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3:侵略

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 それが三年前のこと。


 わたくしは今、ついにシーレンベック領領都ムジクスタッドを目前にしている。目指すはシーレンベック公爵家の居城、クラビア宮の占領だ。クラビア宮殿はわたくしが十歳まで過ごした場所でもある。

 シーレンベック公爵夫妻は末子マルセルとともに王都だ。領地が攻められているという報せは届いているはずなのに、帰領する気配はない。

 ムジクスタッドの守りはもちろん、シーレンベック騎士団本隊だ。領都を守る本隊は大所帯だから、ムジクスタッド郊外にある駐屯地にいる。武器も馬も、糧秣の保管庫も駐屯地に集められている。
 攻めるなら、当然こちらから。

「駐屯地、制圧! 制圧完了致しました!」

 日が暮れようという頃、本軍陣地に伝令兵が駆け込んできた。
 わたくしの天幕はムジクスタッド正面城門から八キロの街道沿いに構えている。わたくしは相変わらずエンダベルト領主であり、軍団の総司令官である。

「被害状況はどうか」
 わたくしの傍に控えていたクリームヒルト卿が伝令兵に問うた。
 クリームヒルト卿は元北方辺境伯爵家の令嬢で、女性騎士だ。辺境伯爵領攻めの直前から秘書官兼護衛を務めてくれている側近のひとりだ。ちなみに星4騎士である。

 彼女のナイトアーマー姿がとても凛々しく美しくて、わたくしも同じものを着てみようとして諦めた。
 アーマーはとても重くて、身につけているだけでつかれてしまうし、どうにもしっくりしなかったからだ。そういうわけで、戦場の天幕であろうともわたくしは普段着に近いローブドレスだ。
 余談だったわ。

「先鋒隊のうち五小隊が壊滅しましたが、攻撃隊、守備隊の損害は軽微。死傷者数は確認中。負傷者は輸送隊が回収し、同行している治癒隊陣に運び入れています。治癒隊隊長からは続報があるとのことです」

 報告を聞きながら、わたくしは声に出さずに『ステータス表示:ハイデマリー・アデーレ』と唱え、基本情報画面を表示させた。
 わたくしの視界には半透明に浮かぶウィンドウだが、他の者には見えないことは確認済みである。


 『基本情報』
 ◆領 主:ハイデマリー・アデーレ(称号:北方の勝利者)
 ◆本拠地:エンダベルト/ステインブルグ城
 ◆領 地:エンダベルト バシュ エイヒンガー ゴリッツ ゲルツ
 ◆軍資金: 98560000
 ◆兵 糧: 5210852
 ◆兵 力: 62655/65000
    将軍 5/5 :上級士官 55/55 :下級士官 109/110
    歩兵 57536/60000 :騎士 3951/4000 :魔法兵 998/1000


 確かに兵力が減少している。
 といってもシーレンベック領に入ってから各拠点を落とした間の損耗だから、今回の作戦のみの被害ではないけれど。遠征中は欠員補充できない。

 画面に見えるのは数値だ。
 でも、ほんものの命。
 ゲームプレイヤーとして国取りをしていた頃とは違う。1と表示されるのはひとつの命、ひとりの人間。わたくしは兵力として六万五千、領民としてはその十倍もの人々の命を預かっている。それが領主なのだ。

 この重さは、三年の間に身に染み込んだ。

「……よくわかったわ。作戦会議を開く旨、諸将に伝えてちょうだい。それから、ディートハルト卿、ライムント卿以下、今日の攻軍に加わった者たちは後陣に下げ、十分な休養を取らせて」

 わたくしの軍は五軍編成を基本にしている。攻略に出るのは三軍、二軍は領ないしは休養地まで下がり、補給と休息に努める。これは二十世紀の某国海軍を参考にしたシフト制だ。
 全軍のみではなく、攻略軍も五つの大隊に分けて同じように運用するのだ。

 もちろんこの国にはない考え方。
 シフト制の最大の利点は、傷ついた軍で連戦しなくて済むことに尽きる。休養を無視したらどうなるか二十世紀日本史を確認したらいい。
 まあ、ここの誰も知らない歴史なわけですけれど。


   ×   ×   ×


 夜になって、軍議用の大天幕に皆で集まった。
 攻略第一軍将軍ロベルト・エイヒンガー元北方辺境伯。クリームヒルト卿の父上だ。エイヒンガー辺境伯家は代々、王家への忠誠高い貴族だ。が、現在の王家とはわたくし同様、怨恨と言ってもいい因縁がある。
 その話はまあ、今は割愛する。

