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取り敢えず真面目に練習するか
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日曜日なので朝から学校に集まって練習となった。
ランニングダッシュでレッスンルームに入るとラッキーな事に会長が一番乗りだった。
「おはようございます!会長!昨日は全く解らなかった!」
第一声がそれ。
「おはようルナリー!観察はしたけど同じくだよ。クソイベらしく後半まで姿現さない気なのかなあ?」
冷静沈着な会長でも解らなかったのか。
全員が集まってからソロ決めを行う事にした。
ソロはバリトンとテノール。
カインは確定。
生徒会長とクライスは譲り合っている。
「この前やりましたので次はクライスの出番です。」
「会長ぉぉ。僕、ノミの心臓なんですよー。」
「1番きついのは出だしのカインだよなあ」
そう言うとカインは目を閉じて悟ったようにうんうんと頷いた。
「第九って聞いた時から覚悟したから大丈夫。ジェファーソンとルイスがバリトンだけど専門は自分だし。だからクライスか会長も覚悟を決めたまえ!」
目を見開きニヤっと笑う。ドSカイン降臨。
2人はゲッと言う顔をして一生懸命譲り合いを続けている。
昨日のオケを聞いた後だといくらマイクを通しても迫力負けするなあ。この歌って集団合唱だよね。
曲目が決まっている中に私達が無理矢理共演になったからかも知れないけれど分が悪い。
暫しの話し合いの結果、クライスがソロに決まった。おめでとうクライス。
1回通しで歌ってみる。
カインのバリトンの出だし上手い。
クライスも歌えている。
その後はやや迫力に欠ける合唱。
「うーん?上手いんだけどねえ。」
「マイク入ったら行けますかね?」
感想は全員似たような感じだった。
なかなかの難曲を与えられたな。課題は1人1人の声のボリュームアップかな。
お昼休憩。
「エミリア、彼は名前なんて言うの?」
そう言えば聞いた事なかった。
「あっ。言ってませんでしたね!アレックス・ブルーさんです。昨日、最高でしたねぇ。」
とても嬉しそう。エミリアは楽団の事詳しいかもなあ。
「楽団って給料制じゃん?休みとか練習時間って決まってるの?」
闇討ち野郎の出現時間が解るかも知れない。
「休みは水曜日ですね。土日は公演が多いですから!練習時間は会社員の勤務と同じ感じかな。9時から17時とかですよ。でも、公演前は夜遅くまで練習してるみたい。」
流石詳しいー!じゃあ1月公演が終わるまでは闇討ち率下がったな。
「休みが合わないとデート出来ねーなあ!土日休みの時有ればいーのにな!」
そう言うとエミリアは照れていた。まだエミリアは彼とはファンと楽団員と言う間柄で顔と名前を覚えて貰っている程度だと言っていた。
「何なに?好きな人の話し?」
キャサリンが嬉しそうに話しに加わる。
「あっ!言っておかねば!」
私は小声で
「もうナンパされないと思うけど今回同じヘマはしねーぞ!」
「個人的に気をつけとけよ!」
守れねぇ可能性高いからなぁ。
自分で精一杯になるかも知れねぇし。
2人とももう大丈夫と頷いた。
その日は個人練習もしたりと盛り上がったので結局18時過ぎまで学校に居た。
自宅にランニングで帰るとポストから封筒がはみ出している。
楽団の練習後に来たか。
部屋に戻って封筒を開けると国立管弦楽団の1月公演のチケットが2枚入っていた。
正に果たし状!!来いってか!!
勿論、敵の誘いには乗ってやらねーとな。
ランニングダッシュでレッスンルームに入るとラッキーな事に会長が一番乗りだった。
「おはようございます!会長!昨日は全く解らなかった!」
第一声がそれ。
「おはようルナリー!観察はしたけど同じくだよ。クソイベらしく後半まで姿現さない気なのかなあ?」
冷静沈着な会長でも解らなかったのか。
全員が集まってからソロ決めを行う事にした。
ソロはバリトンとテノール。
カインは確定。
生徒会長とクライスは譲り合っている。
「この前やりましたので次はクライスの出番です。」
「会長ぉぉ。僕、ノミの心臓なんですよー。」
「1番きついのは出だしのカインだよなあ」
そう言うとカインは目を閉じて悟ったようにうんうんと頷いた。
「第九って聞いた時から覚悟したから大丈夫。ジェファーソンとルイスがバリトンだけど専門は自分だし。だからクライスか会長も覚悟を決めたまえ!」
目を見開きニヤっと笑う。ドSカイン降臨。
2人はゲッと言う顔をして一生懸命譲り合いを続けている。
昨日のオケを聞いた後だといくらマイクを通しても迫力負けするなあ。この歌って集団合唱だよね。
曲目が決まっている中に私達が無理矢理共演になったからかも知れないけれど分が悪い。
暫しの話し合いの結果、クライスがソロに決まった。おめでとうクライス。
1回通しで歌ってみる。
カインのバリトンの出だし上手い。
クライスも歌えている。
その後はやや迫力に欠ける合唱。
「うーん?上手いんだけどねえ。」
「マイク入ったら行けますかね?」
感想は全員似たような感じだった。
なかなかの難曲を与えられたな。課題は1人1人の声のボリュームアップかな。
お昼休憩。
「エミリア、彼は名前なんて言うの?」
そう言えば聞いた事なかった。
「あっ。言ってませんでしたね!アレックス・ブルーさんです。昨日、最高でしたねぇ。」
とても嬉しそう。エミリアは楽団の事詳しいかもなあ。
「楽団って給料制じゃん?休みとか練習時間って決まってるの?」
闇討ち野郎の出現時間が解るかも知れない。
「休みは水曜日ですね。土日は公演が多いですから!練習時間は会社員の勤務と同じ感じかな。9時から17時とかですよ。でも、公演前は夜遅くまで練習してるみたい。」
流石詳しいー!じゃあ1月公演が終わるまでは闇討ち率下がったな。
「休みが合わないとデート出来ねーなあ!土日休みの時有ればいーのにな!」
そう言うとエミリアは照れていた。まだエミリアは彼とはファンと楽団員と言う間柄で顔と名前を覚えて貰っている程度だと言っていた。
「何なに?好きな人の話し?」
キャサリンが嬉しそうに話しに加わる。
「あっ!言っておかねば!」
私は小声で
「もうナンパされないと思うけど今回同じヘマはしねーぞ!」
「個人的に気をつけとけよ!」
守れねぇ可能性高いからなぁ。
自分で精一杯になるかも知れねぇし。
2人とももう大丈夫と頷いた。
その日は個人練習もしたりと盛り上がったので結局18時過ぎまで学校に居た。
自宅にランニングで帰るとポストから封筒がはみ出している。
楽団の練習後に来たか。
部屋に戻って封筒を開けると国立管弦楽団の1月公演のチケットが2枚入っていた。
正に果たし状!!来いってか!!
勿論、敵の誘いには乗ってやらねーとな。
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