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強力な弓矢を作り狩人から滅茶苦茶感謝される
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グウウウウウウウウウウウウウウウウ!
そこはエルフの森だった。エルフの国は森に囲まれている。豊かな森の中には木の実や果物が実り、食用の小動物が存在した。だが、それと同時に多くの危険も存在していた。
狩人達はカモシカなどの食用動物の狩りをしていた。
だがその時、思わぬ敵に遭遇する。
「ぐわっ!」
狩人達は狼に食いつかれたのだ。
「ち、ちくしょう! 腕が! いてぇ!」
「ちくしょう! こいつ等!」
狩人達は弓を放つ。
「キャウ!」
「やったか!」
しかし、矢は刺さったが狼は怯まない。それどころか、攻撃されて怒りだした様子だ。
ガウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!
複数の狼達がエルフの狩人に襲いかかる。
「「「逃げろおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」
狩人達は脱兎の如く逃げ出した。
◆◆◆◆◆◆◆
俺は目を覚ます。エルフ城の私室でだ。良い朝だった。朝日が差し込んでくる。
「おはようございます。フェイ様」
「ああ。おはよう。ソフィア」
俺は挨拶する。キングサイズの上質なベッドだった。寝心地も半端なく良い。エルフの国は森に囲まれており、人の都のように五月蠅くないのも安眠に効果的だった。
「フェイ様」
「なんだい?」
「溜まってはおりませんか?」
「溜まっている?」
「ええ。人間の男性は朝、性的欲求を持て余し、下半身が反り立つそうではありませぬか。それを鎮めるのもメイドの役割だと聞いております」
色々と無駄な知識を知っているな、このソフィアというメイドは。一体、誰が教えたんだ。
「い、いや。いいよ。遠慮しておくよ。トイレに行くから」
「そうですか。もし鎮めたい場合是非私にご協力させてください」
「いや、遠慮するよ」
俺はトイレに向かった。
朝起きた俺はまずは食堂で朝食を済ませた。そして何となくエルフ城を散歩していた。
「ま、まあ! そんな事があったんですか!」
そんな時だった。ユースが声を張り上げた。使用人から何か報告を受けているようだった。
「ん? どうしたんだい? ユース」
「フェイ様ですか。エルフの狩人達が狼の群れに襲われ、重傷を負わされたらしいのです。幸い、死者は出ませんでしたが」
「そうか。それは大変だな」
どんな仕事でも危険は憑き物だった。鍛冶仕事だって手を大やけどしたり、切断する恐れはある。だが無論そんな出来事起きない方が幸せな事ではあった。
「理由はなんでだい?」
「矢があまり効かなかったらしいのです。それで狼を仕留めきれずに、逆に激情させてしまったそうです」
「矢が?」
「はい」
「僕で良かったら力になるけど」
「フェイ様は弓矢も作れるのですか?」
「多分ね。どうせエルフの矢は木製のものだろう? 矢だって耐久力が低い木で作れば、当然弦が耐えられる力も多くなくなる。それだけ放たれる矢の力も小さくなるんだよ」
「ありがとうございますフェイ様。お手間でなければお願いします」
ユースは頭を下げた。
「頭を下げなくて良いよ。ユース。こんな良い待遇で雇われているんだからね、少しばかり役に立つのは当然のことさ」
「ありがとうございますフェイ様。そのお言葉私の心が大変救われますわ」
ユースはうっとりとした顔をした。
俺は早速工房で弓を鍛錬する。数日の間作業をした。
キンコンカンコン!
