33 / 38
何度だって諦めてあげない18
しおりを挟む
「中学時代、千沙はよく家の手伝いをさせられていました。大きなお家の前の道路を毎朝掃除して、お兄さんからの急なお使いもよく引き受けていました。私も千沙に勉強を見てもらったり、部活で孤立しそうになった時に助けてもらいました。でも、当時の私は千沙が尽くしてくれるほど、世話を焼かれるほど羨ましくて反発してしまっていました……何でもできて、可愛くて、しかも寺田のお嬢様で何不自由ないってあの時は信じていたんです。愚かでした。輝いて見えた千沙に嫉妬していたんです」
ポロポロと涙を流し始めた木山さんにうろたえながらも、彼女が落ち着くのを待った。
「……私が千沙と友達だったのは中学時代です。頭がよくて、可愛くて、面倒見のいい彼女は人気者でした。とろくさい私をいつも気にかけてくれて、でもそんな彼女といるといつも比べられているような気になって落ち着かなくなって、高校の進学先が違ってからは、疎遠になっていたんです。千沙はその後は叔母さんの家に行きましたし、高校卒業後私はこの土地に残って寺田製作所に就職しました。家政科を出ている私をここの奥様が気に入って、結婚後は事務を辞めて家政婦として家のお手伝いをするようになりました」
「そうだったんですか」
「家政婦になって寺田の家に入って、初めて違和感を感じました。だんだんと寺田家の事情を知ると、千沙がどんな目にあってきたのかを知ることになったんです。それを確信したのは千沙の部屋を掃除した時でした。部屋と言っても窓もないような納屋です。倉庫にするから片付けろと言われました。そこで、中学時代の制服を見たんです。ああ、懐かしいなって思って拾い上げてよく見たら、とてもボロボロだったことに気づきました」
「ボロボロ?」
「おかしいでしょう? 寺田のお嬢様の制服が、サイズもあわないボロボロの制服だなんて。きっと貰い物を丁寧に着ていたんでしょうね。ブレザーの内ポケットに入れるはずの名前の刺繍は誰かに貰ったのか外されていました。細くてスタイルがよくて、スカートも短くてって思ってたんです。でも違ったんですよ。スカートの裾だって限界まで長く出されていたんですから。それで思い出したんです。中学時代に千沙がローファーのかかとを踏んで履いていて、カッコつけてるって思っていたこと」
「……それって」
「休日に遊びに誘っても、いつも断わる千沙を当時は不満に思っていました。今ならわかります。千沙の部屋は中学の女の子が住むような部屋じゃありません。数少ない引き出しに入っていた服だって男物だったので、きっとお兄さんのお古です。あれじゃあ、おしゃれも出来なかったでしょう。休日に遊びに誘われても着て行くような服はなかったんだと思います。どんな思いで中学生活を送っていたんでしょうね。想像しただけでも胸が苦しくなります。高校から千沙は寺田の家を出ていたのでその後の生活は知りませんが、私が家政婦になって知った寺田の家の中で、千沙はいないものとされていました。あの人たち千沙の結婚式にも出なかったんです」
「えっ」
「もともと家族しか呼ばない式だったんですけど、なんでも相手のお家があまり裕福ではないからって欠席していました。『貧乏人と結婚して使えない』って……」
「ひどいな……」
「『出来損ないに出す金はない』と言って、ご祝儀さえ渡しませんでした。お兄さんの時のご祝儀は千沙に三十万も出させたくせに。寺田はお金はあっても千沙に一円もかけるつもりはなかったんです。だからシングルマザーになったって聞いたときは千沙に『迷惑をかけるな』って言っただけです」
「そう」
