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明らかな罠
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「ふふふーん♪」
「随分と陽気ですね。ユエルさん」
「だってシオン先生とピクニックなんですから。楽しいに決まっています」
「だから我々はピクニックではなく仕事に来ているのだと言っているでしょうが」
「はーい」
私とユエルさんは北の森へと向かった。
◆◆◆
北の森は薄暗い明らかな危険そうな場所であった。
「兵士達は奥にある小屋に身を潜めているそうです」
私はコンパスを頼りに方向を見失わないようにしながらなんとか歩みを進める。
「シオン先生……怖いです」
「怖がっている場合ですか。ついてきたのはあなたなんですから。もっとしっかりしてください」
「はい!」
薄暗い森の中、私達は目的地まで進む。
「妙ですね……」
「はい?」
「やはり人の気配を感じません」
「そうなんですか?」
「少なくとも兵士のような大勢の人間が歩いたような気配はないのです。本当に目的地に兵士達はいるのでしょうか?」
怪しいと思っていたが。やはり罠の気配を感じた。
「誰ですか!? そこにいるのは」
気配を感じた。一人の男の気配。診察(スキャン)で読み取る事ができた。
男の名前。それから職業まで読み取る事ができる。男は死霊術士(ネクロマンサー)だった。こいつもまたブラック・リベリオンの息がかかったものだろう。あの暗殺者と同じだ。ブラック・リベリオンには表のギルド員とは別に裏のギルド員が存在する。
男は死霊術を発動する。
「「「ヴゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」」」
複数体のゾンビが地面から現れてくる。
「う、うわっ! なんですかっ! こいつら!」
「こいつらはゾンビです。アンデッドですよ。生きる屍です。恐らくはネクロマンサーが使役しているのでしょう」
私はため息をつく。
「アンデッド退治はドクターの領分ではないんですがね」
「「「ヴゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」」」
ゾンビの群れが襲い掛かってくる。動きは緩慢でそして単調だ。
私はスキル【ドクター】を発動する。取り出したのは注射針(ニードル)だ。打ち込む注射針(ニードル)の中身は自在に変化させられる。今回はアンデッドが相手なので注射針の中身はアンデッドに特効効果のある『聖水』が込められている。
私はすれ違いざまにゾンビに対して注射針(ニードル)で聖水を打ち込んだ。
「「「ヴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」」」
ゾンビは揃って断末魔をあげ、果てていった。
「す、すごいです! シオン先生! あっという間に」
「聖水はアンデッドによく効きますからね。それよりネクロマンサーの男を取り押さえますよ」
「はい!」
私はネクロマンサーの男を取り押さえた。
「は、離せ!」
「教えなさい! 誰の差し金です! あなたはブラック・リベリオンの息がかかったものでしょう!」
「だ、誰が話すか!」
「仕方ありませんね」
私は注射針(ニードル)を取り出す。
「や、やめろっ! 殺す気かっ!」
「誰が殺しますか。私はドクターですよ。中身は自白剤です」
「や、やめろっ! ぐはっ!」
問答無用で自白剤を打ち込む。ネクロマンサーは大人しくなった。
「答えなさい。あなたはブラック・リベリオンの息がかかった者ですね?」
「はい……そうです」
「答えなさい。ブラック・リベリオンと獣人族の誰かは裏で繋がっているのですか?」
「はい……そうです」
「その者は貴族……あのレイドールですね?」
「はい……その通りです」
「答えなさい。『ブラック・リベリオン』とレイドールの目的は何なのですか?」
「それは獣人族を疫病を蔓延させ、医療独占を企む事でした。ブラック・リベリオンと貴族で結託し、疫病に付け込んで実質的な植民地化をする事です」
「なんと……そんな事が」
とはいえ真実を知っても大した驚きはない。ある程度予想できていた事だ。予想通りともいえる。
「そんな! じゃあ、獣人の国に疫病が流行ったのは人間のギルドとレイドールさんのせいだっていうんですか!?」
ユエルは驚いていた。何も知らなかっただろうから無理もない。そしてショックでもあるだろう。獣人を貶める存在が身内の中にいたのである。
「……余計な事をペラペラと喋りおって」
森の中からレイドールが出てきた。もはや本性を隠す気がない様子だった。
「やはり罠だったようですね。獣人貴族レイドール」
「そうだ。罠だ。これはシオン・キサラギ。貴様をハメるための罠」
「私の存在が邪魔だったからですか? ブラック・リベリオンと結託して獣人国を植民地化するために」
「そうだ。私はブラック・リベリオンと結託し、疫病を流行らせた。そしてその見返りとして私が獣人国の王になるはずだった。疫病に見せかけて国王を毒殺もした。すべては順調だった。そう! 貴様だ! シオン・キサラギ! 貴様が現れるまでは!」
「そ、そんな! お父様が亡くなったのは疫病のせいではなく、レイドールさんのせいだったっていうんですか!」
「ユエル姫。真実を知ったからには貴様もシオンと共に闇に葬らせて貰おう! 死人に口なしとはよく言ったものだ!」
「……あなたに何ができるのです?」
「私にはできなくても、こいつならできるさっ! ドラゴンテイマー!」
レイドールの後ろにいたドラゴンテイマーが術を発動した。
「レッドドラゴンを招来せよ!」
大空より飛翔してきたのは一匹の竜だ。
ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
燃えるような赤い皮膚をしたドラゴンが現れる。口からは炎の息を吐いている。
「ひ、ひいっ!」
あまりの迫力にユエルがのけ反った。
「これはなかなか大変な手術(オペ)になりそうですね」
