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本編
07. 俺は元気です - リノ
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甘いカモミールの香り。
香ばしい卵の匂い。
今朝も穏やかな低い声で起こされる。
「旦那様、朝ですよ」
「ふぁい」
俺は上掛けの中からくぐもった声を上げる。
「お加減でも悪いのですか?」
丸まっている俺にジュリアス様が声をかけてくれる。
「いや…もうちょっとしたら起きますから…」
「では、お茶を淹れておきます」
ジュリアス様が寝室から出て行った。
はあああああああああっ!
俺は盛大に息を吐く。
おはようなんだよ。
起きてるよ。
起きられないんだよ、ばかあっ!
元気な男の子の朝と言えば、ほら、ね。
ジュリアス様と結婚してから2か月近く。
ようやく、俺も落ち着いてきた。
仕事と勉強のバランスも取れるようになったし、ちゃちゃちゃんと「ジュリさん」と呼ぶ練習もしているし、この間久々に飲んだら絡まれて酔い潰されてしまったのであとは酒の練習か。
なんてくらいの余裕が出てきた。
ほっとしたせいか、ほら、さ。
朝出かけて、夜帰ってきて飯食って勉強して寝る。
いつヌくんだ?
夜?
ジュリアス様が隣にいるのに?
さすが騎士様だけあって、辺りの気配にはすごく敏感だ。
たまに「昨日の夜は猫が3匹通った」と朝、教えてくれるくらい。
朝は俺、ぎりぎりまで寝てるし。
今からヌく?
まさか。
ああ、こんな状態で着替えてご飯食べられない!
こんなのジュリアス様に見せられない!
わーん!鎮まりたまえ!
「旦那様、本当に遅れますよ」
ぎゃああああ!
来ちゃだめえええええええええっ!
ジュリアス様がまた寝室に入ってきた。
「顔が赤いですね。
熱でもあるんですか?」
ジュリアス様は上掛けをずらし、俺の額に手を当てる。
大きな手。
俺たちは結婚式の後、館からこの小屋に戻るのに手をつないだくらいでほかにはさわってない。
必要ないじゃん、男2人で。
「熱はなし。
それなら…」
うわっ!
ジュリアス様は上掛けを全部はがした。
「なななななんでもないですってばっ!」
俺が枕に顔を埋め、身体をより丸めて叫ぶとひょいと身体を上向きにされる。
やーだー!
こんなところで、騎士様のたくましさを発揮しないでください。
「ああ、これはつらいですね」
ぎゃあああああああああああ!
見るな!
俺の股間を凝視するんじゃねぇっ!
「そ、そんなにじっくり見ないでくださいっ!
わかったならもう少しひとりにしておいてっ!
そのうち治まりますから!
熱、ありません!
俺、元気ですから!」
恥ずかしくて大きな声を出しちゃう!
枕は抱えたままだけど。
「はい、元気ですね。
もう時間もないことだし、楽にしてあげます」
へ?
ジュリアス様が寝衣のズボンに手をかけた。
待て待て待て待て待て!
「ちょちょちょちょっ、なにしてるんですかっ」
俺はズボンを引き上げながら、ジュリアス様を枕の端から見た。
ジュリアス様は慌てるわけでも恥ずかしがるわけでもなく、平然としていらっしゃる。
「窮屈だから」
「いや、違うでしょっ。
ぎゃあ、ズボンずらさないでっ。
あ、ばかっ!
やめろって!!」
俺の必死の抵抗はまったく抵抗とみなされていないようで、あっさりとズボンを下着ごと抜き取られた。
さすが騎士様だなぁ。
じゃなくて。
いやあああああああああああっ!
俺の天にも昇らんとするムスコさまをそんなに見ないでってばああああああっ。
「こんなにして身体に悪いですよ、旦那様」
「あんたに言われたくねぇよっ!
もういいからっ!」
ジュリアス様は左手で俺の右肩をぐっとベッドに押しつけ、右手を伸ばしてきた。
すんげぇ力!
「だめだめだめだめだめっ!
だめだったら、ジュリアス様っ!
もうやめてっっっっ
あんっ」
やっべっ!
