見た目詐欺アルファの優しい檻～会社の先輩とアプリでマッチングしたらいつの間にかがっつり外堀埋められて囲われていました

本編

２６話 噛み痕*

「……そういえば、毎晩一緒に寝るのに、なんで今までエッチしてくれなかったんですか？」
「発情期じゃないと茜祢のココは濡れないでしょ」
「やっぱり男オメガとするのは面倒くさいですか？」
「そんなことはない！　でも、茜祢の負担が大きいかと……」
「オレは、発情期じゃなくても礼二さんとエッチしたいです……だから、今までできなかったぶん、いっぱい抱いてくださいね」

　オレは礼二さんにチュッとキスをすると、腰を浮かせて礼二さんのものを自分の後ろに宛がった。そして礼二さんに抱き着いてゆっくりと腰を落としていく。ずっと欲しかったもので満たされる感覚に、オレは酔い痴れた。

　自分で挿れたからすごく時間はかかってしまったけれど、ようやく礼二さんのものを根本まで飲み込むことができて、オレはホッと息を吐いた。礼二さんとオレの肌が触れ合った部分がしっとりと汗ばんでいる。
　激しく動いているわけでもないのに、ずっと気持ちがいい。中が礼二さんのことをぎゅっぎゅっと締めつけてしまう。そのたびに礼二さんのがおっきくなっているような気がする。

「ねぇ、また噛んでいい？」

　礼二さんがオレの項に歯を当てながら言った。

「オレたちはもう番になってますよ」
「それでも噛みたい」
「それじゃあ……オレも礼二さんのこと、噛んでいいですか？」
「いいよ、噛んで」

　そう言われてオレは礼二さんの項に噛みついた。歯型が残るくらい力強く噛んだ後、その出来を確かめるように舌でその部分をなぞった。

「礼二さんが、オレだけのアルファになったみたい」

　項に歯型をつけてるアルファ……なんか可愛いな、なんてことを思っていたら、余裕なさげな礼二さんに下からガツガツと突き上げられた。

「あっ、あっ……礼二さん、それ激しいっ……！！　奥まで届いてるからぁ……そんなことされたら、イくぅっ……！！　あ、あっ！！　イっちゃ、イっちゃううぅぅう……！！」

　力強い突き上げと、自分の体重で礼二さんのを一番奥まで飲み込んでしまって、オレはビクビクと身体を痙攣させながらイってしまった。その瞬間、礼二さんに噛みつかれる。オレたちはもう番になってしまっているから何も変わることはなかったけれど、礼二さんがオレのことが本当に好きなんだって実感して、愛しさが溢れ出す。じんわりと中に熱を感じたので、礼二さんもイったみたいだ。

「礼二さん、好き……ねぇ、もっとして……」

　一度交わってしまったら少しは熱がおさまるかと思ったけれど、全然そんなことはなかった。その後は、発情期が終わるまでオレたちはただ獣のように交わり続けた。発情期の間中、オレに噛みつきまくった礼二さんのせいで、気が付いたらオレは身体中、礼二さんの歯型だらけになってしまった。