 第一軍所属騎士隊長は一番隊から順に エマヌエル卿、マンフレート卿、コルネリウス卿、ディルク卿、クリストフ卿。
 第二軍将軍はマルティン・ベルクマン元伯爵。
 騎士隊長のうちディートハルト卿とライムント卿は休養に入ったので、ルートヴィヒ卿とユーディット卿、フィリーネ卿が出席だ。
 それに、それぞれ副官。

 奥正面に腰を下ろしたわたくしの左右にはクリームヒルト卿とジークムンド卿が立った。

 ちなみに攻略軍のうち、ゲーアハルト・トゥ・フレーべ将軍指揮下の第三軍はシーレンベック領北東部の要衝ハーゼンにいる。退路を確保のためだ。
 万が一、王都から援軍が来たら動くのが彼らの役割である。

 ゲーアハルト卿は王弟フレーべ公爵の嫡男、わたくしの従兄だ。公爵位を継ぐ立場を捨てて騎士になった変わり者である。自前の騎士団ごとわたくしの麾下に飛び込んできたのだから酔狂の域かもしれない。
 将軍を任せられる騎士は貴重だから、ありがたく受け入れてあげたけどかなり変な男だ。

「さて皆様。シーレンベック攻めもいよいよ大詰めです」 
 中央、皆で囲む軍議テーブルには兵棋が展開された地図が広げてある。


『マップ表示:シーレンベック領クラビア宮制圧戦』
 ◆クラビア宮殿
  拠点防御力:8000
  防衛兵力 :シーレンベック騎士団(グビッシュ守備伯隊) 
        騎士 500/500


 そこにマップ画面を表示させた。詳細な市街図が出ているウィンドウが重なっても半透明だから、こちらを向いた皆の顔も机上の地図も見える。

「クラビア宮を守る守備隊はグビッシュ守備伯率いる五百騎。守備伯は祖父の代から仕えている歴戦の騎士です。彼の鍛えた精鋭部隊の防御は固い。数以上に手強いと思って良いでしょう」

 わたくしの言に、エイヒンガー、ベルクマン両将軍が小さく頷いた。グビッシュ守備伯はシーレンベック公爵家の家臣だ。この伯爵位はシーレンベック家が与えたもので、王家から受けた爵位ではない。地方貴族と呼ばれる階級だ。
 それでもグビッシュ守備伯爵の武名は高く、王都はもちろんアイゼン王国中に知れ渡っている。

「守備の固い騎士団を破るなら魔法兵ですな」
「いや、市街地に損害を出さないことを考えると魔法軸は危険ではないか」

 歩兵と騎士、魔法兵はいわゆる三すくみの関係にある。歩兵は騎士に弱く、魔法兵に強い。騎士は魔法兵に弱く、歩兵に強い。魔法兵は歩兵に弱く、騎士に強い。
 強固な守りを誇る騎士団には魔法兵をぶつけるのが常道だ。

 この世界に鉄砲はまだない。代わりに存在するのが魔法軸だ。
 魔法軸は魔法使いにしか作れない高価な兵器であるが、攻撃力がとても高い。まさしく鉄砲や大砲のような扱いと思えばいい。

「当初の計画の通り、正面城門を破ります。これは第二軍に」
「承知しました、ハイデマリー様」
「破城槌の支度は済んでいますね?」
「もちろんです」
「破れた門から侵入するのは第一軍。まっすぐに宮殿前広場を目指し、そこで布陣して待機」
「第一軍、承りました」
「いずれも市民及び市街地への攻撃は禁じます。破壊した街を復興させるよりもそのまま手に入れたい。ムジクスタッドは王都攻略のための重要拠点ですから」

 ここまでは遠征前に説明してある。
 問題は宮殿制圧戦そのものだ。

 わたくしは一同を見回した。
 将軍も上級士官である騎士たちもその副官たちも、わたくしを見つめている。その視線に疑念はない。
 指揮官としてのわたくしを信じているまなざしだ。

 正直、身震いするほどおそろしい。
 ただ『クリーグキングダム』をプレイしていた時にはわからなかった。
 当たり前だ。
 わたくしは今、ここに生きている。彼らと同じだ。
 
「布陣後、クラビア宮に使者を立てます」
「はいはい、私めの出番ですなぁ」

 天幕の隅に控えていた文官のうち、痩せて干からびた男が手を挙げ、一歩進み出た。元王領エンダベルト管理人ヨーゼフ卿だ。
「ヨーゼフ卿、書簡は受け取ったわね?」
「もちろんでございます、ハイデマリー様。しっかりお届けいたしますぞぉ」

 骨と皮しかない体に文官のお仕着せ姿のヨーゼフ卿は、あの日、あの石の家で死んでいた男だ。干からびた死体が蘇った経緯は寄り道になるから今は置いておくこととするけれど。とにかく蘇った文官だ。

