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第五章
第242話『私達の役割』
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「セト、疲れているところ悪いけど、さっきのやつもう一回お願い!他の人達はセトのフォローに徹してください!何がなんでもセトの聖魔法をファフニールに当てさせるんです!」
ファフニールの不安を煽るようにわざと大声で指示を飛ばせば、即座にみんな頷いた。
詠唱準備に入るセトとフォローに徹する他のメンバーを一瞥し、なかなか降りてこないファフニールに目を向ける。
私達が空中戦向きのチームじゃないと見抜いているのか、奴は宙に浮いたままだった。
私の予想が正しければ、空中飛行はそんなに長く持たない筈……だからこそ、ファフニールは焦っている。そして、勝利の切り札になりそうなセトを直ぐに殺そうと動き出す筈だ。
セトのことは護衛のラルカさんを始めとする他のメンバーが守るから大丈夫だとして……私達は別の役割を担うとしよう。
「徳正さん、レオンさん、私達は奇襲攻撃に徹しましょう。今、ファフニールの意識はセトに集中しているので、隙を狙って攻撃を仕掛けるんです」
全員がセトの護衛に回る必要はないと言い切り、私は徳正さんの胸をポンポンと叩いた。
下ろして欲しいとアピールする私に、黒衣の忍びは残念そうに肩を落とす。
何故か私を抱っこしたがる徳正さんは『ちぇ~』と言いながらも、床に下ろしてくれた。
黒衣の忍びに礼を言って顔を上げれば、茶髪の美丈夫と不意に目が合う。
「隙を狙って攻撃を仕掛けるのは構わねぇーが、あの鱗をどうやって突破するんだ?今のところ傷一つ付けられてねぇーけど」
『ほら』と言ってファフニールを指さすレオンさんは完全防御に近いドラゴンの鱗に思案している様子だった。
まあ、ドラゴンの鱗はアラクネさん特製の斧すら弾いたものだからね。そう簡単に傷がつくことはないだろう。
だから、私達が狙うのは────。
「────鱗のない目や鼻などの急所です。今後のことを考えると、先に目を潰しておきたいところですが……まあ、そこは各々の采配に任せます」
とにかく、ファフニールを動揺させて隙を作れればいい。そうすれば、セトも動きやすくなるだろうから。ファフニールが怯んでいる間に聖魔法を打ってくれれば、尚よし!
セトを囮に使ってセトをアシストするという、とんでもない作戦だが、状況的にこれが最善だった。
ファフニールのブレスや尻尾で攻撃される紺髪の美丈夫を見つめ、私はアイテムボックスの中から毒針を取り出す。
最近あまり使っていなかった毒針だが、使い方は体がきちんと覚えていた。
「レオンさん、念のため聞いておきますが、投擲系の武器は持っていますか?」
「いや、持ってねぇーな。長剣なら予備も入れて三つあるが……」
ガシガシと乱暴に頭を掻く茶髪の美丈夫は腰に差した剣にチラリと視線を向ける。
さすがに愛用の武器を捨て駒のように扱うことは出来ないが、申し訳なさそうに眉尻を下げた。
困ったように視線を右往左往させるレオンさんに、私と徳正さんは顔を見合わせ、プッと吹き出す。
「ふふふっ!そんな顔しなくても大丈夫ですよ。投擲用の武器くらい、幾らでもあげますから」
「そ~そ~。さすがに愛用の武器を投げろとは言わないよ~。その代わり、選べる武器の種類は少ないけど~。レオンくんは毒針とクナイと手裏剣、どれがいい~?」
ケラケラと笑う徳正さんがそう提案すれば、レオンさんはホッとしたように胸を撫で下ろす。
そして、表情を和らげながらこう答えた。
「じゃあ、クナイで」
「りょーかーい」
クナイの持ち主である徳正さんは二つ返事で了承すると、アイテムボックスの中から大量の暗器を取り出した……というか、落とした。
床にばら撒かれた大量のクナイを私達は苦笑しながら一つ一つ拾い上げ、レオンさんに渡していく。
邪魔にならない分だけを除いて、アイテムボックスの中に収納した茶髪の美丈夫はゆっくりと立ち上がった。その手には一本のクナイが握られている。
「それでは、準備も出来ましたし、早速作戦を開始しましょうか」
「「了解」」
それぞれ武器を手に持つ私達は青緑色のドラゴンと見上げ、タイミングを伺う。
こちらの予想通り、セトの排除に動いているファフニールは紺髪の美丈夫とクマの着ぐるみに向かってブレスを吐いた。
迫り来る黒い炎を前に、セトを小脇に担ぐラルカさんは後ろへ飛び退く。
すると、ラルカさんの頭上にファフニールの後ろ足が振り下ろされた。
ダンッと勢いよく床を踏んづけた青緑色のドラゴンは一度飛びのをやめ、地上に降り立つ。
