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第四章
85:打算の果てに
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戦いが終わり、敵軍は抵抗する事なく捕縛された。
捕まっていた町の女性達も無事保護され、略奪品も回収した。
打算から虜囚となり、衝突し、また共闘したテラミス達との一連の騒動もこれでひとまず決着したと言えるだろう。
そんな中、白銀の髪をたなびかせる少女が錬の元に駆け寄ってきた。
「レン!」
飛びかかるようにして抱きつき、胸元に顔を埋めてくる。
見慣れた白い熊耳があるおかげで、薄暗い月明かりの中でも誰かはすぐにわかった。
「ジエットか」
「大丈夫だった!? ひどい事されてない!?」
「されてないよ」
「ご飯はちゃんと食べてたの? 寝るところは?」
「ご飯はうまかったぞ。寝るとこはちょっと汚い地下牢だったが」
「そっか……思ったほどひどい扱いじゃなかったんだね」
「ジエットの中じゃ汚い地下牢はひどい扱いじゃないのか……?」
冗談まじりに笑って言うが、ジエットの手は震えていた。
それも仕方がない事だろう。錬を一人残して行った事への呵責と不安、そういった感情に押し潰されそうになり、それでも支持してくれる者達のために耐えていたのだろうから。
「心配かけたな」
「ほんとだよ……」
「そっちは問題なかったか?」
「なかったよ。レンがいない事以外はね」
そんなやりとりをしていると、パムやノーラにカインツまでもが錬のところへ歩いてきた。
「あぁっ、ジエットずるいぞ!? アタイだってあんちゃんと感動の再会したい!」
「ほんの二、三日で感動もへったくれもないだろ」
「いえ、そうでもないと思いますよ」
ノーラの楽しげな物言いに、なぜかジエットが慌て始める。
「ノーラちゃんそれは内緒で……っ」
「ジエットのやつ、あんちゃんと別れてからはもう世界の終わりみたいに泣きまくって大変だったんだぜ?」
「パムちゃん!?」
「でもエスリ先生に叱られてからは一気に王女様の風格が出ましたよね」
「あんちゃんの手紙が届いたらまた泣いたけどな!」
「あー!」
目をぐるぐる回して狼狽するジエットを横目に、カインツは澄ました顔で言う。
「ゼノン団長から話は聞いたぞ。まったくとんでもない男だ。地下牢から脱獄した身で砦の兵士を全員薙ぎ払い、団長まで倒してしまったそうじゃないか」
「あれは運が良かったんだよ……」
「ふん、まぁそういう事にしておいてやろう」
カインツは肩をすくめる。
「それよりテラミス王女殿下はどうしている?」
「聖堂騎士団の竜車で休んでるらしいぞ」
「らしいだと? まさかまだ行っていないのか?」
「……やっぱり行った方がいい?」
「当然だろう。貴様はそのために戦ったはずではないのか」
「そうなんだけどな……」
プライドの高そうなテラミスの事だから、助けられた事に対して不愉快に思ったりするかもしれない。そんな気持ちが何となく竜車から足を遠ざけるのだ。
「いいからさっさと行け。大賢者殿はどうしているのかとゼノン団長がしきりに気にしていたぞ」
「わかったわかった、すぐ行くよ……」
渋々、錬はテラミスがいる竜車へ足を向けた。
「……なによ。わたくしを嘲りに来たの?」
開口一番に放たれたのはそんな刺々しい言葉だった。
テラミスはボロボロになったアーマードレスを横に置き、毛布に包まっている。
竜車の中には他にメリナがおり、周りにゼノンと数名の聖堂騎士達が立っている。
「一応助けに来たんですけど、お礼くらい言ってくれても罰は当たらないんじゃないですかね?」
「ふん……」
不機嫌さを隠しもせずテラミスは目を逸らした。
「ゼノン団長、なんでこんなに機嫌が悪いんです……?」
「うむ……。実は捕らわれている間に、王家の秘宝であるエムトハの魔術師を奪われてしまったようでな。それにテラミス様を庇って多くの騎士達が地竜に殺されたようだ。その事を気に病んでおられるのだろう」
そんな会話を横で聞き、テラミスは重く沈んだ表情でうなだれた。
「わたくしはもう終わりよ……。王家の秘宝を奪われ、聖堂騎士団は壊滅状態。大賢者を引き込む事もできずに捕虜になり、あまつさえ愚妹と罵っていたジエッタニアにまで同情される始末よ。ここまで醜態を晒しておいて、次代の女王も何もあったものではないわ」
