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第二章 神喰い狼フェンリルと不死鳥フェニックス
秘密の特訓と決闘直前(2)
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燐の実家で夕食を頂いたあと自宅に帰ってきた夏目とフェンリル。
お風呂に入りながら手を見る。指は赤く、少し腫れてはいるが見た目より痛くはない。特訓初日から、自分と燐の力の差を見せつけられた。
(燐は一発、打ち込むだけで破壊できる……。けど、俺は……)
夏目は何度、打ち込んでも軽く揺らすだけ。
力の入れ方が雑、無駄が多いと燐に指摘され言われた通りに打っても結果は同じ。
少しは体つき、筋肉がついたかなと思って腕や腹筋周りを見るがいまいち分からない。
「本当に俺は強くなってるのか……。いや、今はそんなことを考えてる場合じゃないだろっ!」
と、弱気になりそうな心に叱咤しお風呂を上がり早めに就寝。自室のベッドに寝転び目を閉じるが、目が冴えているのか寝つけず天井を見つめる。
少し前では、美哉が布団の中に潜り込み誘惑して刺激される性欲を抑えるのが大変だった。振り回され、理性と本能がぶつかり合い我慢しろと何度も言い聞かせていたことを思い出す。
「………………」
だが今は何故か、一人で眠るこの瞬間に寂しさと心細さを感じてしまう。ベッドって、こんなに広かったけか? 冷たく感じるのは気のせいか? などと考えてしまい掛け布団を頭まで被り小さく呟く。
「くそ……」
無理矢理に意識を手放すことに集中しいつの間にか眠る夏目だった。
翌朝の五時、フェンリルに起こしてもらい朝のトレーニングへ。
ランニング、腕立て伏せ、腹筋とこなす。
そして、学校へ普段通りに過ごす。放課後は、部活へ顔を出し何事もない様子を装う。この日も美哉は来ていない。学校には登校しているようだが、部活には縁談が終わるまで顔を出すつもりはないようだ。
そうして、美哉がいない部活動にも口を挟むことなく終われば先に部室を出る。
「じゃあ、俺は帰るよ。また明日」
「ああ。気をつけて帰るんだぞ。逢真」
「お疲れ様」
「秋山も、東雲もお疲れ」
そう言い残し自宅へ。と思わせて、家の付近まで来ると遠回りをして秋山家へ向かう。
燐と、桜が監視役と疑った時に回りくどいやり方で監視の目をやり過ごす方向へ話が決まった。夏目は、こうして先に部室を出て家に帰るふりをして秋山家へ。
秋山の従者には、夏目がここで秘密の特訓をしていることに関して話が通っており、燐より先に到着したとしても軽く挨拶を交わし出迎えてくれる。
道場へ向かい着替え終わると、既に用意されている黒いサンドバッグの前に立ちグローブをつけ打ち込み開始。
――パンッ、パシュッ、バンバンッ。
「ふっ、つっ、くっ」
その場でステップを踏み、右から左と拳を打ち出す。乾いた音が道場内に響く。軽く揺れるだけのサンドバッグ、グローブ越しに痛みが伝わり苦痛の表情になる夏目。
燐も道場に遅れて来る。道着に着替え、打ち込む夏目に指導する。
「打撃は体の中心線を狙い、抉り込むように打て。肩に無駄な力が入り過ぎだ」
「はっ、ふっ、つっ、うっ」
――バンッ、バシュッ。
「つっ……、ふんっ……どわあっ⁉」
腰を落とし構え力を込め、右手を突き出し打ち込むと殴った反動を殺し切れず右腕から肩が後ろへ押し返されバランスを崩し尻もちをつく。
「打ち込んだ瞬間の衝撃の反動で押されてどうする。腕は真っ直ぐに打ち出せ」
「つっ、いたた……。はあぁっー……、難しいって……」
畳に打ったお尻を擦りながら息を吐き出しグローブを一度、手から外し手首を振りながら燐に言う。
「まだまだな夏目のためだ」
「ちょっと、休憩しないか?」
