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第32話
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気温が高くなった。日も長い。
風呂がすぐに沸くので、薪を割る量も少なくなってきた。そのぶん、藤代さんから読み書きそろばんを習っている。今、カタカナが終わり、ひらがなの練習をしている。
夕方の薪割りも一人でこなすようになってきた。
俺につくことになってしまった藤代さんだが、本来は忙しい人だ。
あちこちをくるくると回って、何でも屋のように調整しながら屋敷がうまく回るようにしている。
だから俺と藤代さんは別行動をすることが増えてきた。
今日も俺は一人で薪を割る。
話し相手がいないのは寂しいけど、少し一人前に近づけたような気になれて、嬉しい。
怪我をしないように集中する。刃物を扱うときはより一層、注意しないと。
パッカーン、と薪が割れた気持ちのいい音がしたと同時に、なにか聞こえた気がした。
俺は首にかけた手ぬぐいで汗をぬぐい、辺りをうかがう。
「キヨノー!」
甲高い声。周りを見ると小さな男の子がいた。
「おまえ、どうやってここに入ってきた?」
驚いた!
身なりのいい、半ズボンの坊ちゃんがそこにいた。
まだ小さい。五つか六つか?
銀色の髪をしてるが、こめかみのところにくせがあるのかくるんと巻いている。そしてビー玉みたいに大きな緑の目。
その目で俺を見上げている。
「キヨノ」
なんで俺の名前、知っているんだ。
「迷子か」
「違う。おまえが祝言にも呼ばず、風呂にも入れてくれないからこうやって来た」
祝言?
風呂?
子どものつむじを上から見ながら、混乱した。
ちっちゃいのに偉そうな口ぶりだ。
「おまえ、誰だ」
「わたしを忘れたのか、キヨノ」
なんだかむっとしてきた。子ども相手だったが、「なんだとう!」と言わんばかりに俺もふんぞり返って上から見下ろしてやった。
「滑川だ」
「ナメカワ?」
「宰相のパーティーで会っただろう。三条院は違う名前で最初に紹介したがな」
宰相様のパーティー?あの紋付き袴で息苦しかったあれか。そのときのナメカワ?
「ぱれすの?!」
「思い出したか」
帝都の真ん中のぱれすにお住まいのスメラギ様。
いや、あのときお会いしたのはもっと恰幅のいいおじさんだった。なのに、目の前にいるのは小さな子ども。
「今、わたしのことをおじさんだったのに、と思ったな」
「いや、その」
「三条院もキヨノもわたしのことを忘れているから、腹を立てて、こうしてわざわざ風呂に入りに来てやっている」
姿かたちは子どもなので、余計に腹が立つな、やっぱり。
「早く風呂を沸かせ、キヨノ」
「本当にナメカワ様ですか」
「本当だ」
「どうやってここに?」
「わたしは天子だぞ。これくらいのことができて不思議はない」
そりゃ天子様なら偉大な力でできるかもしれないけれど、本当に?
