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第36話
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引き戸の向こうは洞窟だった。湿った潮の匂いがした。
ぞわりぞわりとした。鳥肌が立ち、とても気持ち悪い。
俺は全部にびっくりしながら、中川さんについていった。肌に張りついた肌襦袢のせいで動きにくい。
ぼんやりとした青紫の光が向こうから漏れている。
足場は濡れていて滑りやすい。俺は裸足の足指に力を込めた。
低く唸るような声が聞こえる。
念仏?
とにかく不気味は場所だった。
少し行くと広い場所に出た。
おん ゆらゆら いえろん えうてく
いえそに む
おゆこ ずねかがう
え あまち さこわら あきたにむ
ゆらゆら おん ゆらゆら
唱えられているのは念仏ではなさそうだ。白装束に和紙で口元を覆ったシノさんが両手を合わせ、聞いたこともないくらい低い声で汗をだらだらたらしながら、唱えている。
「こちらです」
中川さんの声に俺は手で示されたほうを見た。
「なりあきさま!」
思わず叫ぶ。俺の声は洞窟内でわんわんと大きく響いたので、手で口を覆った。
洞窟と同じ石で浅い湯船が作られ、なりあきさまはそこに白い肌襦袢だけ着て横にされていた。
生きているのか。
青白く動かない、痩せこけたなりあきさまのお顔。
小さな湯気が立っているので、なりあきさまは湯に浸り、顔だけ出している。
近くに同じような浅い湯船があり、そこには佐伯さんがなりあきさまと同じように湯の中で横になっていた。
藤代さんとハナさんがなりあきさまのそばにつき、手を合わせて念を込めている。佐伯さんのそばには小林さんが念を込めている。
いったい、これはなんだ。
中川さんを見上げる。
「お命は取り留めました。あと少しなのです」
中川さんが苦しそうな声で言う。俺は「はい」と返事をする。
おん ゆらゆら いえろん えうてく
いえそに む
生きていらっしゃるのか。
俺はなりあきさまのお顔が見たくて浅い湯船に近づいた。
「きゃああああああっ!!!」
「キヨノさんっ!」
突然のことだった。
湯の中からなりあきさまがいきなり手を突きだし、俺の手首をきつく握った。
閉じられていたはずの目は開き爛々と光り、血走っている。
あのおきれいなお顔の面影がなくなったなりあきさまは恐ろしい力で俺の手を引っ張る。
怖くて動けない。
中川さんと藤代さんの俺を呼ぶ声がする。
ぞわりぞわりが這ってくる。なりあきさまが掴んだ手を伝って全身に広がる。
怖い怖い、気持ち悪い。
「キィヨォノォさァァん」
洞窟中を震わせる声だった。
地獄の底から聞こえてくる声、とはこのような声なのだろうか。
あのなりあきさまの優しい声とは似ても似つかない。
そんな声で呼ばれてもただただ恐ろしいだけだった。
じわりと目尻に涙が溜まる。
「貴方はァァァ、こんな私でもォォォ、お許しになるのでしょうかァァァ」
「旦那様、落ち着いてくださいませ。キヨノさんの手をお離しください」
中川さんが叫ぶがなんの変化もない。なりあきさまは恐ろしい形相をしているが、目だけがやたらと悲しそうだった。
そして、許す、ってなにを?
「キィィィヨノォォォォさァァァァァん」
怖い怖い怖い!