そして、きっちり床を踏みにじってから生存確認のため、片足を上げた。
『むっ……?死体がないじゃと?まさか、もう光の粒に変わってしまったのか?』
踏みつけた場所に彼らの姿はなく、ファフニールは困惑気味に周囲を見回す。
周囲に砂埃が舞い散る中、薄緑の瞳に映ったのは────壁際で咳をしているセトと毛並みを整えているラルカさんの姿だった。
砂埃に苦しむセトはさておき……デスサイズを壁に立て掛けて、着ぐるみをブラッシングするラルカさんは本当に勇者だと思う。
余裕綽々とか、そんな次元の話じゃなかった。
最近のJKか!?ってくらい、身嗜みに気を使っているなぁ……。いや、それは別にいいんだけど、せめて時間と場所を考えて欲しい……。
『チッ……!また失敗か。あのクマは本当に厄介じゃのぉ。あの青年一人だけなら、何とか出来るんじゃが……』
思わずといった様子で愚痴を零すファフニールを他所に、ラルカさんはブラシを仕舞う。
そして、床に立て掛けたデスサイズを手に持ち────ファフニールを挑発するようにクイクイッと首を動かした。
『おら、来いよ』と言わんばかりの態度に、ファフニールはダンッと勢いよく尻尾を床に打ち付ける。
『このっ……!馬鹿にしおって……!!青二才の小僧が……!!』
目くじら立てるファフニールを前に、我々別働隊は無言で頷き合う。
今のファフニールにはセトとラルカさんの姿しか見えていない。狙うなら、今しか無かった。
『叩き潰してくれる……!!』
そう言うが早いか、青緑色のドラゴンはセトに……いや、ラルカさんに手を伸ばす。
怒り心頭で視野が狭くなったファフニールを前に、私達は一斉に武器を構えた。
出来るだけ殺気を出さずに毒針やクナイを投げ飛ばす。
ギリギリまでファフニールの気を引きつけるラルカさんは我々の行動を読んでいるようだった。
そして、今まさにファフニールの前足がラルカさんの頭を掴もうとしたとき────徳正さんの放った手裏剣が奴の左目に突き刺さる。
完全に注意が散漫になっていたファフニールは突然の奇襲に驚き、とんでもない痛みに悲鳴を上げた。
『うぎゃぁぁぁぁああああ!?一体何じゃ!?これは……!!』
左目を押さえて蹲るファフニールは我々に痛みを訴えるようにブンブン尻尾を振り回す。
そのせいで床や壁が壊れ、砂埃がそこら中に舞い上がった。
私とレオンさんの攻撃は残念ながら当たらなかったけど、徳正さんの攻撃だけでも当たってくれて本当に良かった。しかも、私の要望通り目を狙ってくれたみたいだし。
まさか、ファフニールがここまで痛がるとは思わなかったけど────でも、これで隙を作ることは出来た。
「────あとは頼んだよ、セト」
ファフニールの不安を煽るようにわざと大声で指示を飛ばせば、即座にみんな頷いた。
詠唱準備に入るセトとフォローに徹する他のメンバーを一瞥し、なかなか降りてこないファフニールに目を向ける。
私達が空中戦向きのチームじゃないと見抜いているのか、奴は宙に浮いたままだった。
私の予想が正しければ、空中飛行はそんなに長く持たない筈……だからこそ、ファフニールは焦っている。そして、勝利の切り札になりそうなセトを直ぐに殺そうと動き出す筈だ。
セトのことは護衛のラルカさんを始めとする他のメンバーが守るから大丈夫だとして……私達は別の役割を担うとしよう。
「徳正さん、レオンさん、私達は奇襲攻撃に徹しましょう。今、ファフニールの意識はセトに集中しているので、隙を狙って攻撃を仕掛けるんです」
全員がセトの護衛に回る必要はないと言い切り、私は徳正さんの胸をポンポンと叩いた。
下ろして欲しいとアピールする私に、黒衣の忍びは残念そうに肩を落とす。
何故か私を抱っこしたがる徳正さんは『ちぇ~』と言いながらも、床に下ろしてくれた。
黒衣の忍びに礼を言って顔を上げれば、茶髪の美丈夫と不意に目が合う。
「隙を狙って攻撃を仕掛けるのは構わねぇーが、あの鱗をどうやって突破するんだ?今のところ傷一つ付けられてねぇーけど」
『ほら』と言ってファフニールを指さすレオンさんは完全防御に近いドラゴンの鱗に思案している様子だった。
まあ、ドラゴンの鱗はアラクネさん特製の斧すら弾いたものだからね。そう簡単に傷がつくことはないだろう。
だから、私達が狙うのは────。
「────鱗のない目や鼻などの急所です。今後のことを考えると、先に目を潰しておきたいところですが……まあ、そこは各々の采配に任せます」
とにかく、ファフニールを動揺させて隙を作れればいい。そうすれば、セトも動きやすくなるだろうから。ファフニールが怯んでいる間に聖魔法を打ってくれれば、尚よし!