「よし! 出来た!」
俺は弓を何本か、そして矢を数十本作った。
「フェイ様、できたのですね?」
「ああ。これが新しい弓矢だ」
「弓が鋼鉄で出来ているのですね」
「ああ。しかもただの鋼鉄じゃない。重くないように、最も軽い金属と言われてみるミスリルで作ったんだ」
「まあ、あの魔法の金属と言われているミスリルで」
「矢の方も鏃はミスリル製だ。さらには効果があがるように、矢によって魔法効果も秘められている。こっちは毒。こっちは麻痺。そしてこっちが眠りだ。色分けされているからちゃんと確認して狩人に使うように言っておいてよ」
「ありがとうございますフェイ様。早速狩人達に渡すように手配いたします。これでこのエルフの国に平和が訪れますわ」
「そんな大袈裟だよ」
「大袈裟ではありません。フェイ様はそれだけの事をなさっているのです。感謝してもしきれないくらいですわ」
こうして、エルフの狩人達に俺のミスリル弓矢が渡される事となった。
◆◆◆
「これがあの鍛治師様がくれた弓矢か」
「すげー軽いじゃねぇか! しかも強度は木の弓とは比べものにならねぇんだろ!」
ミスリル弓矢を渡されたエルフの狩人達は喜んでいた。
「ああ。しかも矢の方も特別製らしいぜ」
「これで狼に遭遇しても安心だぜ」
「だな」
「よし。今晩早速狩りに行くか」
「ああ」
こうしてその日のうちに狩人達は森に狩りへ行ったのだ。
「いたぞ! シカはそっちに逃げたぞ!」
「ああ! 逃がさねぇぞ!」
狩人達は狩りに勤しむ。そんな時だった。
「「「「グウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」」」」
複数のうなり声が聞こえてきた。
「へっ! 来たな、狼の群れだぜ!」
この前と同じように狩人達の前に狼の群れが姿を現す。
「もう怖くねぇ! なんたって俺達には鍛治師のフェイ様から授かったこのミスリル弓矢があるんだからな!」
「くらいやがれ!」
狩人はミスリル弓矢を放つ。
「キャウン!」
狼は矢を喰らった。そしてすぐに動けなくなる。矢には麻痺の魔法が込められていたようだ。
「なんて威力だ! その上麻痺の効果で狼が一瞬で動けなくなったぜ!」
「ああっ! 次はこっちの番だ! そらっ!」
「キャウン!」
また別の狼が悲鳴をあげて動かなくなった。
「へへっ! もう狼なんて怖くないぜ!」
「だなっ! これもフェイ様のおかげだ! ああっ!」
この日を境に森の危険が減り、狩りの効率が大幅にあがったそうだった。
◆◆◆
「フェイ様」
「なんだ? ユース」
それは俺がミスリル弓矢を鍛造してから数日経過した時の事だった。
「エルフの狩人達がフェイ様にお礼を言いたくてきているそうです。是非面会して頂けないでしょうか?」
「いいけど」
「ありがとうございます」
「鍛治師フェイ様! こんな素晴らしい弓矢を授けてくださり誠にありがとうございます!」
「あなた様は俺達の英雄だ! 神様だ!」
「何とお礼を申し上げていいか」
「おかげで狼による危険もなくなったし、安心して狩りができますっ!」
狩人達は地に頭をこすりつけて礼を言ってきた。
「いいよ。気にしないで。大した事じゃないから」
「フェイ様には大した事がなくても、俺達にとってはもの凄い大事なんですぜ!」
「だから気にしなくていいって。頭をあげてくださいよ」
「それでフェイ様。俺達から細やかなお礼なんですが、受け取ってくれないでしょうか」
「なんだい?」
狩人達は狩猟したイノシシやシカを丸ごと差し出してきた。
「俺達の狩りの成果です。お礼としてどうか受け取ってください」
「ありがとう。嬉しいよ。俺の弓矢が役に立てたみたいで」
「ええ。こんなものしか差し上げられませんが」
「いや。十分だよ。ソフィア」
「はっ」
「使用人何人か連れて、厨房まで運ぶんだ。それでシェフに料理を作らせて」
「かしこまりました」
「よろしければ狩人の人達も食べていってよ」
「め、滅相もありません。俺達が王城に立ち入るなんて」
「ユース、構わないよね。きっと食べきれないと思うんだ。それに皆に振る舞った方が良いと思うんだ」
「ええ。構いませんわ。狩人の人達が狩りに勤しんでいるから国民が飢えないのです。その労は労わなければなりませぬ」
ユースは笑顔で答えた。
「「「「ありがとうございます」」」
狩人達は頭を深々と下げた。
こうしてその日の夕食にシカやイノシシをふんだんに使った料理が並び。
皆の胃を満たし、舌を喜ばせたのであった。
そこはエルフの森だった。エルフの国は森に囲まれている。豊かな森の中には木の実や果物が実り、食用の小動物が存在した。だが、それと同時に多くの危険も存在していた。
狩人達はカモシカなどの食用動物の狩りをしていた。
だがその時、思わぬ敵に遭遇する。
「ぐわっ!」
狩人達は狼に食いつかれたのだ。
「ち、ちくしょう! 腕が! いてぇ!」
「ちくしょう! こいつ等!」
狩人達は弓を放つ。
「キャウ!」
「やったか!」
しかし、矢は刺さったが狼は怯まない。それどころか、攻撃されて怒りだした様子だ。
ガウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!