こんななりあきさま見たことがない。
早く元に戻ってください、なりあきさま。
「許すっ!許します!なりあきさま、許しますから早く良くなってください」
「私のォォォ罪をォォォ、お許しにィィィィなるのでしょうかァァァァ」
きりきりと手首が締められ、あっという間に手先は真っ白になった。
「許します!なりあきさまぁ、だから、お待ちしていますからぁ!お元気になられるのをお待ちしていますからぁ!またどこかに一緒に行くんですからぁぁ!」
「キィィヨォォノォォォォォォォ」
「なりあきさまああああっ!俺、待ってますからああああっ!」
気がつくと俺は泣き叫んでいた。
なりあきさまがじっとこちらを見ている。
「キィィヨォォォノォォォォォォ」
物の怪にでもなったような、この世のものとは思えない声でなりあきさまは何度も俺の名前を呼ぶ。
俺は早くあのなりあきさまの優しい声で名前を呼ばれたかった。
『キヨノさん、いいお名前ですね』
『キヨノさん、こちらへどうぞ』
『ただいまかえりました、キヨノさん』
『キスしていいですか、キヨノさん』
『キヨノさん、目を閉じて』
『キヨノさん、いってきます』
『キヨノさん、いってまいります。これが終わったらどこかへ行きましょう。どこがいいか考えておいてください。留守中お寂しい思いをさせてしまいますが、私は必ず戻ってまいりますからね。ね、キヨノさん』
「なりあきさまぁぁぁ」
「キヨノォォォォ」
涙でぼやける目でなりあきさまを見るとなりあきさまも泣いていた。
目から青紫の濁った液体がこぼれる。それは禍々しい妖火のように光り湯に落ちるとじゅっと音を立て嫌な臭いが上がった。
「こんなところに隠れていたのかっ」
「瘴気が!キヨノさんを早く」
「キヨノさん、こちらへ」
「なりあきさまっ」
なりあきさまの目からは次々と青紫の不気味な液体がこぼれ続ける。ぞわりぞわりが全身を這い回る。
なにやら唱えていたシノさんの声が途切れ、崩れ落ちる。それを小林さんが抱き留める。
すかさず、藤代さんが手を合わせ
おん ゆらゆら む
おん ゆらゆら いえろん えうてく
いえそに む
おゆこ ずねかがう
と唱え始める。
なりあきさまの掴む力が緩む。中川さんが俺を引っ張る。
「なりあきさまっ!」
俺の手は中川さんからハナさんへと渡された。
「俺、待ってます!」
最後は、そう叫んだ。
「ハナ、キヨノさんを頼む。
藤代、新しい湯を用意しろ。
私が口唱する」
中川さんの声がする。
俺はハナさんにひっぱられながらその場から離れる。
「なりあきさまあああ!みなさあああああん!」
「お急ぎください」
それだけ叫ぶと俺は洞窟の外へと出された。
檜の浴槽から水を汲むと、ハナさんはそこにあった山盛りの塩をむんずとつかみ桶の中に入れた。そして俺に手を合わせて目を閉じるように言うとそれを何杯も何杯もかけた。
すっかり身体が冷え切ったところで、いつもの風呂場に連れていかれた。
「しっかりお温まりになってください。着替えは用意しておきます」
「ハナさん」
「もうすぐですよ。どこにいるのかずっと探していましたが、なかなか旦那様の中から出てきませんでした。もう大丈夫。あれで楽におなりになるでしょう」
俺はなにか言いたかったのか、わからなくなった。ただ、なりあきさまと屋敷の人たちになにかを伝えたかった。
「お風呂から出たら、そのままお一人でお部屋にお戻りください。お送りすることはできません」
「はい……
わかりました。ありがとうございます」
「では、わたくしはこれで」
「ハナさん」
「はい」
「ありがとうございます。みなさんにも……」
ハナさんは目だけで笑ってこちらを見てくれた。
「あと少しの辛抱です。みなさんにはキヨノさんのお気持ちを伝えておきます」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
頭を下げるとハナさんは一礼してまた引き戸の向こうへと行ってしまった。
俺は濡れた肌襦袢を脱ぎ、温かい湯船に浸かった。
脱衣所にはぱりっとノリのきいた浴衣が用意してあった。ありがたくそれを着て、なりあきさまのお部屋に戻った。
もうドアには鍵がかかっていなかった。
ひどく疲れていた。
申し訳なく思いながら、俺はベッドに横になった。
手首がずきずきする。見るとなりあきさまにつかまれたところが青紫になって、指の跡までくっきりとついていた。
俺にできることは今はない。
俺はあの洞窟で見たなりあきさまと佐伯さんのことを思い出し、手を合わせた。
が、すぐにまぶたが落ち、そして眠ってしまった。
ぞわりぞわりとした。鳥肌が立ち、とても気持ち悪い。
俺は全部にびっくりしながら、中川さんについていった。肌に張りついた肌襦袢のせいで動きにくい。
ぼんやりとした青紫の光が向こうから漏れている。
足場は濡れていて滑りやすい。俺は裸足の足指に力を込めた。
低く唸るような声が聞こえる。
念仏?
