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犯人
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勢いよく蹴り飛ばされたブルーさんは尻もちを着き犯人の襲撃を躱せた。
と、同時にルイスが犯人へ飛びかかり腕を掴んでナイフを取り上げた。
ナイフを奪われた時の揉み合いで犯人は弾き飛ばされ地面に倒れ込んだ。
「嘘。。犯人?」
私は呆然と地面に倒れた犯人?を見る。
「リサさん?」
リサは足を抑えながら起き上がりキッとブルーさんとルイスを睨みつける。
「私の天使は誰にも渡さない!!」
私もルイスもブルーさんも言葉が出てこない。
「リサ?何で?」
ブルーさんが険しい顔でリサに尋ねる。
「ルナリーに告白しようなんて汚らわしい!!私の天使に近づく男は皆殺してやる!!ジミーの様に殺してやるんだ!!」
衝撃の発言にブルーさんは青ざめていた。
しかし、私が1番動揺しているかもしれない。野郎じゃなかった。
何て勘違いしてんだよ。
あーもー!クソ!
パン!!
私はリサの頬を平手打ちした。リサの顔が何故?と言う顔をしている。
「バカ!勝手に勘違いしてんじゃねーよ!」
「私はお前の思っているような天使でも何でもねーんだよ!」
胸ぐらをグイっと掴みギロっと睨みつける。
「愛してるのよ!ルナリー!」
涙目のリサに対して怒りを存分にぶつけて良いのか躊躇してしまう。
その時、リサの涙目の奥がキラリと光った気がした。
「危ねぇー!!」
ルイスの声と共に咄嗟に左手が動く。
もう1本持ってたのかよ!ナイフが下腹部目掛けて迫る。
「グッっっ!」
突き立てられたナイフを腹に刺さる寸でで止めた。
血がポタリと地面に落ちる。
「私と一緒に死のう。ルナリー!」
狂ったような目でリサが見詰める。
ナイフを掴んだ左手からまた血が落ちる。
仕方ねぇ。やるしかないのかよ!
右足で軽く蹴りを入れて体制を崩させる。
「私は死なねーし!お前何か好きじゃねー!!」
躊躇なくリサの顔を殴り付けた。
リサは地面に倒れ込む。
「痛てぇだろ?」
「ジミーさんはその何倍も痛かったんだ!!」
音もなく風が吹く。
遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた。
私は地面にひれ伏して泣き崩れるリサを冷ややかに見詰める。
警察が此方に駆けてくる足音。
「大丈夫ですか?!」
駆け付けた警察官が叫ぶ。
ブルーさんが警察官に地面を睨みつけ涙するリサを指差した。
「彼女が犯人です。」
「犯人確保!」
リサに手錠がかけられる。
警察官に無理矢理立たされリサは強引に連行されて行った。
連行されている途中で悲しい目をして1度彼女は振り返った。
「ケガの手当を」
「後で事情をお伺いして宜しいですか?」
警察官の問いかけに無言で頷く。
皆が此方に走ってくるのが見えた。ルイスは私の頭を優しく撫でる。
「無茶しやがって!ケガ大丈夫か?」
「うん。昔はこの位のケガ良くしたし。しかし、ルイス。良く我慢したな。」
私がそう言うと
「お前のタイマンを邪魔する程、野暮じゃねぇ。」
私はフッと笑った。確かにルイスがリサを殴ってたらキレただろうな。
「ルナリー!手!!!血がー!」
キャサリンが悲鳴を上げる。
「あっ。ナイフ掴んだからなあ。」
私はペロっと手のひらを舐める。うん。痛てぇ。
「直ぐに病院へ!」
ジョージが私の手をハンカチで押さえる。
私は応急処置をされそのままジョージの家の病院に行く事になった。
「あっ!エミリア!ブルーさんが愛の告白したいらしいぞ!」
大事な事を忘れていた。
エミリアがえっ?っと不思議そうな顔をした。
此処に走って来た時も顔色悪かったもんなあ。犯人と思ったら違うし。じゃあ私へ告白するのかとなっていたであろう。
ジョージとルイスだけで病院へは向かい皆は取り敢えず音楽ホールに残って貰った。
「会長!事情聴取宜しくー!」
そう言うと会長は了解と返事をくれた。
バスに乗せてもらい病院へ。
「全く!ルナリーって無茶苦茶だよね!」
ジョージにも怒られてしまった。
「こいつは昔から無茶苦茶なんだよ。」
ルイスは溜息をつく。
「ルイスが助ければ良かったのに!」
ジョージはプリプリ怒っている。いやぁまあ。そー思うよね。
「私のケジメは私がつける。色々とあるんだよ。」
暴走族の世界ってのは。
とは言えないけれど。
アンダーソン病院に着き手当てを受けた。
サックリ切れていたので縫って貰った。暫く左手が使えないなあ。
ジョージのお父さんにお礼を言って病院を出る。
さあ、皆の元へ戻ろう!
