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第一章
ある令嬢が思うには 1
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私────ローザ・コールソンは伯爵家長女にして一ヶ月後に婚約者と挙式を控えている極普通の貴族の一人。
そんな極普通の貴族の娘である私でも分かるくらいライアン殿下は絶対にやってはいけないことをした。
あのルーナ様との婚約破棄だけならまだ良かった。でも、まさか国外追放まで言い渡すなんて...!
しかも、理由がとてつもなくしょうもない。自分にとって気に入らない態度を取られたから国外追放するなんて常識ではあり得ません。それも我が国の最重要人物であるルーナ様に向かって、です。
確かにルーナ様はライアン殿下に対して少し冷たい態度を取っていましたが、淑女として最低限のマナーは守っていました。それに態度についてはライアン殿下の方がずっと悪かったですし。自分より身分が低いとはいえ、ルーナ様はこの国にとってはなくてはならない存在。そんな方に対して取るような態度ではありませんでした。
自分のことは棚にあげてベラベラと....大半の貴族が呆れ返っていましたね。
ルーナ様がアーサー殿下と会場をあとにした後、ライアン殿下はやっと正気に戻り、これまたギャーギャー喚き散らしていました。
「何なんだ!!あの女は!この私に婚約破棄されても動じず、国外追放を言い渡してもすぐに受け入れるなど...!!あとで泣きついてきても知らぬぞ!!」
あとで泣きつくことになるのは確実にこちらですよ、ライアン殿下。
ルーナ様は世界最強の魔導師。しかもあの容姿ですから、引く手あまたでしょう。
きっと、今頃アーサー殿下にソル国へ来ないかとお誘いを受けている筈です。他の国の王族たちもパーティーそっちのけでどうやってルーナ様を味方につけるかで会議中ですし。
それにちらほら『フェガロフォス国』と『戦争』という言葉が飛び交っています。
ルーナ様が居ないフェガロフォス国など、あっさりと戦争に負けてしまうでしょうね。
でも、それも良いかもしれません。
王族の横暴は目に余るところがありますし、平民たちに課されている税金は高過ぎて払えたものじゃありません。我が伯爵家もそんな平民を救おうと動いてはいますが、王族の力が強すぎて歯も立ちません。
この国の民を救うには一度、この国は壊れた方がいい。
そう思ってしまうほど、この国の王族は腐りきっている。
そんな極普通の貴族の娘である私でも分かるくらいライアン殿下は絶対にやってはいけないことをした。
あのルーナ様との婚約破棄だけならまだ良かった。でも、まさか国外追放まで言い渡すなんて...!
しかも、理由がとてつもなくしょうもない。自分にとって気に入らない態度を取られたから国外追放するなんて常識ではあり得ません。それも我が国の最重要人物であるルーナ様に向かって、です。
確かにルーナ様はライアン殿下に対して少し冷たい態度を取っていましたが、淑女として最低限のマナーは守っていました。それに態度についてはライアン殿下の方がずっと悪かったですし。自分より身分が低いとはいえ、ルーナ様はこの国にとってはなくてはならない存在。そんな方に対して取るような態度ではありませんでした。
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ルーナ様がアーサー殿下と会場をあとにした後、ライアン殿下はやっと正気に戻り、これまたギャーギャー喚き散らしていました。
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あとで泣きつくことになるのは確実にこちらですよ、ライアン殿下。
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でも、それも良いかもしれません。
王族の横暴は目に余るところがありますし、平民たちに課されている税金は高過ぎて払えたものじゃありません。我が伯爵家もそんな平民を救おうと動いてはいますが、王族の力が強すぎて歯も立ちません。
この国の民を救うには一度、この国は壊れた方がいい。
そう思ってしまうほど、この国の王族は腐りきっている。
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