セトを囮に使ってセトをアシストするという、とんでもない作戦だが、状況的にこれが最善だった。
ファフニールのブレスや尻尾で攻撃される紺髪の美丈夫を見つめ、私はアイテムボックスの中から毒針を取り出す。
最近あまり使っていなかった毒針だが、使い方は体がきちんと覚えていた。
「レオンさん、念のため聞いておきますが、投擲系の武器は持っていますか?」
「いや、持ってねぇーな。長剣なら予備も入れて三つあるが……」
ガシガシと乱暴に頭を掻く茶髪の美丈夫は腰に差した剣にチラリと視線を向ける。
さすがに愛用の武器を捨て駒のように扱うことは出来ないが、申し訳なさそうに眉尻を下げた。
困ったように視線を右往左往させるレオンさんに、私と徳正さんは顔を見合わせ、プッと吹き出す。
「ふふふっ!そんな顔しなくても大丈夫ですよ。投擲用の武器くらい、幾らでもあげますから」
「そ~そ~。さすがに愛用の武器を投げろとは言わないよ~。その代わり、選べる武器の種類は少ないけど~。レオンくんは毒針とクナイと手裏剣、どれがいい~?」
ケラケラと笑う徳正さんがそう提案すれば、レオンさんはホッとしたように胸を撫で下ろす。
そして、表情を和らげながらこう答えた。
「じゃあ、クナイで」
「りょーかーい」
クナイの持ち主である徳正さんは二つ返事で了承すると、アイテムボックスの中から大量の暗器を取り出した……というか、落とした。
床にばら撒かれた大量のクナイを私達は苦笑しながら一つ一つ拾い上げ、レオンさんに渡していく。
邪魔にならない分だけを除いて、アイテムボックスの中に収納した茶髪の美丈夫はゆっくりと立ち上がった。その手には一本のクナイが握られている。
「それでは、準備も出来ましたし、早速作戦を開始しましょうか」
「「了解」」
それぞれ武器を手に持つ私達は青緑色のドラゴンと見上げ、タイミングを伺う。
こちらの予想通り、セトの排除に動いているファフニールは紺髪の美丈夫とクマの着ぐるみに向かってブレスを吐いた。
迫り来る黒い炎を前に、セトを小脇に担ぐラルカさんは後ろへ飛び退く。
すると、ラルカさんの頭上にファフニールの後ろ足が振り下ろされた。
ダンッと勢いよく床を踏んづけた青緑色のドラゴンは一度飛びのをやめ、地上に降り立つ。
そして、きっちり床を踏みにじってから生存確認のため、片足を上げた。
『むっ……?死体がないじゃと?まさか、もう光の粒に変わってしまったのか?』
踏みつけた場所に彼らの姿はなく、ファフニールは困惑気味に周囲を見回す。
周囲に砂埃が舞い散る中、薄緑の瞳に映ったのは────壁際で咳をしているセトと毛並みを整えているラルカさんの姿だった。
砂埃に苦しむセトはさておき……デスサイズを壁に立て掛けて、着ぐるみをブラッシングするラルカさんは本当に勇者だと思う。
余裕綽々とか、そんな次元の話じゃなかった。
最近のJKか!?ってくらい、身嗜みに気を使っているなぁ……。いや、それは別にいいんだけど、せめて時間と場所を考えて欲しい……。
『チッ……!また失敗か。あのクマは本当に厄介じゃのぉ。あの青年一人だけなら、何とか出来るんじゃが……』
思わずといった様子で愚痴を零すファフニールを他所に、ラルカさんはブラシを仕舞う。
そして、床に立て掛けたデスサイズを手に持ち────ファフニールを挑発するようにクイクイッと首を動かした。
『おら、来いよ』と言わんばかりの態度に、ファフニールはダンッと勢いよく尻尾を床に打ち付ける。
『このっ……!馬鹿にしおって……!!青二才の小僧が……!!』
目くじら立てるファフニールを前に、我々別働隊は無言で頷き合う。
今のファフニールにはセトとラルカさんの姿しか見えていない。狙うなら、今しか無かった。
『叩き潰してくれる……!!』
そう言うが早いか、青緑色のドラゴンはセトに……いや、ラルカさんに手を伸ばす。
怒り心頭で視野が狭くなったファフニールを前に、私達は一斉に武器を構えた。
出来るだけ殺気を出さずに毒針やクナイを投げ飛ばす。
ギリギリまでファフニールの気を引きつけるラルカさんは我々の行動を読んでいるようだった。
そして、今まさにファフニールの前足がラルカさんの頭を掴もうとしたとき────徳正さんの放った手裏剣が奴の左目に突き刺さる。
完全に注意が散漫になっていたファフニールは突然の奇襲に驚き、とんでもない痛みに悲鳴を上げた。
『うぎゃぁぁぁぁああああ!?一体何じゃ!?これは……!!』
左目を押さえて蹲るファフニールは我々に痛みを訴えるようにブンブン尻尾を振り回す。
そのせいで床や壁が壊れ、砂埃がそこら中に舞い上がった。
私とレオンさんの攻撃は残念ながら当たらなかったけど、徳正さんの攻撃だけでも当たってくれて本当に良かった。しかも、私の要望通り目を狙ってくれたみたいだし。
まさか、ファフニールがここまで痛がるとは思わなかったけど────でも、これで隙を作ることは出来た。
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