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そうか知り合いだったか

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リーダーらしい男にルイスは腹に一撃入れ、私は後ろから手をぐいっと捻って捕まえた。

「クライブ病院の長男は何処だ?」

リーダーらしい男は噎せながら

「知らねえ」

とまだ言わない。


「もう1発いっとくか」

ルイス容赦なし。ゲホゲホとリーダーらしい男は噎せる。悔しそうに此方を睨み

「解った。クソ!埠頭の近くの空きビルだ。」


「アンダーソン家の息子もか?」

リーダーらしい男は顔を背ける。いるな。


「ありがとよ!」

仕舞いには気絶させて店を出る。


「埠頭って身代金の受け渡し場所付近なんだな」

私がそう言うとルイスはこちらを真剣な顔で見て来た。


「ルイス?」

私は首を傾げる


「あの。。さっき何て言った?」

何故か切なそうな顔をしている


「えっ?身代金の受け渡し場所付近って」

「違う。さっき名乗ったよな?奴ら倒す時」


ドンと壁に倒される。威圧的両手壁ドン。。。

逃げられん。何かしたか私?


「あー。いやあのー。あれはつい口からポロッと。忘れて下さい」

紅夜叉特攻隊長って不味かったのかなあ。この世界にも紅夜叉ってチームあって此奴と抗争してるとか?

有り得るー!

「きっと貴方の知っている紅夜叉ではないです。うん。紅夜叉ってこの街にあるのかな?違う違う!」

誤魔化さねば。

どうやって逃げようかな。腹に一撃入れてダッシュかな。


「関東暴走連合紅夜叉?」

ルイスは泣きそうな顔をしている。

そのチーム名。。

「何で知ってるの?」

そう、言い終わるか言い終わらないかの瞬間に私はルイスの腕の中に居た。


ええええええ?!何でだ?ルイス?

突然抱きしめられて頭がパニックになる。


「る、、ルイス??」

「俺も前世の記憶があって。夜叉に居た」


私達のグループの大元の男性だけの暴走族だ。集会も走りも一緒にする事がたまにあった。知り合いだったんだ。

肩が震えている。

「泣いてるの?」

「お前が死んだ時の事、、思い、、出して、、」

そう言われて私の胸がギュッとなる。


「ごめん」

私は泣いてるルイスをそっと抱き締め返した。



泣き止んだルイスは私を見詰めて来たかと思いきや何故か睨みつけてくる。

「あー。もう!!埠頭付近捜そう」

そう言ってモーターサイクルの方へ歩いて言った。


「言えるか!言える訳ねぇ。無理無理無理」

何やらブツブツ言っていた。

生前に何かしたのだろうか。。てか、ルイス?前世誰だ?

私は何故か前世の名前が思い出せない。此奴もそうなのかもなあ。

大まかな事は覚えていても詳細不明。そんなもんなのかもな。



「飛ばすぞ!しっかり捕まってろ!」

「おう!」

埠頭までかっ飛ばす!運転に遠慮が無くなった気がする。速い。

慣れてるから大丈夫だけどね。


「この辺」

埠頭付近は人気が無い。

ん?スーツ姿の隙が無さそうな2人組を発見した


「あれは?」

私が聞くと

「私設兵か誰かの警護人だと良いがな」

ルイスも此方の味方か敵か迷っているようだ。


「聞いてみる?」

「・・・迷ってても進展しねーからな」

私達はモーターサイクルから降りスーツ男性へ近づく。


スーツの男性は此方を見つけ立ち止まる。こりゃ本職さんだ。

味方でありますように。

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