「……一度だけ、中学の時に千沙が私に家に泊めて欲しいって言ってきたことがあったんです。でも、うちの親が千沙のことを気に入っているのを知っていた私は何も聞かずに断りました。その時の私は心が歪んでいて、千沙の引き立て役になってやるもんかって思ってたんです。千沙は笑って『変なこと言ってごめんね』って言いました。今ならわかります、あの時、きっと千沙は私にSOSを送っていたんです。きっと気づこうと思えば、何度も何度も手を貸せることがあったはずなのに……千沙に助けてもらっていながら、何もしないどころか、突き放してしまった」
下を向いた木山さんは組んだ手を膝の上でブルブルとふるわせていた。後悔しているのは本当のようだ。
「なんどか連絡を取ろうって、でも勇気がなくって。中学を卒業してからはずっと疎遠で、結婚の報告も互いにしないような間柄になってしまいました。でも、一度目の結婚を聞いたとき、幸せになるように心の中で祈ったのは本当です。千沙の事情を知って、今は後悔しています。次は絶対に手を貸そうって思っていました。私、千沙に償いたい。今更友達面してなにを、と思われるかもしれませんが、千沙が私を頼って電話してくれたんです。千沙の力になりたい」
「電話……」
「寺田の人たちは千沙から子どもを奪う計画を立てている悪魔のような人たちです。どうか、千沙から子どもを取り上げないでください」
「もしかして、木山さんは千沙さんと連絡をとっているんですか?」
「え? あっ……あの」
「大丈夫です。僕は彼女の意思を尊重するつもりです」
「実は私のところに電話がありました。寺田家の状況を教えて欲しいって。それで、今の状況を伝えたんです。昔のことも謝ったら、あっさり許してくれました。『今は子どもがいて、幸せなの。絶対に子どもは寺田に渡さない。もう連絡はできないけど、ありがとう』って言ってました」
「連絡はつかないんですよね……」
「その後かけても電話は繋がらなくなりました。どこに住んでいるのかも知らされませんでした。すみません、お役に立てなくて。でも、子どものこと、とっても大事にしてる様子でした。『子どものお父さんは頼れないの?』って聞いたら『彼に頼ったら迷惑をかけるから』って」
「迷惑だなんて! あ、その、大きな声を出してごめんなさい」
「貴方が誠実そうな人で良かったです。千沙はきっと、ずっと誰も頼れなくて一人で頑張ってきたんです。前の旦那さんは浮気して千沙を捨てたって聞きました。私が頼ってもらえるくらい千沙のことを理解してあげられたら良かった……今になって千沙を知ることになって、自分が情けないです」
「千沙さんが見つかったら、僕が必ず支えます」
「……ありがとうございます。こんなこと言えた義理じゃないんですけど、千沙は幸せになるべきだと思います」
「はい。もちろんです」
僕がそう言うと彼女は意を決したように袋から荷物をだした。
「あの、これ、部屋の片づけの時に回収しました、千沙が見つかったら渡してあげてください」
そうして別れ際に紙袋を渡された。中にはアルバムが入っていた。
「アルバムですか?」
「はい。千沙の私物です。他にもありましたが、それしか持ち出せませんでした」
「きっと、渡してみせます」
「ありがとうございます。きっと、見つけてください。私も祈っています」
そうして木山さんは寺田の状況報告と、もしも千沙さんから連絡が入ったら教えてると約束をしてくれた。
ポロポロと涙を流し始めた木山さんにうろたえながらも、彼女が落ち着くのを待った。
「……私が千沙と友達だったのは中学時代です。頭がよくて、可愛くて、面倒見のいい彼女は人気者でした。とろくさい私をいつも気にかけてくれて、でもそんな彼女といるといつも比べられているような気になって落ち着かなくなって、高校の進学先が違ってからは、疎遠になっていたんです。千沙はその後は叔母さんの家に行きましたし、高校卒業後私はこの土地に残って寺田製作所に就職しました。家政科を出ている私をここの奥様が気に入って、結婚後は事務を辞めて家政婦として家のお手伝いをするようになりました」