「テラミス様なら大丈夫です! 私はどこまでも付いて行きます!」
「無理よ……。わたくしの采配のせいで聖堂騎士を大勢死なせてしまった。お兄様と戦う力もないわたくしが、どの面を下げて彼らの墓前へ行けばいいのよ」
「ですが、テラミス様は生きておいでです。ゼノン様もおられますし、もう一度立て直す事も――」
「うるさいっ!」
怒鳴り声にメリナがビクリと震える。
「気休めはよして! わたくしを立てないと、また底辺をさまよう事になるからそう言っているだけでしょう!?」
「そんな……私はテラミス様へ御恩を返そうと……」
「心にもない事を言わないで! わたくしはただあんた達を利用していただけなのに!」
「利用……ですか?」
きょとんとした顔でメリナが目を瞬かせる。何の事だかわからないのだろう。
「気付いていない振りをするわけね。だったら教えてあげるわ。わたくしは何をやってもそつなくこなすというくだらない理由で、お姉様達から嫌がらせを受けて、侍女さえ付けられなかった。そんな権力争いの魔窟と化した王宮内で必死に生き延びて、どうにか周りを見返してやろうと考えていたところへ現れたのがメリナ、あんたよ」
テラミスはメリナを鋭く睨み付ける。
「あんたはわたくしの事を聖人君子のように言うけれど、違うのよ。汚い孤児だって、助けてやれば何かの役に立つかもしれないから、試しに聖堂教会を動かしてみただけ。そうしたら孤児には感謝され、聖堂教会の評判も良くなり、ひいてはそれを主導したわたくしの支持者も増えた。やってみたらたまたま上手くいったから、その後も困っている連中に手を差し伸べる事にしたの。一大派閥を作るためにね」
話しながら、テラミスの表情が曇っていく。
「……だけど、打算にまみれた末に集まってきたのは盲目的に賛美する者ばかり。わたくしが間違った事をしたって文句の一つも言いやしない! その結果できたのが死体の山よ。町も騎士団も人が大勢死んだ。もううんざりなの!」
「テラミス様は悪くありません! 死んでいった者達も、皆あなたをお慕いしていたはずです……!」
「それよ! あんたのその何でも肯定する態度がずっと気に食わなかった! こっちは必死に悩んで考えて行動しているのに、結果なんてどうでもいいみたいに……! あんたなんて大っ嫌い! もう放っておいてよ! 二度とその顔を見せないで!」
パン、と月夜に平手打ちの音が響いた。
左頬がほんのり赤くなった少女を見据え、錬は声を抑えて言う。
「――謝れ、テラミス」
彼女は何が起こったのかわからないのか目を泳がせ、呆けた顔を向けてくる。
「わたくしを……ぶった……?」
「そうだ。俺が君をぶった」
その途端、テラミスが怒りに表情を歪め、目に涙を滲ませた。
「よ、よくも……よくもわたくしをぶったわね! 王女であるこのわたくしを!」
「王女だろうとなかろうと、言って良い事と悪い事がある。メリナさんに謝れ」
「レン様!? 私は構いませんから!」
「いいや、良くない。こんなわがまま娘には一度ちゃんと言っておくべきなんだ」
錬はテラミスの前で片膝をつき、目線の高さを合わせる。
「打算だろうが何だろうが、始めた動機は関係ない。結果的にメリナさんは救われて、慕ってくれるようになったんだろ。そのすべてが出任せだと思うのか?」
「なによ、違うって言いたいの!?」
「他ならぬメリナさんが違うって言ってるんだ。だったらそれが答えだろ。俺が世話になった村の人達も口をそろえて言ってたぞ。テラミス様に感謝してるって。それが全部デタラメだとでも言うつもりか?」
「……っ」
答えに詰まり、テラミスは顔を背ける。
「だ、だけど……わたくしは自分の失敗で大勢の騎士を死なせてしまったのよ? それでもまだ感謝してるって言うの!?」
「死んだ聖堂騎士達だって、他でもない君の決断だから命を懸けて従ったんだろう。だったらそれだけは否定しちゃいけない。彼らの名誉のためにもな」
諭すように告げた錬の言葉に、近くにいたゼノンや聖堂騎士達がその通りだとばかりにうなずく。
それを見て、テラミスは涙をボロボロとこぼし始めた。
止めどなく溢れる雫をこぼし、頭を下げる。王女としてではなく、ただの一人の少女として。
「ごめんなさい、メリナ……あなたにひどい事言ってしまって……」
「いいんです。たとえどんなに嫌われていようと、私はテラミス様に付いていきますから」