とにかく不気味は場所だった。
少し行くと広い場所に出た。
おん ゆらゆら いえろん えうてく
いえそに む
おゆこ ずねかがう
え あまち さこわら あきたにむ
ゆらゆら おん ゆらゆら
唱えられているのは念仏ではなさそうだ。白装束に和紙で口元を覆ったシノさんが両手を合わせ、聞いたこともないくらい低い声で汗をだらだらたらしながら、唱えている。
「こちらです」
中川さんの声に俺は手で示されたほうを見た。
「なりあきさま!」
思わず叫ぶ。俺の声は洞窟内でわんわんと大きく響いたので、手で口を覆った。
洞窟と同じ石で浅い湯船が作られ、なりあきさまはそこに白い肌襦袢だけ着て横にされていた。
生きているのか。
青白く動かない、痩せこけたなりあきさまのお顔。
小さな湯気が立っているので、なりあきさまは湯に浸り、顔だけ出している。
近くに同じような浅い湯船があり、そこには佐伯さんがなりあきさまと同じように湯の中で横になっていた。
藤代さんとハナさんがなりあきさまのそばにつき、手を合わせて念を込めている。佐伯さんのそばには小林さんが念を込めている。
いったい、これはなんだ。
中川さんを見上げる。
「お命は取り留めました。あと少しなのです」
中川さんが苦しそうな声で言う。俺は「はい」と返事をする。
おん ゆらゆら いえろん えうてく
いえそに む
生きていらっしゃるのか。
俺はなりあきさまのお顔が見たくて浅い湯船に近づいた。
「きゃああああああっ!!!」
「キヨノさんっ!」
突然のことだった。
湯の中からなりあきさまがいきなり手を突きだし、俺の手首をきつく握った。
閉じられていたはずの目は開き爛々と光り、血走っている。
あのおきれいなお顔の面影がなくなったなりあきさまは恐ろしい力で俺の手を引っ張る。
怖くて動けない。
中川さんと藤代さんの俺を呼ぶ声がする。
ぞわりぞわりが這ってくる。なりあきさまが掴んだ手を伝って全身に広がる。
怖い怖い、気持ち悪い。
「キィヨォノォさァァん」
洞窟中を震わせる声だった。
地獄の底から聞こえてくる声、とはこのような声なのだろうか。
あのなりあきさまの優しい声とは似ても似つかない。
そんな声で呼ばれてもただただ恐ろしいだけだった。
じわりと目尻に涙が溜まる。
「貴方はァァァ、こんな私でもォォォ、お許しになるのでしょうかァァァ」
「旦那様、落ち着いてくださいませ。キヨノさんの手をお離しください」
中川さんが叫ぶがなんの変化もない。なりあきさまは恐ろしい形相をしているが、目だけがやたらと悲しそうだった。
そして、許す、ってなにを?
「キィィィヨノォォォォさァァァァァん」
怖い怖い怖い!
