上 下
284 / 369

ドラム♪完成!

しおりを挟む
ルイス様かルナリー様いらっしゃいますか?と大司教様からお電話です。

帰国した翌朝にマッケンジー家に電話が入った。

「ん?了解。」

なんだろ?とルイスが電話に出た。横で私も聞く。



「あっ。ルイス君?お帰りなさい。そしてお疲れ様でした。」

大司教さんの嬉しそうな声が聞こえた。

「大成功でしたよ!どうしました?」



「それは良かった。吉報です!ドラムが完成しました!!」

「おおおおー!!ルナリー聞いたか?」

うんうん!横で頷く。



「今から教会に寄ってから学校へ行きませんか?出来れば持って行って下さい。」

そう言われ二つ返事でOKした。



電話を切った後でルイスがまじまじと顔を見て言った。

「ドラムを乗せられる車無いな。」

「あぁ。確かに。」

トラック?バス?



「ジェファーソンに電話するか。」

それが手っ取り早いという事で電話。

王子はテンション高くOKしてくれた。ついでに会長にも電話して呼ぶ事にして教会へレッツゴー!



教会へ着くと王子はもう到着していた。本当に行動力の早さが尋常じゃない。

「早かったなあ。車、すまん。」

「王子、おはよー。」



「車、これで乗りますよね?」

「おー!トラック!」

城にあって良かった。



会長も到着。

「やー!嬉しいねー!ドラムだよ。今日弾いてみようよ!」

会長はウキウキで教会へ早く入ろうと呼びかける。



教会の中に入るとドラムを叩く音がする。

「おお!すげー!」

大司教さんカッコイイ!絶賛演奏中だった。

「うわー!!!」

王子の目がキラキラ光って大司教さんの元へ走っていく。

凄く嬉しそう。



「あっ!おはようございます。良いでしょー?」

大司教さんはドラムを叩くのを止めて王子にお披露目。



「大太鼓や小太鼓とはまた違う!見た目もカッコイイ!」

王子テンション上がりまくりだ。

「良い音ですね。再現度高い。」

「うんうん。ドラムってこんな感じだった!」

私達もテンション高いな。



「て言うか大司教さんドラムも叩けたんだ?」

と言うと少しですよ。ギターとベースは結構弾いて来ましたけどねー。と笑った。



「ねえ!やらせて下さい!!」

王子がもう堪らない様子で大司教さんに訴える。大司教さんは快く王子を座らせて教えていた。



「なるほど、足元にもあるんですね。そしてシンバル?ほほう。」

うんうんと大司教さんに習いながら叩き始める王子。



様になっている!

「やるじゃないかー!」

皆で感心していると

「これ、結構体力使う・・・。」

と叩くのを止めてそう言った。



「あー。確かになあ。」

慣れないと疲れそう。



一頻り皆で遊んで漸く学校へ。



「大司教さん!本当にありがとうございました!」

「いえいえ。ミサコンサートもまた再開しましょうね。」

大司教さんは満足そうにニコニコ。

音楽の幅が更に広がった。4人でお礼を言ってそれぞれ学校へ。

王子はトラックへ積み込みの指示を警護人へしていた。



レッスンルームへの運ぶ作業も警護人がお手伝い。助かる。



ガラッと勢い良く扉を開けるともう全員集合していた。

「遅かったわね?」

私達が揃って来たのでキャサリンが不思議そうに尋ねる。


「教会寄ってきたんだ!」

「キャサリンも呼べば良かったですね。ごめんね。」

キャサリンは大丈夫よーと言いながら背後から来た警護人の運んできたドラムを見て目を見開いた。


「出来たのね!!」

皆も思わず立ち上がる。



ドラムを組み立ててからはもう交代で叩き合い。

会長は楽譜をドラム入れて作るかーと既存の楽譜も少し手直しすると言うので私も手伝う事にした。



「レコーディング前で良かったね。」

「うん。また良いタイミングだな。」

楽譜も良い感じに仕上がってきた。


「しかし、皆、ハイスペック。初めてなのに上手い。」

会長がクスっと笑いながら楽譜書きを進める。

「だよなあ。私らは聞いた事もあるのに。皆は初見だし。」

楽器や歌への能力値は全員普通じゃない。


「よーし!ドラム入れてレコード用の曲練習しようか?」

「交代でやろう!」

やる気は急上昇!


ドラムを加えた楽曲はまた1歩、音楽革命へとなった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!

ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。 幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。 婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。 王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。 しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。 貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。 遠回しに二人を注意するも‥ 「所詮あなたは他人だもの!」 「部外者がしゃしゃりでるな!」 十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。 「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」 関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが… 一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。 なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜
ファンタジー
 初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎  って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!  何故こうなった…  突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、 手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、 だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎  転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?  そして死亡する原因には不可解な点が…  様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、 目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“  そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪ *神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw) *投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい *この作品は“小説家になろう“にも掲載しています

平民と恋に落ちたからと婚約破棄を言い渡されました。

なつめ猫
恋愛
聖女としての天啓を受けた公爵家令嬢のクララは、生まれた日に王家に嫁ぐことが決まってしまう。 そして物心がつく5歳になると同時に、両親から引き離され王都で一人、妃教育を受ける事を強要され10年以上の歳月が経過した。 そして美しく成長したクララは16才の誕生日と同時に貴族院を卒業するラインハルト王太子殿下に嫁ぐはずであったが、平民の娘に恋をした婚約者のラインハルト王太子で殿下から一方的に婚約破棄を言い渡されてしまう。 クララは動揺しつつも、婚約者であるラインハルト王太子殿下に、国王陛下が決めた事を覆すのは貴族として間違っていると諭そうとするが、ラインハルト王太子殿下の逆鱗に触れたことで貴族院から追放されてしまうのであった。

突然現れた自称聖女によって、私の人生が狂わされ、婚約破棄され、追放処分されたと思っていましたが、今世だけではなかったようです

珠宮さくら
恋愛
デュドネという国に生まれたフェリシア・アルマニャックは、公爵家の長女であり、かつて世界を救ったとされる異世界から召喚された聖女の直系の子孫だが、彼女の生まれ育った国では、聖女のことをよく思っていない人たちばかりとなっていて、フェリシア自身も誰にそう教わったわけでもないのに聖女を毛嫌いしていた。 だが、彼女の幼なじみは頑なに聖女を信じていて悪く思うことすら、自分の側にいる時はしないでくれと言う子息で、病弱な彼の側にいる時だけは、その約束をフェリシアは守り続けた。 そんな彼が、隣国に行ってしまうことになり、フェリシアの心の拠り所は、婚約者だけとなったのだが、そこに自称聖女が現れたことでおかしなことになっていくとは思いもしなかった。

【完結】救済版:ずっと好きだった

ユユ
恋愛
『ずっと好きだった』を愛読してくださった 読者様にお応えして、救済版として作りました。 あのままでいいという方は読まないでください。 かわいそうなエヴァンとライアンの為のものです。 『ずっと好きだった』を読まないとこの話は理解できないようになっています。 章分けしています。 最初はエヴァン。次はライアン。 最後はライアンの子の章です。 エヴァンとライアンの章はそれぞれ纏めて公開。 ライアンの子の章は1日1話を公開します。 暇つぶしにどうぞ。 * 作り話です。 * 完結しています。 * エヴァンの話は別ルートです。 * ライアンの話は転生ルートです。 * 最後はライアンの子の話しです。

美形な兄に執着されているので拉致後に監禁調教されました

パイ生地製作委員会
BL
玩具緊縛拘束大好き執着美形兄貴攻め×不幸体質でひたすら可哀想な弟受け

王女殿下に婚約破棄された、捨てられ悪役令息を拾ったら溺愛されまして。

Rohdea
恋愛
伯爵令嬢のフルールは、最近婚約者との仲に悩んでいた。 そんなある日、この国の王女シルヴェーヌの誕生日パーティーが行われることに。 「リシャール! もう、我慢出来ませんわ! あなたとは本日限りで婚約破棄よ!」 突然、主役であるはずの王女殿下が、自分の婚約者に向かって声を張り上げて婚約破棄を突き付けた。 フルールはその光景を人混みの中で他人事のように聞いていたが、 興味本位でよくよく見てみると、 婚約破棄を叫ぶ王女殿下の傍らに寄り添っている男性が まさかの自分の婚約者だと気付く。 (───え? 王女殿下と浮気していたの!?) 一方、王女殿下に“悪役令息”呼ばわりされた公爵子息のリシャールは、 婚約破棄にだけでなく家からも勘当されて捨てられることに。 婚約者の浮気を知ってショックを受けていたフルールは、 パーティーの帰りに偶然、捨てられ行き場をなくしたリシャールと出会う。 また、真実の愛で結ばれるはずの王女殿下とフルールの婚約者は───

【完結】些細な呪いを夫にかけ続けている妻です

ユユ
ファンタジー
シャルム王国を含むこの世界は魔法の世界。 幼少期あたりに覚醒することがほとんどで、 一属性で少しの魔力を持つ人が大半。 稀に魔力量の大きな人や 複数属性持ちの人が現れる。 私はゼロだった。発現無し。 政略結婚だった夫は私を蔑み 浮気を繰り返す。 だから私は夫に些細な仕返しを することにした。 * 作り話です * 少しだけ大人表現あり * 完結保証付き * 3万5千字程度

処理中です...