「そうだな。かれこれ一時間は打ち込んでいるし。だが、それはそうとだな――」
と、燐からの指摘が多くしごかれる夏目を離れた位置から見守るフェンリル。
フェンリルも、夏目に内緒であることしていた。
毎夜に夏目が眠っている間だけ、己の神通力を微量ながら流し込み体に馴染ませようとしていたのだ。これは、使徒の七海を倒したあとからフェンリルの判断で行っている。何も言わず、眠っているため彼も気づいてはいない。
その結果、夏目の肉体は他の神殺しより頑丈に治癒力も大幅に向上した。掠り傷、浅い切り傷なら一瞬で治せる。骨折も二日あれば完治するほど異常な回復、見た目では分かりにくいが筋力もつき肉体強化は確実に成果を出し始めている。
とはいえ、今の量では時間が掛かり過ぎてしまい縁談を壊す目的の日まで足りない。それ相応の力が必要不可欠。
時間が圧倒的に足りない現状、流す神通力の量を増やし夏目自身が扱えるように。でなければ、主の目的を果たせない、そう考えるフェンリル。
(ふむ。今夜あたりに主へ伝えるべきか)
黙って神通力を流していることを。
昨日と同様に夕食を頂いてから帰宅しお風呂へ直行する。
お風呂上がり、ベッドに倒れ込む夏目。
「ふぅー……。疲れた……」
「主よ」
倒れ込む夏目にフェンリルが声を掛ける。
「ん? どうした、フェンリル?」
体を起こし、ベッドの上でフェンリルと向き合う。
「伝えなければならないことがある」
「うん」
「実は、使徒との襲撃後から我輩は主に神通力を微量ながら流し続けているのだ」
「えっ……?」
フェンリルの告白に驚く。
「流し続けた結果、主は異常なまでの再生力と回復の早さに加え頑丈な肉体を得ている。が、それでは足りないのだ。今後は、今よりも多くの我輩が持つ神通力を流し強化を施したい。今まで黙っていてすまない。勝手なことをしているのは百も承知なのだが、構わないだろうか?」
フェンリルの説明を聞き固まった。まさか、知らない間にそんなこと行っていたとは知りもしなかったと。今思えば、傷の治りがやけに早い、疲労が溜まっているはずなのに一晩で眠れば全快していることに不思議だった。
「そっか。そういうことだったんだな」
「………………すまない」
「ん? どうしてフェンリルが謝るんだよ」
「いや、勝手に体を弄っていたのだ。謝罪は当然であろう?」
フェンリルは、断りも入れず勝手に体を弄っていたことに怒られるだろうと思っていたが、夏目はむしろ感謝の言葉をこぼす。
「いやいや。フェンリルのお陰で元気でいられるんだ。むしろ、お礼を言いたいくらいだ。ありがとう」
「主……」
手を振り、礼を口にしフェンリルの頭を撫でる。
自分が弱くて、フェンリルに迷惑をかけている。肉体強化として基礎からやってはいるが、目に見える成果がなく不安になることもあった。だけど、フェンリルがここまでしてくれていることに嬉しく思い、怒るなんてことあるはずがないのだ。
「神殺しとして未熟で、フェンリルがいなければ俺はとっくに使徒に殺られて死んでた。俺を強くしてくれようとしていることも、こんな俺を護ろうとしてくれるフェンリルを怒るなんてことあるはずないだろ? それに、俺はフェンリルのことを信じてるから。これからも好きなだけ、弄ってくれてもいいぞ?」
などと笑って言う夏目。
「…………っ」
夏目が向けてくれる笑顔、言葉がこんなにも嬉しく温かいものだと初めて知るフェンリル。契約した主が、夏目で良かったと本気で思う。
「ならば、好きなだけ我輩が弄ってやろう。今夜から流す量を増やすぞ主よ」
「ああ! 俺の方こそ、よろしくお願いします」
胸を張るフェンリルに深々と頭を下げる夏目。
(我輩は、主と共に歩む未来を手にしたい。そのためならば、どんなことでもやり遂げて見せよう……!)