しきりに謝罪の言葉を繰り返すテラミスを、メリナは優しく抱き締めていた。
捕まっていた町の女性達も無事保護され、略奪品も回収した。
打算から虜囚となり、衝突し、また共闘したテラミス達との一連の騒動もこれでひとまず決着したと言えるだろう。
そんな中、白銀の髪をたなびかせる少女が錬の元に駆け寄ってきた。
「レン!」
飛びかかるようにして抱きつき、胸元に顔を埋めてくる。
見慣れた白い熊耳があるおかげで、薄暗い月明かりの中でも誰かはすぐにわかった。
「ジエットか」
「大丈夫だった!? ひどい事されてない!?」
「されてないよ」
「ご飯はちゃんと食べてたの? 寝るところは?」
「ご飯はうまかったぞ。寝るとこはちょっと汚い地下牢だったが」
「そっか……思ったほどひどい扱いじゃなかったんだね」
「ジエットの中じゃ汚い地下牢はひどい扱いじゃないのか……?」
冗談まじりに笑って言うが、ジエットの手は震えていた。
それも仕方がない事だろう。錬を一人残して行った事への呵責と不安、そういった感情に押し潰されそうになり、それでも支持してくれる者達のために耐えていたのだろうから。
「心配かけたな」
「ほんとだよ……」
「そっちは問題なかったか?」
「なかったよ。レンがいない事以外はね」
そんなやりとりをしていると、パムやノーラにカインツまでもが錬のところへ歩いてきた。
「あぁっ、ジエットずるいぞ!? アタイだってあんちゃんと感動の再会したい!」
「ほんの二、三日で感動もへったくれもないだろ」
「いえ、そうでもないと思いますよ」
ノーラの楽しげな物言いに、なぜかジエットが慌て始める。
「ノーラちゃんそれは内緒で……っ」
「ジエットのやつ、あんちゃんと別れてからはもう世界の終わりみたいに泣きまくって大変だったんだぜ?」
「パムちゃん!?」
「でもエスリ先生に叱られてからは一気に王女様の風格が出ましたよね」
「あんちゃんの手紙が届いたらまた泣いたけどな!」
「あー!」
目をぐるぐる回して狼狽するジエットを横目に、カインツは澄ました顔で言う。
「ゼノン団長から話は聞いたぞ。まったくとんでもない男だ。地下牢から脱獄した身で砦の兵士を全員薙ぎ払い、団長まで倒してしまったそうじゃないか」
「あれは運が良かったんだよ……」
「ふん、まぁそういう事にしておいてやろう」
カインツは肩をすくめる。
「それよりテラミス王女殿下はどうしている?」
「聖堂騎士団の竜車で休んでるらしいぞ」
「らしいだと? まさかまだ行っていないのか?」
「……やっぱり行った方がいい?」
「当然だろう。貴様はそのために戦ったはずではないのか」
「そうなんだけどな……」
プライドの高そうなテラミスの事だから、助けられた事に対して不愉快に思ったりするかもしれない。そんな気持ちが何となく竜車から足を遠ざけるのだ。
「いいからさっさと行け。大賢者殿はどうしているのかとゼノン団長がしきりに気にしていたぞ」
「わかったわかった、すぐ行くよ……」
渋々、錬はテラミスがいる竜車へ足を向けた。
「……なによ。わたくしを嘲りに来たの?」
開口一番に放たれたのはそんな刺々しい言葉だった。
テラミスはボロボロになったアーマードレスを横に置き、毛布に包まっている。
竜車の中には他にメリナがおり、周りにゼノンと数名の聖堂騎士達が立っている。
「一応助けに来たんですけど、お礼くらい言ってくれても罰は当たらないんじゃないですかね?」
「ふん……」
不機嫌さを隠しもせずテラミスは目を逸らした。
「ゼノン団長、なんでこんなに機嫌が悪いんです……?」
「うむ……。実は捕らわれている間に、王家の秘宝であるエムトハの魔術師を奪われてしまったようでな。それにテラミス様を庇って多くの騎士達が地竜に殺されたようだ。その事を気に病んでおられるのだろう」
そんな会話を横で聞き、テラミスは重く沈んだ表情でうなだれた。
「わたくしはもう終わりよ……。王家の秘宝を奪われ、聖堂騎士団は壊滅状態。大賢者を引き込む事もできずに捕虜になり、あまつさえ愚妹と罵っていたジエッタニアにまで同情される始末よ。ここまで醜態を晒しておいて、次代の女王も何もあったものではないわ」
「テラミス様なら大丈夫です! 私はどこまでも付いて行きます!」
「無理よ……。わたくしの采配のせいで聖堂騎士を大勢死なせてしまった。お兄様と戦う力もないわたくしが、どの面を下げて彼らの墓前へ行けばいいのよ」