こんななりあきさま見たことがない。
早く元に戻ってください、なりあきさま。
「許すっ!許します!なりあきさま、許しますから早く良くなってください」
「私のォォォ罪をォォォ、お許しにィィィィなるのでしょうかァァァァ」
きりきりと手首が締められ、あっという間に手先は真っ白になった。
「許します!なりあきさまぁ、だから、お待ちしていますからぁ!お元気になられるのをお待ちしていますからぁ!またどこかに一緒に行くんですからぁぁ!」
「キィィヨォォノォォォォォォォ」
「なりあきさまああああっ!俺、待ってますからああああっ!」
気がつくと俺は泣き叫んでいた。
なりあきさまがじっとこちらを見ている。
「キィィヨォォォノォォォォォォ」
物の怪にでもなったような、この世のものとは思えない声でなりあきさまは何度も俺の名前を呼ぶ。
俺は早くあのなりあきさまの優しい声で名前を呼ばれたかった。
『キヨノさん、いいお名前ですね』
『キヨノさん、こちらへどうぞ』
『ただいまかえりました、キヨノさん』
『キスしていいですか、キヨノさん』
『キヨノさん、目を閉じて』
『キヨノさん、いってきます』
『キヨノさん、いってまいります。これが終わったらどこかへ行きましょう。どこがいいか考えておいてください。留守中お寂しい思いをさせてしまいますが、私は必ず戻ってまいりますからね。ね、キヨノさん』
「なりあきさまぁぁぁ」
「キヨノォォォォ」
涙でぼやける目でなりあきさまを見るとなりあきさまも泣いていた。
目から青紫の濁った液体がこぼれる。それは禍々しい妖火のように光り湯に落ちるとじゅっと音を立て嫌な臭いが上がった。
「こんなところに隠れていたのかっ」
「瘴気が!キヨノさんを早く」
「キヨノさん、こちらへ」
「なりあきさまっ」
なりあきさまの目からは次々と青紫の不気味な液体がこぼれ続ける。ぞわりぞわりが全身を這い回る。
なにやら唱えていたシノさんの声が途切れ、崩れ落ちる。それを小林さんが抱き留める。
すかさず、藤代さんが手を合わせ
おん ゆらゆら む
おん ゆらゆら いえろん えうてく
いえそに む
おゆこ ずねかがう
と唱え始める。
なりあきさまの掴む力が緩む。中川さんが俺を引っ張る。
「なりあきさまっ!」
俺の手は中川さんからハナさんへと渡された。
「俺、待ってます!」
最後は、そう叫んだ。
「ハナ、キヨノさんを頼む。
藤代、新しい湯を用意しろ。
私が口唱する」
中川さんの声がする。
俺はハナさんにひっぱられながらその場から離れる。
「なりあきさまあああ!みなさあああああん!」
「お急ぎください」
それだけ叫ぶと俺は洞窟の外へと出された。
檜の浴槽から水を汲むと、ハナさんはそこにあった山盛りの塩をむんずとつかみ桶の中に入れた。そして俺に手を合わせて目を閉じるように言うとそれを何杯も何杯もかけた。
すっかり身体が冷え切ったところで、いつもの風呂場に連れていかれた。
「しっかりお温まりになってください。着替えは用意しておきます」
「ハナさん」
「もうすぐですよ。どこにいるのかずっと探していましたが、なかなか旦那様の中から出てきませんでした。もう大丈夫。あれで楽におなりになるでしょう」
俺はなにか言いたかったのか、わからなくなった。ただ、なりあきさまと屋敷の人たちになにかを伝えたかった。
「お風呂から出たら、そのままお一人でお部屋にお戻りください。お送りすることはできません」
「はい……
わかりました。ありがとうございます」
「では、わたくしはこれで」
「ハナさん」
「はい」
「ありがとうございます。みなさんにも……」
ハナさんは目だけで笑ってこちらを見てくれた。
「あと少しの辛抱です。みなさんにはキヨノさんのお気持ちを伝えておきます」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
頭を下げるとハナさんは一礼してまた引き戸の向こうへと行ってしまった。
俺は濡れた肌襦袢を脱ぎ、温かい湯船に浸かった。
脱衣所にはぱりっとノリのきいた浴衣が用意してあった。ありがたくそれを着て、なりあきさまのお部屋に戻った。
もうドアには鍵がかかっていなかった。
ひどく疲れていた。
申し訳なく思いながら、俺はベッドに横になった。
手首がずきずきする。見るとなりあきさまにつかまれたところが青紫になって、指の跡までくっきりとついていた。
俺にできることは今はない。
俺はあの洞窟で見たなりあきさまと佐伯さんのことを思い出し、手を合わせた。
が、すぐにまぶたが落ち、そして眠ってしまった。
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