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第一次真珠海作戦(後)
Side-ブラン: 償いの番
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その間ブランは、レイたちと話をしていた。
********
『バカァァァァァァッ!!!!』
奥の方にある、中破したヴェンデッタの中からケイの叫び声が響く。レイを含めた第0機動小隊メンバーは、センを除いて笑い転げていた。当のセンは呆れている様子で。
……そんな中。いたって真面目な雰囲気を連れたブランが、その足を進める。
「謝ります」
「あーーっはっはっ、ぶっぐぁっははははっ! 見てよアレ、傑作よぷぶーーっはっははははっ!」
「レイ様……今だけは、今だけはその気持ちじゅうぶんに分かりますよ、アレは、紛れもなく……今世紀最大の傑作ですっぶっふふふっ!」
「……はあ、ケイ君にとってはそんな笑い事でもないだろうに。
……それで、ブラン———君は、何を言うんだ?」
年甲斐もなくレイとコック(1026歳)が笑い転げる中、まともにブランと取り合ったのはセンのみであった。
「俺のせいで、死んだ人がいます。俺が殺してしまった、数々の人がいます。その人たちに、謝って———」
「違う。君が謝るべきなのは、その人間たちじゃない。……もっといるだろ、僕やレイさん、コックさんたちよりも、真っ先に君が謝りに行くべき人たちが」
「……分かりました」
◆◇◆◇◆◇◆◇
「よかったぁぁぁぁ~~、秀徳まで死んでしまったかと思ったよ~~~!!」
「泣くなよ泣くな泣くなって! そんなこと言ったら俺が死ぬフラグになっちまうだろ!」
再会した秀徳とニンナ。
おそらく俺が、一番迷惑をかけた人たちだ。
セン隊長の言う、『真っ先に謝りに行くべき人』が多分コイツらだ。……なんせ、俺はコイツらから数少ない仲間を奪ったから。
「…………話しても、いいか」
「ブラン……くん」
「話せばいいじゃないか、お前の言葉を俺は待ってる」
「みんな———ごめん。
ランドを殺したのは……俺だ」
数秒の静寂。
その言葉の意味を、重さを、ブランはもう一度噛み締める。
「許してほしいとは…………言わない。だけど、これだけは約束させてくれ。
償いはやる。ただし、俺の選んだ方法でだ。方法は俺が選ぶ。俺が選ばなければ、意味がない」
ニンナは相変わらず申し訳なさそうな振る舞いをしていたが、秀徳はブランの言葉を聞いた瞬間、どこか感心して納得したような顔つきに変わっていった。
「…………へっ、そうか、分かってくれて嬉しいぜ、ブラン。
ここでお前がな、『煮るなり焼くなり好きにしろ』とか言ってたら俺は———多分、お前のことブン殴ってた。
……でも、お前はちゃんと、ランドの言ったように生きれる、生きることができるって、今の一瞬でよく分かった。それだけでも、アイツがいたことは無駄なんかじゃなかったって、俺は思うんだ」
「……本当に、申し訳……ない。…………俺が、俺が———アイツを……!」
やるせない想いを背負い、泣き崩れるブラン。打ち震える背中をそっとさすったのは、ニンナだった。
「悔やんでも……仕方ないよ。……私たちはこれ以上、そのことについては責めない。ブランくんが償いをするのなら、私たちはなにも責めない。
……だからね、泣いていいんだよ、挫けたって———いいんだよ。その度に前を向いて、せめて歩けるなら…………それでも、いいんだよ……!」
「…………っ、俺は…………償って、みせるよ、今まで殺してきた人の分も、背負って……償ってみせる、俺なりの……やり方で……!
……だから、今は———少しだけでいいんだ、だから…………休ませて、くれ……」
********
『バカァァァァァァッ!!!!』
奥の方にある、中破したヴェンデッタの中からケイの叫び声が響く。レイを含めた第0機動小隊メンバーは、センを除いて笑い転げていた。当のセンは呆れている様子で。
……そんな中。いたって真面目な雰囲気を連れたブランが、その足を進める。
「謝ります」
「あーーっはっはっ、ぶっぐぁっははははっ! 見てよアレ、傑作よぷぶーーっはっははははっ!」
「レイ様……今だけは、今だけはその気持ちじゅうぶんに分かりますよ、アレは、紛れもなく……今世紀最大の傑作ですっぶっふふふっ!」
「……はあ、ケイ君にとってはそんな笑い事でもないだろうに。
……それで、ブラン———君は、何を言うんだ?」
年甲斐もなくレイとコック(1026歳)が笑い転げる中、まともにブランと取り合ったのはセンのみであった。
「俺のせいで、死んだ人がいます。俺が殺してしまった、数々の人がいます。その人たちに、謝って———」
「違う。君が謝るべきなのは、その人間たちじゃない。……もっといるだろ、僕やレイさん、コックさんたちよりも、真っ先に君が謝りに行くべき人たちが」
「……分かりました」
◆◇◆◇◆◇◆◇
「よかったぁぁぁぁ~~、秀徳まで死んでしまったかと思ったよ~~~!!」
「泣くなよ泣くな泣くなって! そんなこと言ったら俺が死ぬフラグになっちまうだろ!」
再会した秀徳とニンナ。
おそらく俺が、一番迷惑をかけた人たちだ。
セン隊長の言う、『真っ先に謝りに行くべき人』が多分コイツらだ。……なんせ、俺はコイツらから数少ない仲間を奪ったから。
「…………話しても、いいか」
「ブラン……くん」
「話せばいいじゃないか、お前の言葉を俺は待ってる」
「みんな———ごめん。
ランドを殺したのは……俺だ」
数秒の静寂。
その言葉の意味を、重さを、ブランはもう一度噛み締める。
「許してほしいとは…………言わない。だけど、これだけは約束させてくれ。
償いはやる。ただし、俺の選んだ方法でだ。方法は俺が選ぶ。俺が選ばなければ、意味がない」
ニンナは相変わらず申し訳なさそうな振る舞いをしていたが、秀徳はブランの言葉を聞いた瞬間、どこか感心して納得したような顔つきに変わっていった。
「…………へっ、そうか、分かってくれて嬉しいぜ、ブラン。
ここでお前がな、『煮るなり焼くなり好きにしろ』とか言ってたら俺は———多分、お前のことブン殴ってた。
……でも、お前はちゃんと、ランドの言ったように生きれる、生きることができるって、今の一瞬でよく分かった。それだけでも、アイツがいたことは無駄なんかじゃなかったって、俺は思うんだ」
「……本当に、申し訳……ない。…………俺が、俺が———アイツを……!」
やるせない想いを背負い、泣き崩れるブラン。打ち震える背中をそっとさすったのは、ニンナだった。
「悔やんでも……仕方ないよ。……私たちはこれ以上、そのことについては責めない。ブランくんが償いをするのなら、私たちはなにも責めない。
……だからね、泣いていいんだよ、挫けたって———いいんだよ。その度に前を向いて、せめて歩けるなら…………それでも、いいんだよ……!」
「…………っ、俺は…………償って、みせるよ、今まで殺してきた人の分も、背負って……償ってみせる、俺なりの……やり方で……!
……だから、今は———少しだけでいいんだ、だから…………休ませて、くれ……」
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