「そうだったんですか」
「家政婦になって寺田の家に入って、初めて違和感を感じました。だんだんと寺田家の事情を知ると、千沙がどんな目にあってきたのかを知ることになったんです。それを確信したのは千沙の部屋を掃除した時でした。部屋と言っても窓もないような納屋です。倉庫にするから片付けろと言われました。そこで、中学時代の制服を見たんです。ああ、懐かしいなって思って拾い上げてよく見たら、とてもボロボロだったことに気づきました」
「ボロボロ?」
「おかしいでしょう? 寺田のお嬢様の制服が、サイズもあわないボロボロの制服だなんて。きっと貰い物を丁寧に着ていたんでしょうね。ブレザーの内ポケットに入れるはずの名前の刺繍は誰かに貰ったのか外されていました。細くてスタイルがよくて、スカートも短くてって思ってたんです。でも違ったんですよ。スカートの裾だって限界まで長く出されていたんですから。それで思い出したんです。中学時代に千沙がローファーのかかとを踏んで履いていて、カッコつけてるって思っていたこと」
「……それって」
「休日に遊びに誘っても、いつも断わる千沙を当時は不満に思っていました。今ならわかります。千沙の部屋は中学の女の子が住むような部屋じゃありません。数少ない引き出しに入っていた服だって男物だったので、きっとお兄さんのお古です。あれじゃあ、おしゃれも出来なかったでしょう。休日に遊びに誘われても着て行くような服はなかったんだと思います。どんな思いで中学生活を送っていたんでしょうね。想像しただけでも胸が苦しくなります。高校から千沙は寺田の家を出ていたのでその後の生活は知りませんが、私が家政婦になって知った寺田の家の中で、千沙はいないものとされていました。あの人たち千沙の結婚式にも出なかったんです」
「えっ」
「もともと家族しか呼ばない式だったんですけど、なんでも相手のお家があまり裕福ではないからって欠席していました。『貧乏人と結婚して使えない』って……」
「ひどいな……」
「『出来損ないに出す金はない』と言って、ご祝儀さえ渡しませんでした。お兄さんの時のご祝儀は千沙に三十万も出させたくせに。寺田はお金はあっても千沙に一円もかけるつもりはなかったんです。だからシングルマザーになったって聞いたときは千沙に『迷惑をかけるな』って言っただけです」
「そう」
「……一度だけ、中学の時に千沙が私に家に泊めて欲しいって言ってきたことがあったんです。でも、うちの親が千沙のことを気に入っているのを知っていた私は何も聞かずに断りました。その時の私は心が歪んでいて、千沙の引き立て役になってやるもんかって思ってたんです。千沙は笑って『変なこと言ってごめんね』って言いました。今ならわかります、あの時、きっと千沙は私にSOSを送っていたんです。きっと気づこうと思えば、何度も何度も手を貸せることがあったはずなのに……千沙に助けてもらっていながら、何もしないどころか、突き放してしまった」
下を向いた木山さんは組んだ手を膝の上でブルブルとふるわせていた。後悔しているのは本当のようだ。
「なんどか連絡を取ろうって、でも勇気がなくって。中学を卒業してからはずっと疎遠で、結婚の報告も互いにしないような間柄になってしまいました。でも、一度目の結婚を聞いたとき、幸せになるように心の中で祈ったのは本当です。千沙の事情を知って、今は後悔しています。次は絶対に手を貸そうって思っていました。私、千沙に償いたい。今更友達面してなにを、と思われるかもしれませんが、千沙が私を頼って電話してくれたんです。千沙の力になりたい」
「電話……」
「寺田の人たちは千沙から子どもを奪う計画を立てている悪魔のような人たちです。どうか、千沙から子どもを取り上げないでください」
「もしかして、木山さんは千沙さんと連絡をとっているんですか?」