俺は狐につままれたような気分だった。
「もういいだろう。早く風呂」
「まだ薪が足りません」
「なら早く割れ」
なんだこいつ。
「危ないから離れていてください」
俺は高い声できーきー話す子どもを危なくないところに立たせると薪割りをまた始めた。
ナメカワ様はそのあとおとなしくしていたので、俺は薪割りに集中できた。割り終わると小さな手押し車に薪を載せ、風呂の焚口まで運ぶ。
「沸かすのか」
「はい。水を汲んできます」
「蛇口はないのか」
「厨房にはありますが、風呂場にはありません」
風呂場に水の蛇口?なにを言い出すんだ。そんなもの、ありっこないだろう。
「なんだ不便だな」
「そうですか。では失礼します」
俺はナメカワ様をその場に残して井戸に向かった。風呂の焚口に近いから楽だ。田村様のお屋敷ではもっと遠かったし、風呂ももっと大きかったから時間がかかった。
桶二つを水でほどよくいっぱいにし、天秤棒で担ぐ。こぼれないように気をつけながら水を運び、風呂桶に入れていく。
ナメカワ様はほっぺたをぷんと膨らませていらいらしている。
「遅い!」
「申し訳ありません」
「風呂に入るだけでこんなに時間がかかるのか」
「そうですよ」
そう答えると俺はまた桶と天秤棒を担いで、井戸へ向かった。
俺は小林さんのように大きくないし、力も強くないので何べんも何べんも井戸と風呂桶を行き来しないといけない。藤代さんと一緒にやっていたときはもっと早かったけど、今は俺一人だけなので時間がかかる。大変だが、俺一人に任されている仕事があるのはいい。
ナメカワ様は大福のようなほっぺをぷうぷうふくらませている。生意気な子どもみたいな態度や言葉だが、小さな子がすねているみたいでどこかかわいい。手足もぷくぷくしている。
ようやく風呂桶を水でいっぱいにすると風呂の焚口に行くとナメカワ様に言った。ナメカワ様は緑の目をきらきらさせて俺の後をついてきた。
「やっとだな」
俺は焚口の前に据えた大きめの石に腰掛けると、焚口のふたを開け、中に細い木切れや燃えやすい焚き付けを入れ、火打石で火をつけた。気がつくとナメカワ様が隣にくっついていて、焚口の中を見ていた。
「危ないですよ、ナメカワ様」
「燃えている。熱い」
「ええ、もっと熱くなりますよ。子どもは皮膚が薄いから火傷してしまうかも」
「キヨノも子どもではないか」
「お…私は仕事で慣れていますから」
俺はナメカワ様を遠くに押しやり、火を見ながらだんだん太い薪を入れていく。俺は軍手をしているがナメカワ様に薪が当たってしまうととげが刺さってしまうかもしれない。もっとよく見せろとわがままを言うナメカワ様をあっちへこっちへ押しながら薪を入れる。
「もう。離れていてください」
「見たい!」
「火傷や怪我をしたらどうするんですか」
「しない!」
「邪魔されたら風呂が沸く時間がどんどん遅くなります」
ナメカワ様はまたぷくーっとほっぺたをふくらませた。
「あそこに座っていてください」
俺が離れたところにあった作業用の椅子を指さすと、ナメカワ様はいやいやと首を横に振る。
「キヨノの隣がいい!」
ああ、もう。
俺は焚口のふたを閉めると立ち上がり、作業用の椅子を引きずって俺が座っていた石の近くまで運んだ。
「どうぞ」
「キヨノー!」
ナメカワ様は両手を上げ、俺を見上げる。なにかと思い首をかしげると「早く!」と急かされ、ナメカワ様は背伸びをした。
ああ、背が低いから椅子に届かないのか。
俺は脇の下に手を入れてナメカワ様を持ち上げると椅子に座らせた。
「落ちないでくださいよ」
「ふふふふん」
ナメカワ様はご機嫌になり届かない両足をぷらぷらと揺らしている。大丈夫だろうか。
「キヨノ」
俺の心配をよそに、ナメカワ様は半ズボンのポケットに手をつっこみ、ごそごそしている。そして大切そうになにか取り出すと、そっと俺に手渡した。
これは……
「風呂を沸かすときにはこれがいるんだろう。ちゃんと用意してきたぞ」
見慣れた小さな竹の皮の包み。久しぶりにそっと開くと餡子玉が四つ、並んでいた。黒い餡子が二つ。抹茶餡が二つ。
「キヨノと食べようと思ってな」
どうしてこれを。
ちょっとうるっと目に涙がたまりそうになったときだった。
「くちょーっっっ!!」
突然、ナメカワ様が叫んだ。
「使えないネズミめっ」
「どうされましたか」
「せっかくこれからだというのに戻らねばならぬ。くちょーっ!」
ナメカワ様はこれ以上ないくらいに大福ほっぺたをふくらませ、唇をとがらせた。そして手足をばたばたさせる。俺は慌てて立ち上がり、ナメカワ様を椅子から下ろした。
「キヨノ、それはおまえにやる。また来る。次は風呂に絶対入る!」
そう言うとナメカワ様は走り出した。
わっ。そっちへ行ったらお庭の木にぶつかる!