「ですが、テラミス様は生きておいでです。ゼノン様もおられますし、もう一度立て直す事も――」
「うるさいっ!」
怒鳴り声にメリナがビクリと震える。
「気休めはよして! わたくしを立てないと、また底辺をさまよう事になるからそう言っているだけでしょう!?」
「そんな……私はテラミス様へ御恩を返そうと……」
「心にもない事を言わないで! わたくしはただあんた達を利用していただけなのに!」
「利用……ですか?」
きょとんとした顔でメリナが目を瞬かせる。何の事だかわからないのだろう。
「気付いていない振りをするわけね。だったら教えてあげるわ。わたくしは何をやってもそつなくこなすというくだらない理由で、お姉様達から嫌がらせを受けて、侍女さえ付けられなかった。そんな権力争いの魔窟と化した王宮内で必死に生き延びて、どうにか周りを見返してやろうと考えていたところへ現れたのがメリナ、あんたよ」
テラミスはメリナを鋭く睨み付ける。
「あんたはわたくしの事を聖人君子のように言うけれど、違うのよ。汚い孤児だって、助けてやれば何かの役に立つかもしれないから、試しに聖堂教会を動かしてみただけ。そうしたら孤児には感謝され、聖堂教会の評判も良くなり、ひいてはそれを主導したわたくしの支持者も増えた。やってみたらたまたま上手くいったから、その後も困っている連中に手を差し伸べる事にしたの。一大派閥を作るためにね」
話しながら、テラミスの表情が曇っていく。
「……だけど、打算にまみれた末に集まってきたのは盲目的に賛美する者ばかり。わたくしが間違った事をしたって文句の一つも言いやしない! その結果できたのが死体の山よ。町も騎士団も人が大勢死んだ。もううんざりなの!」
「テラミス様は悪くありません! 死んでいった者達も、皆あなたをお慕いしていたはずです……!」
「それよ! あんたのその何でも肯定する態度がずっと気に食わなかった! こっちは必死に悩んで考えて行動しているのに、結果なんてどうでもいいみたいに……! あんたなんて大っ嫌い! もう放っておいてよ! 二度とその顔を見せないで!」
パン、と月夜に平手打ちの音が響いた。
左頬がほんのり赤くなった少女を見据え、錬は声を抑えて言う。
「――謝れ、テラミス」
彼女は何が起こったのかわからないのか目を泳がせ、呆けた顔を向けてくる。
「わたくしを……ぶった……?」
「そうだ。俺が君をぶった」
その途端、テラミスが怒りに表情を歪め、目に涙を滲ませた。
「よ、よくも……よくもわたくしをぶったわね! 王女であるこのわたくしを!」
「王女だろうとなかろうと、言って良い事と悪い事がある。メリナさんに謝れ」
「レン様!? 私は構いませんから!」
「いいや、良くない。こんなわがまま娘には一度ちゃんと言っておくべきなんだ」
錬はテラミスの前で片膝をつき、目線の高さを合わせる。
「打算だろうが何だろうが、始めた動機は関係ない。結果的にメリナさんは救われて、慕ってくれるようになったんだろ。そのすべてが出任せだと思うのか?」
「なによ、違うって言いたいの!?」
「他ならぬメリナさんが違うって言ってるんだ。だったらそれが答えだろ。俺が世話になった村の人達も口をそろえて言ってたぞ。テラミス様に感謝してるって。それが全部デタラメだとでも言うつもりか?」
「……っ」
答えに詰まり、テラミスは顔を背ける。
「だ、だけど……わたくしは自分の失敗で大勢の騎士を死なせてしまったのよ? それでもまだ感謝してるって言うの!?」
「死んだ聖堂騎士達だって、他でもない君の決断だから命を懸けて従ったんだろう。だったらそれだけは否定しちゃいけない。彼らの名誉のためにもな」
諭すように告げた錬の言葉に、近くにいたゼノンや聖堂騎士達がその通りだとばかりにうなずく。
それを見て、テラミスは涙をボロボロとこぼし始めた。
止めどなく溢れる雫をこぼし、頭を下げる。王女としてではなく、ただの一人の少女として。
「ごめんなさい、メリナ……あなたにひどい事言ってしまって……」
「いいんです。たとえどんなに嫌われていようと、私はテラミス様に付いていきますから」
しきりに謝罪の言葉を繰り返すテラミスを、メリナは優しく抱き締めていた。
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