と、フェンリルは口には出さず強く望む。
お風呂に入りながら手を見る。指は赤く、少し腫れてはいるが見た目より痛くはない。特訓初日から、自分と燐の力の差を見せつけられた。
(燐は一発、打ち込むだけで破壊できる……。けど、俺は……)
夏目は何度、打ち込んでも軽く揺らすだけ。
力の入れ方が雑、無駄が多いと燐に指摘され言われた通りに打っても結果は同じ。
少しは体つき、筋肉がついたかなと思って腕や腹筋周りを見るがいまいち分からない。
「本当に俺は強くなってるのか……。いや、今はそんなことを考えてる場合じゃないだろっ!」
と、弱気になりそうな心に叱咤しお風呂を上がり早めに就寝。自室のベッドに寝転び目を閉じるが、目が冴えているのか寝つけず天井を見つめる。
少し前では、美哉が布団の中に潜り込み誘惑して刺激される性欲を抑えるのが大変だった。振り回され、理性と本能がぶつかり合い我慢しろと何度も言い聞かせていたことを思い出す。
「………………」
だが今は何故か、一人で眠るこの瞬間に寂しさと心細さを感じてしまう。ベッドって、こんなに広かったけか? 冷たく感じるのは気のせいか? などと考えてしまい掛け布団を頭まで被り小さく呟く。
「くそ……」
無理矢理に意識を手放すことに集中しいつの間にか眠る夏目だった。
翌朝の五時、フェンリルに起こしてもらい朝のトレーニングへ。
ランニング、腕立て伏せ、腹筋とこなす。
そして、学校へ普段通りに過ごす。放課後は、部活へ顔を出し何事もない様子を装う。この日も美哉は来ていない。学校には登校しているようだが、部活には縁談が終わるまで顔を出すつもりはないようだ。
そうして、美哉がいない部活動にも口を挟むことなく終われば先に部室を出る。
「じゃあ、俺は帰るよ。また明日」
「ああ。気をつけて帰るんだぞ。逢真」
「お疲れ様」
「秋山も、東雲もお疲れ」
そう言い残し自宅へ。と思わせて、家の付近まで来ると遠回りをして秋山家へ向かう。
燐と、桜が監視役と疑った時に回りくどいやり方で監視の目をやり過ごす方向へ話が決まった。夏目は、こうして先に部室を出て家に帰るふりをして秋山家へ。
秋山の従者には、夏目がここで秘密の特訓をしていることに関して話が通っており、燐より先に到着したとしても軽く挨拶を交わし出迎えてくれる。
道場へ向かい着替え終わると、既に用意されている黒いサンドバッグの前に立ちグローブをつけ打ち込み開始。
――パンッ、パシュッ、バンバンッ。
「ふっ、つっ、くっ」
その場でステップを踏み、右から左と拳を打ち出す。乾いた音が道場内に響く。軽く揺れるだけのサンドバッグ、グローブ越しに痛みが伝わり苦痛の表情になる夏目。
燐も道場に遅れて来る。道着に着替え、打ち込む夏目に指導する。
「打撃は体の中心線を狙い、抉り込むように打て。肩に無駄な力が入り過ぎだ」
「はっ、ふっ、つっ、うっ」
――バンッ、バシュッ。
「つっ……、ふんっ……どわあっ⁉」
腰を落とし構え力を込め、右手を突き出し打ち込むと殴った反動を殺し切れず右腕から肩が後ろへ押し返されバランスを崩し尻もちをつく。
「打ち込んだ瞬間の衝撃の反動で押されてどうする。腕は真っ直ぐに打ち出せ」
「つっ、いたた……。はあぁっー……、難しいって……」
畳に打ったお尻を擦りながら息を吐き出しグローブを一度、手から外し手首を振りながら燐に言う。
「まだまだな夏目のためだ」
「ちょっと、休憩しないか?」
「そうだな。かれこれ一時間は打ち込んでいるし。だが、それはそうとだな――」
と、燐からの指摘が多くしごかれる夏目を離れた位置から見守るフェンリル。