慌てて俺も追いかけるがそこには誰もいなかった。
またもや狐につままれた気分だったが、竹の皮に餡子玉が四つ、俺が座っていた石の上に置かれていた。
風呂がすぐに沸くので、薪を割る量も少なくなってきた。そのぶん、藤代さんから読み書きそろばんを習っている。今、カタカナが終わり、ひらがなの練習をしている。
夕方の薪割りも一人でこなすようになってきた。
俺につくことになってしまった藤代さんだが、本来は忙しい人だ。
あちこちをくるくると回って、何でも屋のように調整しながら屋敷がうまく回るようにしている。
だから俺と藤代さんは別行動をすることが増えてきた。
今日も俺は一人で薪を割る。
話し相手がいないのは寂しいけど、少し一人前に近づけたような気になれて、嬉しい。
怪我をしないように集中する。刃物を扱うときはより一層、注意しないと。
パッカーン、と薪が割れた気持ちのいい音がしたと同時に、なにか聞こえた気がした。
俺は首にかけた手ぬぐいで汗をぬぐい、辺りをうかがう。
「キヨノー!」
甲高い声。周りを見ると小さな男の子がいた。
「おまえ、どうやってここに入ってきた?」
驚いた!
身なりのいい、半ズボンの坊ちゃんがそこにいた。
まだ小さい。五つか六つか?
銀色の髪をしてるが、こめかみのところにくせがあるのかくるんと巻いている。そしてビー玉みたいに大きな緑の目。
その目で俺を見上げている。
「キヨノ」
なんで俺の名前、知っているんだ。
「迷子か」
「違う。おまえが祝言にも呼ばず、風呂にも入れてくれないからこうやって来た」
祝言?
風呂?
子どものつむじを上から見ながら、混乱した。
ちっちゃいのに偉そうな口ぶりだ。
「おまえ、誰だ」
「わたしを忘れたのか、キヨノ」
なんだかむっとしてきた。子ども相手だったが、「なんだとう!」と言わんばかりに俺もふんぞり返って上から見下ろしてやった。
「滑川だ」
「ナメカワ?」
「宰相のパーティーで会っただろう。三条院は違う名前で最初に紹介したがな」
宰相様のパーティー?あの紋付き袴で息苦しかったあれか。そのときのナメカワ?
「ぱれすの?!」
「思い出したか」
帝都の真ん中のぱれすにお住まいのスメラギ様。
いや、あのときお会いしたのはもっと恰幅のいいおじさんだった。なのに、目の前にいるのは小さな子ども。
「今、わたしのことをおじさんだったのに、と思ったな」
「いや、その」
「三条院もキヨノもわたしのことを忘れているから、腹を立てて、こうしてわざわざ風呂に入りに来てやっている」
姿かたちは子どもなので、余計に腹が立つな、やっぱり。
「早く風呂を沸かせ、キヨノ」
「本当にナメカワ様ですか」
「本当だ」
「どうやってここに?」
「わたしは天子だぞ。これくらいのことができて不思議はない」
そりゃ天子様なら偉大な力でできるかもしれないけれど、本当に?