かわいい声が出ちゃった。
ついでにアレも出ちゃった。
ちょっとさわられただけで出ちゃうって、どういうことな…
「んんんっ」
ジュリアス様はまだ出ているのに、そこから最後まで搾り取るように適度な力を加えて何度かしごいた。
い、いっぱい出た…
俺ははぁはぁと肩で息をしている。
ようやくジュリアス様は右肩から手を離した。
ちらりと見えたジュリアス様の右手は白い液体でぬめっていた。
「もうやだあ…」
俺は両腕で目元を覆った。
ジュリアス様は部屋から出ると、湯で濡らした布を持ってきて俺の下半身を拭き、軽く上掛けをかけてくれた。
それはからかうこともなく、まるで傷の手当てをしているような作業だった。
「着替え、置いておきますね」
そう言うと、ジュリアス様は部屋を出ていった。
俺が赤い顔をして部屋から出てくると、卵はパンにはさまれていた。
ジュリアス様は何事もなかったように、カモミールティーを淹れてくれる。
俺はむくれたまま椅子に座ると、朝ごはんを食べ始めた。
俺のことをしてくれるとジュリアス様も静かに食べ始めた。
「なんで」
俺が声を出すと、ジュリアス様が手を止めた。
「あんなことをしたんですか?」
「見ていてつらそうだったし、時間がなかったから」
「は?」
「どうやったら早く出せるのか、知っていたから」
「なんで?!」
「騎士団に入ったらすぐに覚えることですよ。
溜まっていたら戦いにも支障をきたすこともありますしね」
「えええええええええええっ?!」
そうなの?
騎士様ってそうなの?
「自分のだけでなく上官のお世話もしなくてはならないので、経験はたくさんあります」
ちょちょちょちょちょちょっ!
お、俺、今度から騎士様を見る目が変わっちゃいそうだよっ!
「今朝は時間がなかったのですぐにすませてしまいましたが、お望みならもっと時間をかけてすることも可の」
「わああああああああああああっ!
朝から何言ってんですかっ!
あ、あんたは溜まったらどうしてるんですか?」
「私は日中ここでひとりですから」
あ…
「必要ならば花街にも行ってください」
「それはしない、って言ってるでしょっ!」
「では、またお手伝いします」
「い、いりませんっ!
お断りします!
じ、自分のことは自分でできるんでっ。
あ。あああああああ!
ももももう、俺、行かなくちゃ!」
ジュリアス様がヘンなことを言い出す前に俺は席を立った。
もももももうっ、やめてよううううううっ!
同時にジュリアス様も席を立った。
いつも玄関まで見送ってくれる。
の前に。
いつも、これがいやだ。
けど、やらなきゃ。
玄関先で俺はしゃがんでジュリアス様の足首に足枷をはめ、鍵をかけた。
今日もなるべく早く帰ってきますからね、ジュリアス様。
「旦那様」
ジュリアス様を見上げる。
「私はジュリですよ」
ちっ、気づいていやがりましたか。
さっき、イかされるとき「ジュリアス様」と呼んでしまったから。
はいはい、わかりましたよ。
俺は立ち上がり、
「いってきます、ジュリさん」
「いってらっしゃい、旦那様」
と言ってドアを開けた。
これが甘い夫婦なら、いってきますのキスなんかで出かけ…
ジュリアス様とキスぅ?!
だめだめだめだめだめっ!
ありえない!
だめだあああああああ!
ボンっと顔から火を吹く音がした。
「旦那様?」
「いいいいいいや、なんでもない」
「急いでくださね」
「はーい」
俺は走って館に向かった。
香ばしい卵の匂い。
今朝も穏やかな低い声で起こされる。
「旦那様、朝ですよ」
「ふぁい」
俺は上掛けの中からくぐもった声を上げる。
「お加減でも悪いのですか?」
丸まっている俺にジュリアス様が声をかけてくれる。
「いや…もうちょっとしたら起きますから…」
「では、お茶を淹れておきます」
ジュリアス様が寝室から出て行った。
はあああああああああっ!
俺は盛大に息を吐く。
おはようなんだよ。
起きてるよ。
起きられないんだよ、ばかあっ!
元気な男の子の朝と言えば、ほら、ね。
ジュリアス様と結婚してから2か月近く。
ようやく、俺も落ち着いてきた。
仕事と勉強のバランスも取れるようになったし、ちゃちゃちゃんと「ジュリさん」と呼ぶ練習もしているし、この間久々に飲んだら絡まれて酔い潰されてしまったのであとは酒の練習か。
なんてくらいの余裕が出てきた。
ほっとしたせいか、ほら、さ。
朝出かけて、夜帰ってきて飯食って勉強して寝る。
いつヌくんだ?
夜?
ジュリアス様が隣にいるのに?
さすが騎士様だけあって、辺りの気配にはすごく敏感だ。
たまに「昨日の夜は猫が3匹通った」と朝、教えてくれるくらい。
朝は俺、ぎりぎりまで寝てるし。
今からヌく?
まさか。
ああ、こんな状態で着替えてご飯食べられない!
こんなのジュリアス様に見せられない!
わーん!鎮まりたまえ!
「旦那様、本当に遅れますよ」
ぎゃああああ!
来ちゃだめえええええええええっ!
ジュリアス様がまた寝室に入ってきた。
「顔が赤いですね。
熱でもあるんですか?」
ジュリアス様は上掛けをずらし、俺の額に手を当てる。
大きな手。
俺たちは結婚式の後、館からこの小屋に戻るのに手をつないだくらいでほかにはさわってない。
必要ないじゃん、男2人で。
「熱はなし。
それなら…」
うわっ!