「え? あっ……あの」
「大丈夫です。僕は彼女の意思を尊重するつもりです」
「実は私のところに電話がありました。寺田家の状況を教えて欲しいって。それで、今の状況を伝えたんです。昔のことも謝ったら、あっさり許してくれました。『今は子どもがいて、幸せなの。絶対に子どもは寺田に渡さない。もう連絡はできないけど、ありがとう』って言ってました」
「連絡はつかないんですよね……」
「その後かけても電話は繋がらなくなりました。どこに住んでいるのかも知らされませんでした。すみません、お役に立てなくて。でも、子どものこと、とっても大事にしてる様子でした。『子どものお父さんは頼れないの?』って聞いたら『彼に頼ったら迷惑をかけるから』って」
「迷惑だなんて! あ、その、大きな声を出してごめんなさい」
「貴方が誠実そうな人で良かったです。千沙はきっと、ずっと誰も頼れなくて一人で頑張ってきたんです。前の旦那さんは浮気して千沙を捨てたって聞きました。私が頼ってもらえるくらい千沙のことを理解してあげられたら良かった……今になって千沙を知ることになって、自分が情けないです」
「千沙さんが見つかったら、僕が必ず支えます」
「……ありがとうございます。こんなこと言えた義理じゃないんですけど、千沙は幸せになるべきだと思います」
「はい。もちろんです」
僕がそう言うと彼女は意を決したように袋から荷物をだした。
「あの、これ、部屋の片づけの時に回収しました、千沙が見つかったら渡してあげてください」
そうして別れ際に紙袋を渡された。中にはアルバムが入っていた。
「アルバムですか?」
「はい。千沙の私物です。他にもありましたが、それしか持ち出せませんでした」
「きっと、渡してみせます」
「ありがとうございます。きっと、見つけてください。私も祈っています」
そうして木山さんは寺田の状況報告と、もしも千沙さんから連絡が入ったら教えてると約束をしてくれた。
0
お気に入りに追加
130
あなたにおすすめの小説
腹黒御曹司の独占欲から逃げられません 極上の一夜は溺愛のはじまり
春宮ともみ
恋愛
旧題:極甘シンドローム〜敏腕社長は初恋を最後の恋にしたい〜
大手ゼネコン会社社長の一人娘だった明日香は、小学校入学と同時に不慮の事故で両親を亡くし、首都圏から離れた遠縁の親戚宅に預けられ慎ましやかに暮らすことに。質素な生活ながらも愛情をたっぷり受けて充実した学生時代を過ごしたのち、英文系の女子大を卒業後、上京してひとり暮らしをはじめ中堅の人材派遣会社で総務部の事務職として働きだす。そして、ひょんなことから幼いころに面識があったある女性の結婚式に出席したことで、運命の歯車が大きく動きだしてしまい――?
***
ドSで策士な腹黒御曹司×元令嬢OLが紡ぐ、甘酸っぱい初恋ロマンス
***
◎作中に出てくる企業名、施設・地域名、登場人物が持つ知識等は創作上のフィクションです
◆アルファポリス様のみの掲載(今後も他サイトへの転載は予定していません)
※著者既作「(エタニティブックス)俺様エリートは独占欲全開で愛と快楽に溺れさせる」のサブキャラクター、「【R18】音のない夜に」のヒーローがそれぞれ名前だけ登場しますが、もちろんこちら単体のみでもお楽しみいただけます。彼らをご存知の方はくすっとしていただけたら嬉しいです
※著者が読みたいだけの性癖を詰め込んだ三人称一元視点習作です
若妻シリーズ
笹椰かな
恋愛
とある事情により中年男性・飛龍(ひりゅう)の妻となった18歳の愛実(めぐみ)。
気の進まない結婚だったが、優しく接してくれる夫に愛実の気持ちは傾いていく。これはそんな二人の夜(または昼)の営みの話。
乳首責め/クリ責め/潮吹き
※表紙の作成/かんたん表紙メーカー様
※使用画像/SplitShire様
【R18】嫌いな同期をおっぱい堕ちさせますっ!