俺は狐につままれたような気分だった。
「もういいだろう。早く風呂」
「まだ薪が足りません」
「なら早く割れ」
なんだこいつ。
「危ないから離れていてください」
俺は高い声できーきー話す子どもを危なくないところに立たせると薪割りをまた始めた。
ナメカワ様はそのあとおとなしくしていたので、俺は薪割りに集中できた。割り終わると小さな手押し車に薪を載せ、風呂の焚口まで運ぶ。
「沸かすのか」
「はい。水を汲んできます」
「蛇口はないのか」
「厨房にはありますが、風呂場にはありません」
風呂場に水の蛇口?なにを言い出すんだ。そんなもの、ありっこないだろう。
「なんだ不便だな」
「そうですか。では失礼します」
俺はナメカワ様をその場に残して井戸に向かった。風呂の焚口に近いから楽だ。田村様のお屋敷ではもっと遠かったし、風呂ももっと大きかったから時間がかかった。
桶二つを水でほどよくいっぱいにし、天秤棒で担ぐ。こぼれないように気をつけながら水を運び、風呂桶に入れていく。
ナメカワ様はほっぺたをぷんと膨らませていらいらしている。
「遅い!」
「申し訳ありません」
「風呂に入るだけでこんなに時間がかかるのか」
「そうですよ」
そう答えると俺はまた桶と天秤棒を担いで、井戸へ向かった。
俺は小林さんのように大きくないし、力も強くないので何べんも何べんも井戸と風呂桶を行き来しないといけない。藤代さんと一緒にやっていたときはもっと早かったけど、今は俺一人だけなので時間がかかる。大変だが、俺一人に任されている仕事があるのはいい。
ナメカワ様は大福のようなほっぺをぷうぷうふくらませている。生意気な子どもみたいな態度や言葉だが、小さな子がすねているみたいでどこかかわいい。手足もぷくぷくしている。
ようやく風呂桶を水でいっぱいにすると風呂の焚口に行くとナメカワ様に言った。ナメカワ様は緑の目をきらきらさせて俺の後をついてきた。
「やっとだな」
俺は焚口の前に据えた大きめの石に腰掛けると、焚口のふたを開け、中に細い木切れや燃えやすい焚き付けを入れ、火打石で火をつけた。気がつくとナメカワ様が隣にくっついていて、焚口の中を見ていた。
「危ないですよ、ナメカワ様」
「燃えている。熱い」
「ええ、もっと熱くなりますよ。子どもは皮膚が薄いから火傷してしまうかも」
「キヨノも子どもではないか」
「お…私は仕事で慣れていますから」
俺はナメカワ様を遠くに押しやり、火を見ながらだんだん太い薪を入れていく。俺は軍手をしているがナメカワ様に薪が当たってしまうととげが刺さってしまうかもしれない。もっとよく見せろとわがままを言うナメカワ様をあっちへこっちへ押しながら薪を入れる。
「もう。離れていてください」
「見たい!」
「火傷や怪我をしたらどうするんですか」
「しない!」
「邪魔されたら風呂が沸く時間がどんどん遅くなります」
ナメカワ様はまたぷくーっとほっぺたをふくらませた。
「あそこに座っていてください」
俺が離れたところにあった作業用の椅子を指さすと、ナメカワ様はいやいやと首を横に振る。
「キヨノの隣がいい!」
ああ、もう。
俺は焚口のふたを閉めると立ち上がり、作業用の椅子を引きずって俺が座っていた石の近くまで運んだ。
「どうぞ」
「キヨノー!」
ナメカワ様は両手を上げ、俺を見上げる。なにかと思い首をかしげると「早く!」と急かされ、ナメカワ様は背伸びをした。
ああ、背が低いから椅子に届かないのか。
俺は脇の下に手を入れてナメカワ様を持ち上げると椅子に座らせた。
「落ちないでくださいよ」
「ふふふふん」
ナメカワ様はご機嫌になり届かない両足をぷらぷらと揺らしている。大丈夫だろうか。
「キヨノ」
俺の心配をよそに、ナメカワ様は半ズボンのポケットに手をつっこみ、ごそごそしている。そして大切そうになにか取り出すと、そっと俺に手渡した。
これは……
「風呂を沸かすときにはこれがいるんだろう。ちゃんと用意してきたぞ」
見慣れた小さな竹の皮の包み。久しぶりにそっと開くと餡子玉が四つ、並んでいた。黒い餡子が二つ。抹茶餡が二つ。
「キヨノと食べようと思ってな」
どうしてこれを。
ちょっとうるっと目に涙がたまりそうになったときだった。
「くちょーっっっ!!」
突然、ナメカワ様が叫んだ。
「使えないネズミめっ」
「どうされましたか」
「せっかくこれからだというのに戻らねばならぬ。くちょーっ!」
ナメカワ様はこれ以上ないくらいに大福ほっぺたをふくらませ、唇をとがらせた。そして手足をばたばたさせる。俺は慌てて立ち上がり、ナメカワ様を椅子から下ろした。
「キヨノ、それはおまえにやる。また来る。次は風呂に絶対入る!」
そう言うとナメカワ様は走り出した。
わっ。そっちへ行ったらお庭の木にぶつかる!
慌てて俺も追いかけるがそこには誰もいなかった。
またもや狐につままれた気分だったが、竹の皮に餡子玉が四つ、俺が座っていた石の上に置かれていた。
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