王道じゃなくて悪かったな

後期編

2. 転校生 vs 生徒会

　さぁ、始まりました修羅場イベント in 食堂！！

　実況は私、榊 響也でお届けします！

　ただ今食堂に入ったところですね。もちろん私の隣には圭ちゃんがいますよ！

　そして何故かナナもべったり腕にまとわりついてますね！！

　いやー、入ってすぐに生徒会と鉢合わせたのでなんとも恐ろしい修羅場になりました。

　ええ、それはもう食堂全体が凍りついております。


「あのー、、、」

「響也は黙っていろ。」

「…はい。」

「ちょっと、響也に偉そうな態度取らないでくれる？かわいそうな響也、やっぱりナナが一番響也のこと分かってあげられるよ？」

「貴様の頭はどんな構造をしているんだ？それと響也の腕から離れろ。」

「うるっさいなぁ… 俺と響也の邪魔してんじゃねえよ。」


　出てる出てる！本性出てるよ！！全校生徒の半数以上が集まる食堂で本性晒しちゃってるよ！！

　まあ、そこのフォローというか誤魔化しが上手いのがナナですよ。


「なーんてね！ナナぁ、知らない人に睨まれてこわぁい！」

「…嘘つけ…」


　　ダンッ！


　痛っ！！え、めっちゃ痛い！！足踏まれたんだけど！いや踏まれたってか蹴られた！！

　なんか足の甲抉られた感覚する！こいつ凶暴だ！！！


「響也、足大丈夫か？」

「無理、俺明日歩けない。」

「大丈夫そうだな。あ、風紀きたぞ。」


　うへっ！風紀…

　今まで出てこなかったけど、俺結構目付けられてんだよね。悪い方に。

　でも今回俺悪くないしっ！むしろ被害者じゃね！？


「なんの騒ぎだ。」

「ああ、皇すめらぎ。悪いな騒がしくして。響也がこっちに来ればすぐに終わる。すまんが響也の腕にひっついてる虫を捕ってくれないか。」

「なるほど？君、転入生の庄野くんだね？理事長が探していましたよ。鹿嶋かしま、連れて行け。」

「はい。」

「ちょっと！！ナナは響也を守るんだから！生徒会か何か知らないけど、響也は渡さないから！！」


　いや、この前と意見真逆じゃねえか。

　ま、これで落ち着いて飯食えるし別段問題ないけど。