 ともかく、当時、まったく人の手が足りていなかったわたくしは、彼を文官として採用した。不眠不休で働けるアンデッドなんて、ありがた過ぎる事務員である。
 しかもこういう時に役に立つのだ。

「書簡はグビッシュ伯爵に決闘を申し込むものよ。無駄な血を避けるために一対一で戦いたいと申し出るの。もちろん、わたくしは代理騎士を立てるわ」

 将軍と騎士たちが顔を見合わせた。戸惑っているのではない。自分の腕には自信がある武人たちだ。豪傑と名高いグビッシュ守備伯と戦いたいのだ。
 好戦的で、誇り高い自信家。そういう人たちとこそ、わたくしは馬が合う。

 嬉しくなってしまって、笑ってしまった。

「ジークムンド卿」
「騎士の名と剣にかけて、ハイデマリー様に勝利を捧げます」

 音を立てて膝を突いたジークムンド卿がわたくしのローブドレスの裾に口付けた。




 翌々日、日の出とともに戦は始まった。
 一日の猶予は市民たちに待避する時間を与えるためである。守備についている騎士団は動かず、ただ粛々と逃げ出す人々の列が続くのを眺めて待った。

 街を守る騎士団はすでにいない。城門を破り、クラビア宮殿前まで進軍するのは容易だった。
 昼過ぎには手筈通りにヨーゼフ卿が使者に立ち、決闘に応じるという返答があった。

 決闘は日の暮れる前に。
 場所はクラビア宮内にある試合場。騎馬で行う一騎打ちだ。

 観客席には守備についていた五百人の騎士たちと、突入してきた第一軍のうちマンフレート卿率いる大隊がいる。大勢の人間がいるのに、話し声ひとつしない。
 わたくしは試合場がよく見える最前列の貴賓席に立った。

 ゲートから武装を整えたジークムンド卿とグビッシュ伯が入場し、わたくしの目前で馬を降り、兜を抱えた礼姿勢を取った。

「グビッシュ伯、久しいですね」
「姫様はご勇名は轟いておりますぞ」
「わたくしに仕えるつもりはないのですね」
「……申し訳ありません。我が剣はお父上であるカール様に捧げております」
「わたくしが正当な後継者であるとしても?」

 シーレンベック公爵家には三人の子がいる。
 長子のわたくし、次子ゲルダ、末子であり唯一の男子マルセル。下のふたりは後妻の子だ。
 アイゼン王国の貴族法では非届の妻女から生まれた子に家督相続権は認められない。これは王族でも同じだ。
 つまり、再婚後に生まれたマルセルは公爵位を継ぐことができる。公爵夫妻は息子を後継だと思い込んでいる。

 だが、それはわたくしが王家に嫁ぐのが前提だ。自分たちで婚約破棄、いや、姉妹すげ替えに持ち込んだくせに愚かすぎる。わたくしが王家以外に嫁ぐあるいは未婚のままであるなら、公爵位はわたくしが継ぐ。

 二カ国の王位継承権を持ち、言ってみれば『妹をいじめた』だけのわたくしを廃することなどできない。北の辺境に追い払って、暗殺者を送ってくるくらいしかできなかったのが証左である。
 わたくしが微罪で処刑なんてことになればフォンストルム王国から宣戦布告されてもおかしくない。

「祖父に捧げられたあなたの剣は、次に父へ。ならばもうひとつくらい代を重ねても良いのではなくて?」

 畳み掛けた問いには返答はなく、グビッシュ伯は立ち上がり、馬上へ上がった。無言が返事。そういうことだ。

 わたくしはわたくしの騎士を見、頷いた。
 ジークムンド卿が力強く頷き返し、兜を被り直した。グビッシュ伯に遅れないように馬に跨る。グビッシュ伯よりも若く、力強いジークムンド卿は体も大きい。

 世話係の騎士が、それぞれに馬上槍と盾を渡した。
 流れるように速やかに、ふたりの騎士は左右に分かれた。騎馬試合による決闘だ。馬から落ちたほうが負け。
 つまり、クラビア宮制圧戦の勝者となるのだ。

 騎馬試合は一瞬のもの。だが、これは決闘だ。
 何度も何度も打ち合い、避け、突き、離れ、また交差。槍を取り落とした後は剣、その後は馬上での殴り合いになった。

 わたくしはもちろん両軍騎士たちは息を呑み、ただひたすらに見守った。





 わたくしの騎士は約束を違えない。
 ジークムンド卿はグビッシュ伯を倒し、わたくしはクラビア宮を取り戻した。

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