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9.最終話

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 すっっっっっっっげぇ気持ち良かった……

 純太のチンコがお尻の穴から出て行った後も、まだ何かが入っているような感じがする。
 もうその違和感すらも幸せに感じてしまって、頬が緩む。

 もうアナニー生活には戻れないかもしれない。
 いや一度も成功したことがないけれど。
 一生、オレは純太のチンコについていく!!

 身体を起こしたら、純太がコンドームの口を縛ってゴミ箱に捨てているのが見えた。
 ふむ、なるほど。コンドームってのはああやって使うんだな。勉強になったぞ。
 というか、精液ってどんな味がするんだろう……
 自分のは舐めたいとは全く思わないけれど、純太のだったら舐めてみたいな。いや、純太のチンコも舐めてみたい。今度、頼んだら、させてくんねーかな……無理かなぁ……

 ベッドに戻ってきた純太が、俺に向き合う体勢で座った。

「なぁ、崇史……おまえ、オレのこと……」

 まだお互い素っ裸だ。
 胡坐を組んだ純太の股間にあるチンコが視界に入った。

「オレはお前が好きだ! 愛してる!!」

 気持ちが抑えきれなくなって、気が付いたら告白していた。

「おい、チンコに向かって話しかけてんじゃねぇ」

 頭上から呆れた声が聞こえてきたので顔を上げたら、どうやらオレは純太の股間に顔を寄せて告白していたらしい。

「お願いだ、チンコだけでいいから付き合ってくれ!」
「ヤだね」
「そんなー!」

 にべもなく断られて、オレは絶望に突き落とされた。
 そんな……純太のチンコがなかったら、オレは今後アナルを使う機会は一生ないかもしれない。オレ、受けなのに……アナルが使えない受けなんて、音が鳴らない目覚まし時計と同じくらい使えねーじゃん!!

「崇史がオレと付き合うなら、チンコもおまけにつけてやるけど?」
「付き合う!!」

 オレは純太の言葉にすぐさま飛びついた!!

「おまえ、そんなにオレのチンコが好きなのか? オレの存在価値はチンコだけなのか……」
「いや、そんなことはないけど……」
「じゃあ、オレの顔を見て」

 言われて、視線を上げていく。
 純太がオレのことをまっすぐに見ていた。そんなにじっと見られたら、照れる。

「崇史。オレはお前が好きだ」
「えっ!! う、うそ……」

 真剣な表情で言われて、一気に顔に熱が集まった。

「嘘じゃない。初めて会った時から、可愛いな、好きだなって思ってた」
「で、でも、純太はBL好きではないはずじゃ……」
「BLは知らんけれど、ゲイだ。それで、崇史が好きだ」

 確かに、さっき再生していたのはゲイエロ動画だったし、そういえば、動画のチョイス理由は……何か言ってたな!? チンコに夢中で聞き流してしまったけれど、何て言ってたっけ!?

「崇史は? オレのことどー思ってんの?」
「あっ、あのっ……好きなBL作品の攻めが純太に似てて、ぶっちゃけて言うと、推し活妄想とかオナニーとかに使わせて貰っていました……」
「はっ!?」
「あ、あの……勝手に使ってゴメン……」
「それは見たかったっつーか……いや、ナンデモナイ。ちなみに、どんな妄想?」
「漫画で攻めが受けにしてたことを、オレが純太にされる妄想とか……」
「キャラクターじゃなくて、オレにされる妄想だったんだ?」

 そういえば。
 妄想の中のオレの相手は、いつも純太だった。
 オレの推しは攻めキャラの純也だったはずだけど、いつの間にか純也のほうを純太に重ねて漫画を読んでいたのだろうか?

「ふーん……てことは、つまり身体から落としていーってことだよな? ちょっとその漫画読ませろ。同じことしてやんよ?」
「ぴゃっ! ま、まじで……!?」

 漫画を読んでくれたら、純太と欲獣話ができるようになる!?
 しかも、純也が崇にするのと同じことを!? そんなのファンサが過ぎる!!
 勿論、それをオレが断るという選択肢はない。

「あの、それは……是非ヨロシクオネガイシマス……」



 それからすぐ、有言実行とばかりに、純太は欲獣で純也が崇にしたのと同じことをしてくれた。もうその過程は心臓が爆発しそうなくらい、恥ずかしくて、でも気持ち良くて、幸せだった。
 おかげで、オレの尻もすんなりと純太を受け入れることができるようになったし、崇みたいに尻で気持ちよくなる技術も取得することができた。

 セックスのシチュエーションとかプレイ内容が最新刊に追いつくころにはオレはすっかり純太にメロメロになっていて、それから先、オレは充実したハッピー受けライフを送ることになるのだった。


 おわり
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