複数の狼達がエルフの狩人に襲いかかる。
「「「逃げろおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」
狩人達は脱兎の如く逃げ出した。
◆◆◆◆◆◆◆
俺は目を覚ます。エルフ城の私室でだ。良い朝だった。朝日が差し込んでくる。
「おはようございます。フェイ様」
「ああ。おはよう。ソフィア」
俺は挨拶する。キングサイズの上質なベッドだった。寝心地も半端なく良い。エルフの国は森に囲まれており、人の都のように五月蠅くないのも安眠に効果的だった。
「フェイ様」
「なんだい?」
「溜まってはおりませんか?」
「溜まっている?」
「ええ。人間の男性は朝、性的欲求を持て余し、下半身が反り立つそうではありませぬか。それを鎮めるのもメイドの役割だと聞いております」
色々と無駄な知識を知っているな、このソフィアというメイドは。一体、誰が教えたんだ。
「い、いや。いいよ。遠慮しておくよ。トイレに行くから」
「そうですか。もし鎮めたい場合是非私にご協力させてください」
「いや、遠慮するよ」
俺はトイレに向かった。
朝起きた俺はまずは食堂で朝食を済ませた。そして何となくエルフ城を散歩していた。
「ま、まあ! そんな事があったんですか!」
そんな時だった。ユースが声を張り上げた。使用人から何か報告を受けているようだった。
「ん? どうしたんだい? ユース」
「フェイ様ですか。エルフの狩人達が狼の群れに襲われ、重傷を負わされたらしいのです。幸い、死者は出ませんでしたが」
「そうか。それは大変だな」
どんな仕事でも危険は憑き物だった。鍛冶仕事だって手を大やけどしたり、切断する恐れはある。だが無論そんな出来事起きない方が幸せな事ではあった。
「理由はなんでだい?」
「矢があまり効かなかったらしいのです。それで狼を仕留めきれずに、逆に激情させてしまったそうです」
「矢が?」
「はい」
「僕で良かったら力になるけど」
「フェイ様は弓矢も作れるのですか?」
「多分ね。どうせエルフの矢は木製のものだろう? 矢だって耐久力が低い木で作れば、当然弦が耐えられる力も多くなくなる。それだけ放たれる矢の力も小さくなるんだよ」
「ありがとうございますフェイ様。お手間でなければお願いします」
ユースは頭を下げた。
「頭を下げなくて良いよ。ユース。こんな良い待遇で雇われているんだからね、少しばかり役に立つのは当然のことさ」
「ありがとうございますフェイ様。そのお言葉私の心が大変救われますわ」
ユースはうっとりとした顔をした。
俺は早速工房で弓を鍛錬する。数日の間作業をした。
キンコンカンコン!