「音楽ホールに戻ろー!!」
ルイスとジョージが優しく微笑んでくれた。
と、同時にルイスが犯人へ飛びかかり腕を掴んでナイフを取り上げた。
ナイフを奪われた時の揉み合いで犯人は弾き飛ばされ地面に倒れ込んだ。
「嘘。。犯人?」
私は呆然と地面に倒れた犯人?を見る。
「リサさん?」
リサは足を抑えながら起き上がりキッとブルーさんとルイスを睨みつける。
「私の天使は誰にも渡さない!!」
私もルイスもブルーさんも言葉が出てこない。
「リサ?何で?」
ブルーさんが険しい顔でリサに尋ねる。
「ルナリーに告白しようなんて汚らわしい!!私の天使に近づく男は皆殺してやる!!ジミーの様に殺してやるんだ!!」
衝撃の発言にブルーさんは青ざめていた。
しかし、私が1番動揺しているかもしれない。野郎じゃなかった。
何て勘違いしてんだよ。
あーもー!クソ!
パン!!
私はリサの頬を平手打ちした。リサの顔が何故?と言う顔をしている。
「バカ!勝手に勘違いしてんじゃねーよ!」
「私はお前の思っているような天使でも何でもねーんだよ!」
胸ぐらをグイっと掴みギロっと睨みつける。
「愛してるのよ!ルナリー!」
涙目のリサに対して怒りを存分にぶつけて良いのか躊躇してしまう。
その時、リサの涙目の奥がキラリと光った気がした。
「危ねぇー!!」
ルイスの声と共に咄嗟に左手が動く。
もう1本持ってたのかよ!ナイフが下腹部目掛けて迫る。
「グッっっ!」
突き立てられたナイフを腹に刺さる寸でで止めた。
血がポタリと地面に落ちる。
「私と一緒に死のう。ルナリー!」
狂ったような目でリサが見詰める。
ナイフを掴んだ左手からまた血が落ちる。
仕方ねぇ。やるしかないのかよ!
右足で軽く蹴りを入れて体制を崩させる。
「私は死なねーし!お前何か好きじゃねー!!」
躊躇なくリサの顔を殴り付けた。
リサは地面に倒れ込む。
「痛てぇだろ?」
「ジミーさんはその何倍も痛かったんだ!!」
音もなく風が吹く。
遠くからパトカーのサイレンが聞こえてきた。
私は地面にひれ伏して泣き崩れるリサを冷ややかに見詰める。
警察が此方に駆けてくる足音。
「大丈夫ですか?!」
駆け付けた警察官が叫ぶ。
ブルーさんが警察官に地面を睨みつけ涙するリサを指差した。
「彼女が犯人です。」
「犯人確保!」
リサに手錠がかけられる。
警察官に無理矢理立たされリサは強引に連行されて行った。
連行されている途中で悲しい目をして1度彼女は振り返った。
「ケガの手当を」
「後で事情をお伺いして宜しいですか?」
警察官の問いかけに無言で頷く。
皆が此方に走ってくるのが見えた。ルイスは私の頭を優しく撫でる。
「無茶しやがって!ケガ大丈夫か?」
「うん。昔はこの位のケガ良くしたし。しかし、ルイス。良く我慢したな。」
私がそう言うと
「お前のタイマンを邪魔する程、野暮じゃねぇ。」
私はフッと笑った。確かにルイスがリサを殴ってたらキレただろうな。
「ルナリー!手!!!血がー!」
キャサリンが悲鳴を上げる。
「あっ。ナイフ掴んだからなあ。」
私はペロっと手のひらを舐める。うん。痛てぇ。
「直ぐに病院へ!」
ジョージが私の手をハンカチで押さえる。
私は応急処置をされそのままジョージの家の病院に行く事になった。
「あっ!エミリア!ブルーさんが愛の告白したいらしいぞ!」
大事な事を忘れていた。
エミリアがえっ?っと不思議そうな顔をした。
此処に走って来た時も顔色悪かったもんなあ。犯人と思ったら違うし。じゃあ私へ告白するのかとなっていたであろう。
ジョージとルイスだけで病院へは向かい皆は取り敢えず音楽ホールに残って貰った。
「会長!事情聴取宜しくー!」
そう言うと会長は了解と返事をくれた。
バスに乗せてもらい病院へ。
「全く!ルナリーって無茶苦茶だよね!」
ジョージにも怒られてしまった。
「こいつは昔から無茶苦茶なんだよ。」
ルイスは溜息をつく。
「ルイスが助ければ良かったのに!」
ジョージはプリプリ怒っている。いやぁまあ。そー思うよね。
「私のケジメは私がつける。色々とあるんだよ。」
暴走族の世界ってのは。
とは言えないけれど。
アンダーソン病院に着き手当てを受けた。
サックリ切れていたので縫って貰った。暫く左手が使えないなあ。
ジョージのお父さんにお礼を言って病院を出る。
さあ、皆の元へ戻ろう!
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