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やだぁー。隠し子かしら?!
え?!誰?え?嘘?
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グレースちゃんを待つのも暇ね。
スマホが圏外だと何も出来ないし。
広いリビングルームでテレビを見ているんだけれど。
衛星放送なのかしら?日本の知っている番組が何も無いのよね。外国人しか出て来ないし。
でも、日本語なのよ。吹き替え?
何か・・・違和感。
そう思っている時だった。
「お帰りなさいませ。奥様。」
メイドさん達の声が聞こえた。
あら。大御所さんが帰られたのね!
それは御挨拶しないと。勝手にメイクしちゃったのも今、謝ってしまおーっと!そう思って私も玄関へお迎え出た。
・・・・・・誰!!!?!
グレースちゃんに似た綺麗なご婦人は異国の方だった・・・。
奥様と呼ばれている。
と?言うことは?
此処は大御所見栄子さんのお宅では無い?!
まーさーかーのー?!
「あら。そちらのお方はどなた?」
奥様がメイドさんに私の方を見て尋ねた。
「此方はお嬢様のメイクを朝からされたメイキャップアーティストの方で。」
メイドさん達は口々にそれは素晴らしい技術で!と絶賛褒めたたえ中だけど。
耳に入ってこない。
私の脳内はパニック中。
そっそうか!!
おっ・・・大御所さんは引越したのね?!
知らなかったぁぁぁ!!
「はっ。初めまして有栖川と申しますぅ。」
もう、ヤケだ。笑顔で奥様に御挨拶。
「グレースが笑顔で学校に行ってくれて良かったわ。ありがとうございます。」
奥様は笑顔で深々と頭を下げられた。
「どうぞ。お昼、御一緒しましょう。貴方のお話も色々聞きたいわ。」
ああ。どうしましょう。
私のバカバカバカぁー。最初から気づきなさいよね。
家が違ったのよぉ。リフォームじゃ無かったのよぉ。
大御所さんに隠し子が居ると勘違いしちゃうし。
でも。乗り切ろう。誤魔化すか!
うん。これはお客様の新規開拓出来たと思うしかないわね。
奥様に案内されるがままにダイニングルームへ向かった。
「改めてまして。グレースの母のルーシー・ベイリーです。」
席に着くと奥様は笑顔で自己紹介された。
やっぱりこの家はベイリーさん家なのね・・。
「宜しくお願いします。私の事はアリスとお呼びください。勿論、そっちの人でして。」
うふふと笑って誤魔化す。
オネエが嫌いじゃないと良いけれど。まあ、派手で可愛い系のスーツは着ているけど女装はしてないし。
割と控え目なオネエではあるのよね。
「美容業界は多いみたいですね?私は偏見は御座いませんよ。それよりも私もメイクして欲しいわ。」
奥様はふふっと微笑まれた。
新規開拓!うん。新規開拓!
開き直って自己アピール。
「それにしても良かったわ。今朝は学校に行けないんじゃないかと心配していたんですけれど。どうしても仕事があって。貴方が来てくれて助かりました。」
「いえいえ。こちらこそ。」
奥様は困った娘でと嘆かれた。
うーん?でも。ちょっと違うと思うのよねぇ。
「確かにイジメは悪い事ですが今回は少し事情が異なると思いましたよ?」
やっぱり婚約者の男とそれを誑かした女が悪いと思う。
グレースちゃんもそうだったけれど奥様も学校側の言い分だけを鵜呑みにしている節があるのよねぇ。
そんな話を奥様としながら昼食を食べ終わった。
学校の名前も聞いた事無いのよねぇ。
有名らしいのに。
「あのー。そのエリザベート学院って何処にあるんですか?」
思い切って聞いてみよう。
「あら。御存知無かった?近所よ。エリザベート学院は第8王子の街エリス・・・に・・・。」
「八王子!?!!」
八王子って言ったわよね?
えっと何か詳しく言ってた気がするけれど。近所・・・。
と言う事は?