「よし! 出来た!」
俺は弓を何本か、そして矢を数十本作った。
「フェイ様、できたのですね?」
「ああ。これが新しい弓矢だ」
「弓が鋼鉄で出来ているのですね」
「ああ。しかもただの鋼鉄じゃない。重くないように、最も軽い金属と言われてみるミスリルで作ったんだ」
「まあ、あの魔法の金属と言われているミスリルで」
「矢の方も鏃はミスリル製だ。さらには効果があがるように、矢によって魔法効果も秘められている。こっちは毒。こっちは麻痺。そしてこっちが眠りだ。色分けされているからちゃんと確認して狩人に使うように言っておいてよ」
「ありがとうございますフェイ様。早速狩人達に渡すように手配いたします。これでこのエルフの国に平和が訪れますわ」
「そんな大袈裟だよ」
「大袈裟ではありません。フェイ様はそれだけの事をなさっているのです。感謝してもしきれないくらいですわ」
こうして、エルフの狩人達に俺のミスリル弓矢が渡される事となった。
◆◆◆
「これがあの鍛治師様がくれた弓矢か」
「すげー軽いじゃねぇか! しかも強度は木の弓とは比べものにならねぇんだろ!」
ミスリル弓矢を渡されたエルフの狩人達は喜んでいた。
「ああ。しかも矢の方も特別製らしいぜ」
「これで狼に遭遇しても安心だぜ」
「だな」
「よし。今晩早速狩りに行くか」
「ああ」
こうしてその日のうちに狩人達は森に狩りへ行ったのだ。
「いたぞ! シカはそっちに逃げたぞ!」
「ああ! 逃がさねぇぞ!」
狩人達は狩りに勤しむ。そんな時だった。
「「「「グウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」」」」
複数のうなり声が聞こえてきた。
「へっ! 来たな、狼の群れだぜ!」
この前と同じように狩人達の前に狼の群れが姿を現す。
「もう怖くねぇ! なんたって俺達には鍛治師のフェイ様から授かったこのミスリル弓矢があるんだからな!」
「くらいやがれ!」
狩人はミスリル弓矢を放つ。
「キャウン!」
狼は矢を喰らった。そしてすぐに動けなくなる。矢には麻痺の魔法が込められていたようだ。
「なんて威力だ! その上麻痺の効果で狼が一瞬で動けなくなったぜ!」
「ああっ! 次はこっちの番だ! そらっ!」
「キャウン!」
また別の狼が悲鳴をあげて動かなくなった。
「へへっ! もう狼なんて怖くないぜ!」
「だなっ! これもフェイ様のおかげだ! ああっ!」
この日を境に森の危険が減り、狩りの効率が大幅にあがったそうだった。
◆◆◆
「フェイ様」
「なんだ? ユース」
それは俺がミスリル弓矢を鍛造してから数日経過した時の事だった。
「エルフの狩人達がフェイ様にお礼を言いたくてきているそうです。是非面会して頂けないでしょうか?」
「いいけど」
「ありがとうございます」
「鍛治師フェイ様! こんな素晴らしい弓矢を授けてくださり誠にありがとうございます!」
「あなた様は俺達の英雄だ! 神様だ!」
「何とお礼を申し上げていいか」
「おかげで狼による危険もなくなったし、安心して狩りができますっ!」
狩人達は地に頭をこすりつけて礼を言ってきた。
「いいよ。気にしないで。大した事じゃないから」
「フェイ様には大した事がなくても、俺達にとってはもの凄い大事なんですぜ!」
「だから気にしなくていいって。頭をあげてくださいよ」
「それでフェイ様。俺達から細やかなお礼なんですが、受け取ってくれないでしょうか」
「なんだい?」
狩人達は狩猟したイノシシやシカを丸ごと差し出してきた。
「俺達の狩りの成果です。お礼としてどうか受け取ってください」
「ありがとう。嬉しいよ。俺の弓矢が役に立てたみたいで」
「ええ。こんなものしか差し上げられませんが」
「いや。十分だよ。ソフィア」
「はっ」
「使用人何人か連れて、厨房まで運ぶんだ。それでシェフに料理を作らせて」
「かしこまりました」
「よろしければ狩人の人達も食べていってよ」
「め、滅相もありません。俺達が王城に立ち入るなんて」
「ユース、構わないよね。きっと食べきれないと思うんだ。それに皆に振る舞った方が良いと思うんだ」
「ええ。構いませんわ。狩人の人達が狩りに勤しんでいるから国民が飢えないのです。その労は労わなければなりませぬ」
ユースは笑顔で答えた。
「「「「ありがとうございます」」」
狩人達は頭を深々と下げた。
こうしてその日の夕食にシカやイノシシをふんだんに使った料理が並び。
皆の胃を満たし、舌を喜ばせたのであった。
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