こうしてレッドドラゴン(火竜)との戦闘が始まった。
「随分と陽気ですね。ユエルさん」
「だってシオン先生とピクニックなんですから。楽しいに決まっています」
「だから我々はピクニックではなく仕事に来ているのだと言っているでしょうが」
「はーい」
私とユエルさんは北の森へと向かった。
◆◆◆
北の森は薄暗い明らかな危険そうな場所であった。
「兵士達は奥にある小屋に身を潜めているそうです」
私はコンパスを頼りに方向を見失わないようにしながらなんとか歩みを進める。
「シオン先生……怖いです」
「怖がっている場合ですか。ついてきたのはあなたなんですから。もっとしっかりしてください」
「はい!」
薄暗い森の中、私達は目的地まで進む。
「妙ですね……」
「はい?」
「やはり人の気配を感じません」
「そうなんですか?」
「少なくとも兵士のような大勢の人間が歩いたような気配はないのです。本当に目的地に兵士達はいるのでしょうか?」
怪しいと思っていたが。やはり罠の気配を感じた。
「誰ですか!? そこにいるのは」
気配を感じた。一人の男の気配。診察(スキャン)で読み取る事ができた。
男の名前。それから職業まで読み取る事ができる。男は死霊術士(ネクロマンサー)だった。こいつもまたブラック・リベリオンの息がかかったものだろう。あの暗殺者と同じだ。ブラック・リベリオンには表のギルド員とは別に裏のギルド員が存在する。
男は死霊術を発動する。
「「「ヴゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」」」
複数体のゾンビが地面から現れてくる。
「う、うわっ! なんですかっ! こいつら!」
「こいつらはゾンビです。アンデッドですよ。生きる屍です。恐らくはネクロマンサーが使役しているのでしょう」
私はため息をつく。
「アンデッド退治はドクターの領分ではないんですがね」
「「「ヴゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」」」
ゾンビの群れが襲い掛かってくる。動きは緩慢でそして単調だ。
私はスキル【ドクター】を発動する。取り出したのは注射針(ニードル)だ。打ち込む注射針(ニードル)の中身は自在に変化させられる。今回はアンデッドが相手なので注射針の中身はアンデッドに特効効果のある『聖水』が込められている。
私はすれ違いざまにゾンビに対して注射針(ニードル)で聖水を打ち込んだ。
「「「ヴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」」」
ゾンビは揃って断末魔をあげ、果てていった。
「す、すごいです! シオン先生! あっという間に」
「聖水はアンデッドによく効きますからね。それよりネクロマンサーの男を取り押さえますよ」
「はい!」
私はネクロマンサーの男を取り押さえた。
「は、離せ!」
「教えなさい! 誰の差し金です! あなたはブラック・リベリオンの息がかかったものでしょう!」
「だ、誰が話すか!」
「仕方ありませんね」
私は注射針(ニードル)を取り出す。
「や、やめろっ! 殺す気かっ!」
「誰が殺しますか。私はドクターですよ。中身は自白剤です」
「や、やめろっ! ぐはっ!」
問答無用で自白剤を打ち込む。ネクロマンサーは大人しくなった。
「答えなさい。あなたはブラック・リベリオンの息がかかった者ですね?」
「はい……そうです」
「答えなさい。ブラック・リベリオンと獣人族の誰かは裏で繋がっているのですか?」
「はい……そうです」
「その者は貴族……あのレイドールですね?」
「はい……その通りです」
「答えなさい。『ブラック・リベリオン』とレイドールの目的は何なのですか?」
「それは獣人族を疫病を蔓延させ、医療独占を企む事でした。ブラック・リベリオンと貴族で結託し、疫病に付け込んで実質的な植民地化をする事です」
「なんと……そんな事が」
とはいえ真実を知っても大した驚きはない。ある程度予想できていた事だ。予想通りともいえる。
「そんな! じゃあ、獣人の国に疫病が流行ったのは人間のギルドとレイドールさんのせいだっていうんですか!?」
ユエルは驚いていた。何も知らなかっただろうから無理もない。そしてショックでもあるだろう。獣人を貶める存在が身内の中にいたのである。
「……余計な事をペラペラと喋りおって」
森の中からレイドールが出てきた。もはや本性を隠す気がない様子だった。
「やはり罠だったようですね。獣人貴族レイドール」
「そうだ。罠だ。これはシオン・キサラギ。貴様をハメるための罠」
「私の存在が邪魔だったからですか? ブラック・リベリオンと結託して獣人国を植民地化するために」
「そうだ。私はブラック・リベリオンと結託し、疫病を流行らせた。そしてその見返りとして私が獣人国の王になるはずだった。疫病に見せかけて国王を毒殺もした。すべては順調だった。そう! 貴様だ! シオン・キサラギ! 貴様が現れるまでは!」
「そ、そんな! お父様が亡くなったのは疫病のせいではなく、レイドールさんのせいだったっていうんですか!」
「ユエル姫。真実を知ったからには貴様もシオンと共に闇に葬らせて貰おう! 死人に口なしとはよく言ったものだ!」
「……あなたに何ができるのです?」
「私にはできなくても、こいつならできるさっ! ドラゴンテイマー!」
レイドールの後ろにいたドラゴンテイマーが術を発動した。
「レッドドラゴンを招来せよ!」
大空より飛翔してきたのは一匹の竜だ。
ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
燃えるような赤い皮膚をしたドラゴンが現れる。口からは炎の息を吐いている。
「ひ、ひいっ!」
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雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
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