私は豪邸町では無く?八王子市に来てしまったと?
「アリスさーん?大丈夫?聞いてる?」
タクシーに乗ったのに・・・。何故?
「あっ。すみません。大丈夫です。」
とりあえず思いっ切り間違えたのね。
豪邸町でも無いし。
町の入口は同じだったのに。公園も。
半年ぶりで勘違いしたのかも?
私、途中で居眠りしたのかしら。
そうなのかも?
モヤモヤは残るが私のボケが炸裂したのが正解な様子だ。うーん?
「ねえ。アリスさん。私もメイクしてくれないかしら?」
奥様がニッコリとお強請りされる。
「勿論、ですわ。」
私、ちゃんと家に帰れるのかしら?と言う不安は残っているけれど。まあ、またタクシー拾えば良いし。それにしても案外タクシー代は安くで来たのに?
やっぱり疑問は沢山なのだけど仕事!!
奥様を変身!と言う仕事モードに気持ちを切り替えた。
元々、メイクはきちんとされている。
「メイク落とされますか?それともこれをベースにされますか?」
私的には1からやりたいけれど。
御要望は今のメイクをベースにだった。
さて、どうしましょうかしらね。
外国の方は元々が彫りも深いから。
うん。テーマは若見えにしよう!
メイク道具を広げる。
案外お肌が乾燥されてる。後は小皺とほうれい線が勿体わね。
光加減で目立たなくしよう。
後はアイライナーがキツいわね。此処はちょっと修正しよう。
等と細々と手を加えた。
「はい!完成よぉ。ルーシー様。可愛いぃー!!」
テンション上がると口調がこんなだけどオネエはそれが許される気がする。
「ありがとう。鏡見るわね。」
奥様は手鏡を見ると大きな目がパッと見開いた。
「凄いわぁ!えー?!アリスちゃん!!貴方みたいな腕の人は初めてだわ!!」
手鏡を離して見たり近付いて見たりしながら瞼や頬を触ってそれは感動してくれた。
良し!!これは新規顧客ゲットっぽい反応ね!!
奥様が自分の顔にウットリしているとグレースちゃんが笑顔で帰宅して来た。
スマホが圏外だと何も出来ないし。
広いリビングルームでテレビを見ているんだけれど。
衛星放送なのかしら?日本の知っている番組が何も無いのよね。外国人しか出て来ないし。
でも、日本語なのよ。吹き替え?
何か・・・違和感。
そう思っている時だった。
「お帰りなさいませ。奥様。」
メイドさん達の声が聞こえた。
あら。大御所さんが帰られたのね!
それは御挨拶しないと。勝手にメイクしちゃったのも今、謝ってしまおーっと!そう思って私も玄関へお迎え出た。
・・・・・・誰!!!?!
グレースちゃんに似た綺麗なご婦人は異国の方だった・・・。
奥様と呼ばれている。
と?言うことは?
此処は大御所見栄子さんのお宅では無い?!
まーさーかーのー?!
「あら。そちらのお方はどなた?」
奥様がメイドさんに私の方を見て尋ねた。
「此方はお嬢様のメイクを朝からされたメイキャップアーティストの方で。」
メイドさん達は口々にそれは素晴らしい技術で!と絶賛褒めたたえ中だけど。
耳に入ってこない。
私の脳内はパニック中。
そっそうか!!
おっ・・・大御所さんは引越したのね?!
知らなかったぁぁぁ!!
「はっ。初めまして有栖川と申しますぅ。」
もう、ヤケだ。笑顔で奥様に御挨拶。
「グレースが笑顔で学校に行ってくれて良かったわ。ありがとうございます。」
奥様は笑顔で深々と頭を下げられた。
「どうぞ。お昼、御一緒しましょう。貴方のお話も色々聞きたいわ。」
ああ。どうしましょう。
私のバカバカバカぁー。最初から気づきなさいよね。
家が違ったのよぉ。リフォームじゃ無かったのよぉ。
大御所さんに隠し子が居ると勘違いしちゃうし。
でも。乗り切ろう。誤魔化すか!