フェンリルも、夏目に内緒であることしていた。
毎夜に夏目が眠っている間だけ、己の神通力を微量ながら流し込み体に馴染ませようとしていたのだ。これは、使徒の七海を倒したあとからフェンリルの判断で行っている。何も言わず、眠っているため彼も気づいてはいない。
その結果、夏目の肉体は他の神殺しより頑丈に治癒力も大幅に向上した。掠り傷、浅い切り傷なら一瞬で治せる。骨折も二日あれば完治するほど異常な回復、見た目では分かりにくいが筋力もつき肉体強化は確実に成果を出し始めている。
とはいえ、今の量では時間が掛かり過ぎてしまい縁談を壊す目的の日まで足りない。それ相応の力が必要不可欠。
時間が圧倒的に足りない現状、流す神通力の量を増やし夏目自身が扱えるように。でなければ、主の目的を果たせない、そう考えるフェンリル。
(ふむ。今夜あたりに主へ伝えるべきか)
黙って神通力を流していることを。
昨日と同様に夕食を頂いてから帰宅しお風呂へ直行する。
お風呂上がり、ベッドに倒れ込む夏目。
「ふぅー……。疲れた……」
「主よ」
倒れ込む夏目にフェンリルが声を掛ける。
「ん? どうした、フェンリル?」
体を起こし、ベッドの上でフェンリルと向き合う。
「伝えなければならないことがある」
「うん」
「実は、使徒との襲撃後から我輩は主に神通力を微量ながら流し続けているのだ」
「えっ……?」
フェンリルの告白に驚く。
「流し続けた結果、主は異常なまでの再生力と回復の早さに加え頑丈な肉体を得ている。が、それでは足りないのだ。今後は、今よりも多くの我輩が持つ神通力を流し強化を施したい。今まで黙っていてすまない。勝手なことをしているのは百も承知なのだが、構わないだろうか?」
フェンリルの説明を聞き固まった。まさか、知らない間にそんなこと行っていたとは知りもしなかったと。今思えば、傷の治りがやけに早い、疲労が溜まっているはずなのに一晩で眠れば全快していることに不思議だった。
「そっか。そういうことだったんだな」
「………………すまない」
「ん? どうしてフェンリルが謝るんだよ」
「いや、勝手に体を弄っていたのだ。謝罪は当然であろう?」
フェンリルは、断りも入れず勝手に体を弄っていたことに怒られるだろうと思っていたが、夏目はむしろ感謝の言葉をこぼす。
「いやいや。フェンリルのお陰で元気でいられるんだ。むしろ、お礼を言いたいくらいだ。ありがとう」
「主……」
手を振り、礼を口にしフェンリルの頭を撫でる。
自分が弱くて、フェンリルに迷惑をかけている。肉体強化として基礎からやってはいるが、目に見える成果がなく不安になることもあった。だけど、フェンリルがここまでしてくれていることに嬉しく思い、怒るなんてことあるはずがないのだ。
「神殺しとして未熟で、フェンリルがいなければ俺はとっくに使徒に殺られて死んでた。俺を強くしてくれようとしていることも、こんな俺を護ろうとしてくれるフェンリルを怒るなんてことあるはずないだろ? それに、俺はフェンリルのことを信じてるから。これからも好きなだけ、弄ってくれてもいいぞ?」
などと笑って言う夏目。
「…………っ」
夏目が向けてくれる笑顔、言葉がこんなにも嬉しく温かいものだと初めて知るフェンリル。契約した主が、夏目で良かったと本気で思う。
「ならば、好きなだけ我輩が弄ってやろう。今夜から流す量を増やすぞ主よ」
「ああ! 俺の方こそ、よろしくお願いします」
胸を張るフェンリルに深々と頭を下げる夏目。
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