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最強の初語竜(しょごりゅう)
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(他に秘密があるんじゃないか?)
そう考えた幸一はその周りに何か怪しい物が無いか探す、さらにその壁に触れノックしてみると──。
「ここが怪しいな、絶対何かある」
確信する幸一、その壁の場所だけ薄い板のような、先に空洞がある感触がしたからだ。
そしてカシラニコフを取り出し、その場所に槍を振り下ろす。
振り下ろした槍はその壁に直撃、ベニヤ板のようになっていて崩れるように崩壊していった。
その光景にざわめきだす周囲。すぐに国王がその隠し道を散策しようとするが……。
「でももう襲撃の時間です」
イレーナが思い出す。今日は襲撃の日でそろそろその時間になると。
そして国王達は話しあいになり、結局今は襲撃に備えて準備を初め、安全が確保されるようになったら深部への散策を行うという取り決めになった。
どこから襲撃が来るかは分からないので、まだ未探索の深部を幸一達やシスカが散策しながら襲撃に備え、入口にはルーデルや冒険者を配備。
ラミスはさっきここに着いてから気分がすぐれないと手を上げ始め、一回外に出て休養をとることになった。
襲撃までしばしの時間があるため、その間奥を散策する幸一達。
薄暗く瓦礫が散らかっていて、歩きにくい道を歩いていく。
先ほどより少し狭い広間に到着する。
その光景に三人の表情が変わる。
さっきまでの日記のような内容とは一線を画した言葉に三人は目を凝らす。
まずはこの遺跡の見取り図が鮮明に描かれていてここにはどこに何があるのかが一目でわかるようになっていた。
そしてサラが記述を解読すると一つの文字に強く反応する。
「しょごりゅう?」
その言葉にイレーナがはっとして思い出す。
「私聞いたことある。この世界には七つの竜が宿っているって」
この世界は七つの竜で作られた。そしてその竜が文明を切り開きこの世界を発展させた。
サラもイレーナも幼いころにそのような伝説を聞いたことがあったのを思い出す。それを知らない幸一にサラが解説。
「この王国にはこの世界の言葉を作ったとされる存在、初語竜しょごりゅうが眠っているとされます」
「恐らくは初語竜しょごりゅうについてのことがこの壁画には書かれているんでしょう。何とか解読してみますので、幸一さんは他の場所を見ていてください」
サラの言葉通り幸一は他の場所の散策に向かった。
散策するなか、一人になっていた幸一。そこに一人の少女がやってくる。
「ああ──マグブライドか、どうした?」
「すまなかったね、君に変な当たり方をしてしまって──」
自身の胸を彼の背中に押し当てる。
彼女もイレーナほどではないがなかなかのスタイルをもち、彼女の豊かな胸の感触に頭が沸騰しそうになる。
マグブライドもイレーナほどではないが、それなりにスタイルは良く彼女の胸の感触が伝わってくる。
幸一は動揺して顔を赤くし、理性を保ちながら彼女の話を聞く。
「っていうかこういう時に変なことしないでください!!」
「私はね、君の事を認めていないわけではない。もっとデレデレになってもいいんだけどね~~、他の者に示しをつけるためには、ね」
マグブライドが腕を離し腕を組みながら話す。
「まあ、そうだろうな。立場というのは俺にも理解できる」
本当なら魔王軍に対して一致団結したいところだが、それが出来ない事情が彼女たちにはあった。
「そうなんだ、冒険者たちを統括する手前彼女たちの声を無視するわけにはいかなくてね」
この国はつい最近まではカースト制度の様な階級社会。
その風潮が今も残っていて女性は今も地位が軽んじられる傾向がある。
そのなかで彼女はその女性達のために時には戦い活躍してきた。彼女達の幸せのため、守り続けるため。時には厳しく接することもある。
しかしマグブライド一人でやれることは限られている。いくら彼女が、幸一は無実であり淫行など行っていないと言い聞かせても中には今までの抑圧されてきた女性たちの中には男性への不信感を払しょくしきれない人だっていた。
そんな複雑な思いが彼女の脳内をよぎる。幸一はそんな彼女の気持ちを察し、優しく声をかけた。
「気にしなくていいよ、あなたにはあなたの責務がある。冒険者たちの代弁者としてこれからも精一杯活躍してくれ」
「気づかいありがとう、だが悪い想いさせてばかりなのも私だって腑に落ちない。こうやって二人っきりの時はちゃんと話すし、何かあったら協力させてくれ。力になる」
立場は違えど、二人の気持ちは一緒だ。恵まれない人たちや虐げられてきた人達のために戦いたい。だから二人でいるときくらいはこうして意気投合したい。
そんな気持ちを二人は確認し認め合う。そして互いに救うべき人たちのため再び任務にあたりはじめる。
そして襲撃の時間が近づいてきた。
雰囲気は自然に緊迫した物になり、冒険者たちに緊張した空気が漂い始める。
サラの指示により国王の周りを側近の兵士で固め地下の資料室へ隠れた。厳重なカギにより密閉され安全であること、冒険者が戦っている間。この遺跡にある資料を調べたり見てほしいという事だった。
地下内では精鋭の冒険者たちがすでに配置。
さらに遺跡の入り口にはルーデルら取り逃がした敵を狩るための部隊がすでに配備。
冒険者の布陣は特に問題もなく進んでいった。布陣の配置が終わってしばらくすると重苦しい空気が遺跡に充満し始める。そしてコッコッコッと兵士の集団の歩く音が聞こえ始める。
それはだんだん冒険者たちに近づくように音が大きくなる。
冒険者たちは今までの経験から察する。
それが魔王軍の兵士であり自分たちを亡きものにしようとするために来ているのだと──。