うん。これはお客様の新規開拓出来たと思うしかないわね。
奥様に案内されるがままにダイニングルームへ向かった。
「改めてまして。グレースの母のルーシー・ベイリーです。」
席に着くと奥様は笑顔で自己紹介された。
やっぱりこの家はベイリーさん家なのね・・。
「宜しくお願いします。私の事はアリスとお呼びください。勿論、そっちの人でして。」
うふふと笑って誤魔化す。
オネエが嫌いじゃないと良いけれど。まあ、派手で可愛い系のスーツは着ているけど女装はしてないし。
割と控え目なオネエではあるのよね。
「美容業界は多いみたいですね?私は偏見は御座いませんよ。それよりも私もメイクして欲しいわ。」
奥様はふふっと微笑まれた。
新規開拓!うん。新規開拓!
開き直って自己アピール。
「それにしても良かったわ。今朝は学校に行けないんじゃないかと心配していたんですけれど。どうしても仕事があって。貴方が来てくれて助かりました。」
「いえいえ。こちらこそ。」
奥様は困った娘でと嘆かれた。
うーん?でも。ちょっと違うと思うのよねぇ。
「確かにイジメは悪い事ですが今回は少し事情が異なると思いましたよ?」
やっぱり婚約者の男とそれを誑かした女が悪いと思う。
グレースちゃんもそうだったけれど奥様も学校側の言い分だけを鵜呑みにしている節があるのよねぇ。
そんな話を奥様としながら昼食を食べ終わった。
学校の名前も聞いた事無いのよねぇ。
有名らしいのに。
「あのー。そのエリザベート学院って何処にあるんですか?」
思い切って聞いてみよう。
「あら。御存知無かった?近所よ。エリザベート学院は第8王子の街エリス・・・に・・・。」
「八王子!?!!」
八王子って言ったわよね?
えっと何か詳しく言ってた気がするけれど。近所・・・。
と言う事は?
私は豪邸町では無く?八王子市に来てしまったと?
「アリスさーん?大丈夫?聞いてる?」
タクシーに乗ったのに・・・。何故?
「あっ。すみません。大丈夫です。」
とりあえず思いっ切り間違えたのね。
豪邸町でも無いし。
町の入口は同じだったのに。公園も。
半年ぶりで勘違いしたのかも?
私、途中で居眠りしたのかしら。
そうなのかも?
モヤモヤは残るが私のボケが炸裂したのが正解な様子だ。うーん?
「ねえ。アリスさん。私もメイクしてくれないかしら?」
奥様がニッコリとお強請りされる。
「勿論、ですわ。」
私、ちゃんと家に帰れるのかしら?と言う不安は残っているけれど。まあ、またタクシー拾えば良いし。それにしても案外タクシー代は安くで来たのに?
やっぱり疑問は沢山なのだけど仕事!!
奥様を変身!と言う仕事モードに気持ちを切り替えた。
元々、メイクはきちんとされている。
「メイク落とされますか?それともこれをベースにされますか?」
私的には1からやりたいけれど。
御要望は今のメイクをベースにだった。
さて、どうしましょうかしらね。
外国の方は元々が彫りも深いから。
うん。テーマは若見えにしよう!
メイク道具を広げる。
案外お肌が乾燥されてる。後は小皺とほうれい線が勿体わね。
光加減で目立たなくしよう。
後はアイライナーがキツいわね。此処はちょっと修正しよう。
等と細々と手を加えた。
「はい!完成よぉ。ルーシー様。可愛いぃー!!」
テンション上がると口調がこんなだけどオネエはそれが許される気がする。
「ありがとう。鏡見るわね。」
奥様は手鏡を見ると大きな目がパッと見開いた。
「凄いわぁ!えー?!アリスちゃん!!貴方みたいな腕の人は初めてだわ!!」
手鏡を離して見たり近付いて見たりしながら瞼や頬を触ってそれは感動してくれた。
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