心を病んだ魔術師さまに執着されてしまった

“稀代の天才”と持て囃される魔術師さまの窮地を救ったことで、気に入られてしまった主人公グレイス。

本人は大して気にしていないものの、魔術師さまの言動は常軌を逸していて……?

例えば、子供のようにベッタリ後を付いてきたり……
異性との距離感やボディタッチについて、制限してきたり……
名前で呼んでほしい、と懇願してきたり……
とにかく、グレイスを独り占めしたくて堪らない様子。

さすがのグレイスも、仕事や生活に支障をきたすような要求は断ろうとするが……

「僕のこと、嫌い……?」

「そいつらの方がいいの……?」

「僕は君が居ないと、もう生きていけないのに……」

と、泣き縋られて結局承諾してしまう。
まだ魔術師さまを窮地に追いやったあの事件から日も浅く、かなり情緒不安定だったため。

「────私が魔術師さまをお支えしなければ」

と、グレイスはかなり気負っていた。


────これはメンタルよわよわなエリート魔術師さまを、主人公がひたすらヨシヨシするお話である。


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