そして再び始まる、冒険者達と魔王軍との戦いが──。
そう考えた幸一はその周りに何か怪しい物が無いか探す、さらにその壁に触れノックしてみると──。
「ここが怪しいな、絶対何かある」
確信する幸一、その壁の場所だけ薄い板のような、先に空洞がある感触がしたからだ。
そしてカシラニコフを取り出し、その場所に槍を振り下ろす。
振り下ろした槍はその壁に直撃、ベニヤ板のようになっていて崩れるように崩壊していった。
その光景にざわめきだす周囲。すぐに国王がその隠し道を散策しようとするが……。
「でももう襲撃の時間です」
イレーナが思い出す。今日は襲撃の日でそろそろその時間になると。
そして国王達は話しあいになり、結局今は襲撃に備えて準備を初め、安全が確保されるようになったら深部への散策を行うという取り決めになった。
どこから襲撃が来るかは分からないので、まだ未探索の深部を幸一達やシスカが散策しながら襲撃に備え、入口にはルーデルや冒険者を配備。
ラミスはさっきここに着いてから気分がすぐれないと手を上げ始め、一回外に出て休養をとることになった。
襲撃までしばしの時間があるため、その間奥を散策する幸一達。
薄暗く瓦礫が散らかっていて、歩きにくい道を歩いていく。
先ほどより少し狭い広間に到着する。
その光景に三人の表情が変わる。
さっきまでの日記のような内容とは一線を画した言葉に三人は目を凝らす。
まずはこの遺跡の見取り図が鮮明に描かれていてここにはどこに何があるのかが一目でわかるようになっていた。
そしてサラが記述を解読すると一つの文字に強く反応する。
「しょごりゅう?」
その言葉にイレーナがはっとして思い出す。
「私聞いたことある。この世界には七つの竜が宿っているって」
この世界は七つの竜で作られた。そしてその竜が文明を切り開きこの世界を発展させた。
サラもイレーナも幼いころにそのような伝説を聞いたことがあったのを思い出す。それを知らない幸一にサラが解説。
「この王国にはこの世界の言葉を作ったとされる存在、初語竜しょごりゅうが眠っているとされます」
「恐らくは初語竜しょごりゅうについてのことがこの壁画には書かれているんでしょう。何とか解読してみますので、幸一さんは他の場所を見ていてください」
サラの言葉通り幸一は他の場所の散策に向かった。
散策するなか、一人になっていた幸一。そこに一人の少女がやってくる。
「ああ──マグブライドか、どうした?」
「すまなかったね、君に変な当たり方をしてしまって──」
自身の胸を彼の背中に押し当てる。
彼女もイレーナほどではないがなかなかのスタイルをもち、彼女の豊かな胸の感触に頭が沸騰しそうになる。
マグブライドもイレーナほどではないが、それなりにスタイルは良く彼女の胸の感触が伝わってくる。
幸一は動揺して顔を赤くし、理性を保ちながら彼女の話を聞く。
「っていうかこういう時に変なことしないでください!!」
「私はね、君の事を認めていないわけではない。もっとデレデレになってもいいんだけどね~~、他の者に示しをつけるためには、ね」
マグブライドが腕を離し腕を組みながら話す。
「まあ、そうだろうな。立場というのは俺にも理解できる」
本当なら魔王軍に対して一致団結したいところだが、それが出来ない事情が彼女たちにはあった。
「そうなんだ、冒険者たちを統括する手前彼女たちの声を無視するわけにはいかなくてね」
この国はつい最近まではカースト制度の様な階級社会。
その風潮が今も残っていて女性は今も地位が軽んじられる傾向がある。
そのなかで彼女はその女性達のために時には戦い活躍してきた。彼女達の幸せのため、守り続けるため。時には厳しく接することもある。
しかしマグブライド一人でやれることは限られている。いくら彼女が、幸一は無実であり淫行など行っていないと言い聞かせても中には今までの抑圧されてきた女性たちの中には男性への不信感を払しょくしきれない人だっていた。
そんな複雑な思いが彼女の脳内をよぎる。幸一はそんな彼女の気持ちを察し、優しく声をかけた。
「気にしなくていいよ、あなたにはあなたの責務がある。冒険者たちの代弁者としてこれからも精一杯活躍してくれ」
「気づかいありがとう、だが悪い想いさせてばかりなのも私だって腑に落ちない。こうやって二人っきりの時はちゃんと話すし、何かあったら協力させてくれ。力になる」
立場は違えど、二人の気持ちは一緒だ。恵まれない人たちや虐げられてきた人達のために戦いたい。だから二人でいるときくらいはこうして意気投合したい。
そんな気持ちを二人は確認し認め合う。そして互いに救うべき人たちのため再び任務にあたりはじめる。
そして襲撃の時間が近づいてきた。
雰囲気は自然に緊迫した物になり、冒険者たちに緊張した空気が漂い始める。
サラの指示により国王の周りを側近の兵士で固め地下の資料室へ隠れた。厳重なカギにより密閉され安全であること、冒険者が戦っている間。この遺跡にある資料を調べたり見てほしいという事だった。
地下内では精鋭の冒険者たちがすでに配置。
さらに遺跡の入り口にはルーデルら取り逃がした敵を狩るための部隊がすでに配備。
冒険者の布陣は特に問題もなく進んでいった。布陣の配置が終わってしばらくすると重苦しい空気が遺跡に充満し始める。そしてコッコッコッと兵士の集団の歩く音が聞こえ始める。
それはだんだん冒険者たちに近づくように音が大きくなる。
冒険者たちは今までの経験から察する。
それが魔王軍の兵士であり自分たちを亡きものにしようとするために来ているのだと──。
そして再び始まる、冒険者達と魔王軍との戦いが──。
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