乙女ゲームに転生したらチートだったけど平凡に生きたいのでとりあえず悪役令息付きの世話役になってみました。

任務ですよ

118.

知り合いとは聞いてたけど、、、


「イオっちあれの魔方陣ちょうだいよ～。ほら、ミュチ鉱山の時使ってた広範囲の光魔法！あと、水魔法のも欲しいなぁ～～。」

「私は魔方陣使わなくともできるので残念ながら持ち歩いてないです。」

「え～～！
レオン様酷くないですか。イオっち魔法紙いっぱい持ってたじゃん。」

「あー、そうだな。ソレ様ならほいっと持ってこれないか？」

イオが顔を歪ませる。

「ソレをそんなことに使うつもりですか。」

あ、やべ。   


「...ナンデモナイデス。」

「えー！レオン様ぁ!!!!!!」






「.........。」


俺は一体何を見せられているんだろう。



「ところで、、そこのちんちくりんはなに？？まさかとは思うけどレオン様の恋人とか言わないよね？」


俺の視線を感じてか、不信感丸出しのディアヌンテが睨んでくる。


「そっそんな訳あるか！」

顔を真っ赤にしたレオンの絶対の拒絶に、心がちくりとした。なんだ？なんでだ？


「私の弟ですがなにか？」

あ、お兄ちゃんの一人称が「私」になってしまった。

「は？へ、え？？イオっちの弟？？？？
弟いたの？！？！」


ディアヌンテは驚きのあまりイオとヤナの顔を何度も見比べる。

「全く似てないじゃんｯｯ!!!!!!」



ぴし。







「帰ります。ヤナ行こう。」

「え、お兄ちゃ、、、」

俺の手をつかんで歩きだそうとしたイオに、さすがにやばいと感じたレオンは止めにはいる。

「どうどう。待ってくれよ！
ディアヌンテもいつもイオの機嫌を損ねんのやめろ。」

あ、いつもなんだ。

「そ、そんなつもりは、」

「考え無しの阿呆が。」

どもる女の子に対してこの態度。

全然紳士じゃないね！


「そんな言い方しなくたっていいじゃん！
」


あーー、




俺は知らない。俺は知らないからなっ！！


ヤナは眉間にしわを寄せ、

ただ、嵐が過ぎるのをまった。