なとみ
恋愛
山田夏生は同期の瀬崎恭悟が嫌いだ。逆恨みだと分かっている。でも、会社でもプライベートでも要領の良い所が気に入らない!ある日の同期会でベロベロに酔った夏生は、実は小さくはない自分の胸で瀬崎を堕としてやろうと目論む。隠れDカップのヒロインが、嫌いな同期をおっぱい堕ちさせる話。(全5話+番外小話)
・無欲様主催の、「秋のぱい祭り企画」参加作品です(こちらはムーンライトノベルズにも掲載しています。)
※全編背後注意
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
二人の甘い夜は終わらない
藤谷藍
恋愛
*この作品の書籍化がアルファポリス社で現在進んでおります。正式に決定しますと6月13日にこの作品をウェブから引き下げとなりますので、よろしくご了承下さい*
年齢=恋人いない歴28年。多忙な花乃は、昔キッパリ振られているのに、初恋の彼がずっと忘れられない。いまだに彼を想い続けているそんな誕生日の夜、彼に面影がそっくりな男性と出会い、夢心地のまま酔った勢いで幸せな一夜を共に––––、なのに、初めての朝チュンでパニックになり、逃げ出してしまった。甘酸っぱい思い出のファーストラブ。幻の夢のようなセカンドラブ。優しい彼には逢うたびに心を持っていかれる。今も昔も、過剰なほど甘やかされるけど、この歳になって相変わらずな子供扱いも! そして極甘で強引な彼のペースに、花乃はみるみる絡め取られて……⁈ ちょっぴり個性派、花乃の初恋胸キュンラブです。
孕むまでオマエを離さない~孤独な御曹司の執着愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「絶対にキモチイイと言わせてやる」
私に多額の借金を背負わせ、彼氏がいなくなりました!?
ヤバい取り立て屋から告げられた返済期限は一週間後。
少しでもどうにかならないかとキャバクラに体験入店したものの、ナンバーワンキャバ嬢の恨みを買い、騒ぎを起こしてしまいました……。
それだけでも絶望的なのに、私を庇ってきたのは弊社の御曹司で。
副業がバレてクビかと怯えていたら、借金の肩代わりに妊娠を強要されたんですが!?
跡取り身籠もり条件の愛のない関係のはずなのに、御曹司があまあまなのはなぜでしょう……?
坂下花音 さかしたかのん
28歳
不動産会社『マグネイトエステート』一般社員
真面目が服を着て歩いているような子
見た目も真面目そのもの
恋に関しては夢を見がちで、そのせいで男に騙された
×
盛重海星 もりしげかいせい
32歳
不動産会社『マグネイトエステート』開発本部長で御曹司
長男だけどなにやら訳ありであまり跡取りとして望まれていない
人当たりがよくていい人
だけど本当は強引!?
【R18】男嫌いと噂の美人秘書はエリート副社長に一夜から始まる恋に落とされる。
夏琳トウ(明石唯加)
恋愛
真田(さなだ)ホールディングスで専務秘書を務めている香坂 杏珠(こうさか あんじゅ)は凛とした美人で26歳。社内外問わずモテるものの、男に冷たく当たることから『男性嫌いではないか』と噂されている。
しかし、実際は違う。杏珠は自分の理想を妥協することが出来ず、結果的に彼氏いない歴=年齢を貫いている、いわば拗らせ女なのだ。
そんな杏珠はある日社長から副社長として本社に来てもらう甥っ子の専属秘書になってほしいと打診された。
渋々といった風に了承した杏珠。
そして、出逢った男性――丞(たすく)は、まさかまさかで杏珠の好みぴったりの『筋肉男子』だった。
挙句、気が付いたら二人でベッドにいて……。
しかも、過去についてしまった『とある嘘』が原因で、杏珠は危機に陥る。
後継者と名高いエリート副社長×凛とした美人秘書(拗らせ女)の身体から始まる現代ラブ。
▼掲載先→エブリスタ、ベリーズカフェ、アルファポリス(性描写多め版)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる