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たまにはイチャイチャしたい

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ルイスの家に行くと両親はリビングですっかり寛いで総長モードに入っていた。


「おっ。お帰りー!ルナリーも来たか!!」

「まぁ。寛げやー。」


お邪魔しまーす!と座らせて貰い本題に入った。

ルイスの両親は真剣な顔で話を聞いてくれた。

「どうする?お前も行くか?」

グレンさんがローズさんの顔を見詰める。

「プラゲ国ってーのか。どうりで探しても地図に無い訳だ。」

ローズさんは記憶が戻ってから直ぐに調べたらしい。


「迷惑かけねーように金は出すよ。グレン良いだろ?」

グレンさんは当たり前だと言う顔で頷いた。

2人が来たら警護人が2人増えた様なもんだ。

グレンさんは日本刀を買う!!ローズさんは短刀と着物を買う!!と既にテンションが上がってしまった。


2人が着物で刀持ったら極妻みたいになるんだろなぁ。


「やっぱ行くって言ったなあ。」

「予想通りっすね。」

ルイスが部屋へ行こうと誘って来た。うん。と頷いて着いていく。


やっぱ広い部屋だよね。寛げるソファにテーブル、ピアノ、大きい本棚と勉強机。そして大きいベッド。


ベッド見たら思い出すじゃないか。。


「ルナリー独り占め!」

ルイスが背後から抱き着いて来た。

「うん。私もルイス独り占め。」

抱き着いて来た腕を優しく包み込む。

暫く抱き着かれた感触を堪能した後にキスをした。


「全く、昼間っから」

明るいと恥ずかしい。それはルイスも同じ様で少し照れている。

「最近、イチャイチャしてなかったし!」

開き直った様にガバッとお姫様抱っこをしてベッドに降ろされた。

「私もイチャイチャしたかった。」

ルイスの首に両腕を回す。

ルイスは熱い目で見詰めてキスをしてくる。


勿論、その後止まるわけなかった。。



・・・・・・・・・・・・・・・・・



一方その頃のボードウェン城内


「ごめんね。キャサリン色々手伝って貰って!」


コンサート後にお願い1人では出来そうに無いから助けて!!とジェファーソンに頼まれて城に来た。

ジェファーソンに部屋に案内されて最初入ってびっくりした。


この前と違う!!

部屋は資料が散乱していた。本当に連日奔走していたのだろう。


足の踏み場はある。こう、見事にソファやベッドへの通り道は作られていた。

「ごめん。本当にこんな散らかった部屋見せたくなかったんだけど。」

ジェファーソンが恥ずかしそうに顔を赤くしていた。

何でも完璧!と言った面しか見てなかったので意外だった。


「片付け!手伝いますよ。」

散乱した資料を一緒に片付ける。

この関連は分けて欲しい。これはあっちへお願いします。と言われながら資料を纏めていく。


2人でやると20分もしたらすっかり元のジェファーソンの部屋に戻った。


「掃除、手伝って欲しかったんですか?」

改めて聞くとジェファーソンは気まずそうに頷いた。


「使用人には触らせたくない資料だし。でも自分では片付けるヤル気が起きなくて。本当にごめん!!ごめん!!」

深く頭を下げて来た。

プラゲ国行きを決めるための情報集め資料集めに交渉に1人で奔走していたらすっかり部屋が散らかってしまったらしい。


「もう!何時でも頼ってって言ったでしょ!」

思わずそんな言葉が出てしまう。

こんなになる迄頑張って疲れきって連日ベッドへ直行していたんだろう。

「本当にジェファーソンったら。」

ぎゅっと抱き着いた。

こう言う1面を見せてくれたのが嬉しかった。暴走したら本当に周りが見えなくなるジェファーソン。

ちゃんと頼ってくれたんだね。改めてジェファーソンがこの世界でしっかり生きてる。そんな実感が嬉しい。


「キャサリン。嫌われるかと思った。」

ジェファーソンはホッとした様な声を出して抱き締め返してきた。

「ストレス溜まってたんですね。」

そう言うと小さくうん。と、言った。この片付けも頼るか迷った。とも恐る恐ると言った声で言ってくれた。

「どんなジェファーソンも大好きですよ。」


「ありがとう。キャサリン。」

ジェファーソンは私の頬を優しく撫でてキスをした。

「ずっとしたかったんだ。」

ジェファーソンは再び抱き締めてキスをしてきた。熱くてとろけそうだ。

唇を離すとふぅと吐息が出る。

情熱的で激しくて頭がぼーっとする。


「今度はちゃんとストレス溜まる前に頼るね。」

笑顔を向けられて私も笑顔で頷いた。ジェファーソンは優しく私の頭を撫でながら今度は軽く優しいキスをした。


「キャサリン、ありがと。」

お互い照れて顔が赤い。それでもまたチュっと優しくキスをした。

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