトをつけて、その先を照らした。
すると。
両手両足のない女性が苦しそうにもがいている姿が見える。
あまりの恐怖で動けずにいると。
「…さ…い…」
なにかをは喋ろうとしています。
そのあいだにも、ずる、ずる、と手も足もない状態で、こちらにむかってくる。
逃げたくても、体は震えるだけで動かなくなってしまったのだ。
「ゆ…る…さ…な…い…っ!」
許さない。
延々とそう呟いていたそうだ。
そして。
ふっとその姿は消えた。
急いで家に帰ります。
暗闇が怖くて、夜、電気を消せなくなったそうです。
祖父の言葉が思い出され出される。
奴らは端的に言やぁ、寂しいのよ。
希望、元気、明るい、たのしい。
奴らの持ってない感情が奴らを呼び寄せることもある。
執念い奴らなんざ余計に厄介だ。
しばらくして。
見えるようになったんだと。
明るい場所でも。
会社でも。
駅でも。
……家でも。
その人はノイローゼになってしまった。
その友人は僕にその話をした次の日に、電車に飛び込んで、死。
僕の目の前で飛び込んだんだ。
友人は、両手両足が吹き飛びその姿でしばらく蠢いていた。
そして。
「ゆるさない……。ゆる……さ、ない……」
といながら、息を引き取った。
それは、仕事帰りに遭遇したという。
鳴き声のような、うめき声のような。
前方からそんな声が聞こえてくる。
そして、暗がりの中で、なにかが蠢いているのが見えた。
もし病気で苦しんでる人だったら……?
そう思い、スマホのライトをつけて、その先を照らした。
すると。
両手両足のない女性が苦しそうにもがいている姿が見える。
あまりの恐怖で動けずにいると。
「…さ…い…」
なにかをは喋ろうとしています。
そのあいだにも、ずる、ずる、と手も足もない状態で、こちらにむかってくる。
逃げたくても、体は震えるだけで動かなくなってしまったのだ。
「ゆ…る…さ…な…い…っ!」
許さない。
延々とそう呟いていたそうだ。
そして。
ふっとその姿は消えた。
急いで家に帰ります。
暗闇が怖くて、夜、電気を消せなくなったそうです。
祖父の言葉が思い出され出される。
奴らは端的に言やぁ、寂しいのよ。
希望、元気、明るい、たのしい。
奴らの持ってない感情が奴らを呼び寄せることもある。
執念い奴らなんざ余計に厄介だ。
しばらくして。
見えるようになったんだと。
明るい場所でも。
会社でも。
駅でも。
……家でも。
その人はノイローゼになってしまった。
その友人は僕にその話をした次の日に、電車に飛び込んで、死。
僕の目の前で飛び込んだんだ。
友人は、両手両足が吹き飛びその姿でしばらく蠢いていた。
そして。
「ゆるさない……。ゆる……さ、ない……」
といながら、息を引き取った。
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