ジュリアス様は上掛けを全部はがした。
「なななななんでもないですってばっ!」
俺が枕に顔を埋め、身体をより丸めて叫ぶとひょいと身体を上向きにされる。
やーだー!
こんなところで、騎士様のたくましさを発揮しないでください。
「ああ、これはつらいですね」
ぎゃあああああああああああ!
見るな!
俺の股間を凝視するんじゃねぇっ!
「そ、そんなにじっくり見ないでくださいっ!
わかったならもう少しひとりにしておいてっ!
そのうち治まりますから!
熱、ありません!
俺、元気ですから!」
恥ずかしくて大きな声を出しちゃう!
枕は抱えたままだけど。
「はい、元気ですね。
もう時間もないことだし、楽にしてあげます」
へ?
ジュリアス様が寝衣のズボンに手をかけた。
待て待て待て待て待て!
「ちょちょちょちょっ、なにしてるんですかっ」
俺はズボンを引き上げながら、ジュリアス様を枕の端から見た。
ジュリアス様は慌てるわけでも恥ずかしがるわけでもなく、平然としていらっしゃる。
「窮屈だから」
「いや、違うでしょっ。
ぎゃあ、ズボンずらさないでっ。
あ、ばかっ!
やめろって!!」
俺の必死の抵抗はまったく抵抗とみなされていないようで、あっさりとズボンを下着ごと抜き取られた。
さすが騎士様だなぁ。
じゃなくて。
いやあああああああああああっ!
俺の天にも昇らんとするムスコさまをそんなに見ないでってばああああああっ。
「こんなにして身体に悪いですよ、旦那様」
「あんたに言われたくねぇよっ!
もういいからっ!」
ジュリアス様は左手で俺の右肩をぐっとベッドに押しつけ、右手を伸ばしてきた。
すんげぇ力!
「だめだめだめだめだめっ!
だめだったら、ジュリアス様っ!
もうやめてっっっっ
あんっ」
やっべっ!
かわいい声が出ちゃった。
ついでにアレも出ちゃった。
ちょっとさわられただけで出ちゃうって、どういうことな…
「んんんっ」
ジュリアス様はまだ出ているのに、そこから最後まで搾り取るように適度な力を加えて何度かしごいた。
い、いっぱい出た…
俺ははぁはぁと肩で息をしている。
ようやくジュリアス様は右肩から手を離した。
ちらりと見えたジュリアス様の右手は白い液体でぬめっていた。
「もうやだあ…」
俺は両腕で目元を覆った。
ジュリアス様は部屋から出ると、湯で濡らした布を持ってきて俺の下半身を拭き、軽く上掛けをかけてくれた。
それはからかうこともなく、まるで傷の手当てをしているような作業だった。
「着替え、置いておきますね」
そう言うと、ジュリアス様は部屋を出ていった。
俺が赤い顔をして部屋から出てくると、卵はパンにはさまれていた。
ジュリアス様は何事もなかったように、カモミールティーを淹れてくれる。
俺はむくれたまま椅子に座ると、朝ごはんを食べ始めた。
俺のことをしてくれるとジュリアス様も静かに食べ始めた。
「なんで」
俺が声を出すと、ジュリアス様が手を止めた。
「あんなことをしたんですか?」
「見ていてつらそうだったし、時間がなかったから」
「は?」
「どうやったら早く出せるのか、知っていたから」
「なんで?!」
「騎士団に入ったらすぐに覚えることですよ。
溜まっていたら戦いにも支障をきたすこともありますしね」
「えええええええええええっ?!」
そうなの?
騎士様ってそうなの?
「自分のだけでなく上官のお世話もしなくてはならないので、経験はたくさんあります」
ちょちょちょちょちょちょっ!
お、俺、今度から騎士様を見る目が変わっちゃいそうだよっ!
「今朝は時間がなかったのですぐにすませてしまいましたが、お望みならもっと時間をかけてすることも可の」
「わああああああああああああっ!
朝から何言ってんですかっ!
あ、あんたは溜まったらどうしてるんですか?」
「私は日中ここでひとりですから」
あ…
「必要ならば花街にも行ってください」
「それはしない、って言ってるでしょっ!」
「では、またお手伝いします」
「い、いりませんっ!
お断りします!
じ、自分のことは自分でできるんでっ。
あ。あああああああ!
ももももう、俺、行かなくちゃ!」
ジュリアス様がヘンなことを言い出す前に俺は席を立った。
もももももうっ、やめてよううううううっ!
同時にジュリアス様も席を立った。
いつも玄関まで見送ってくれる。
の前に。
いつも、これがいやだ。
けど、やらなきゃ。
玄関先で俺はしゃがんでジュリアス様の足首に足枷をはめ、鍵をかけた。
今日もなるべく早く帰ってきますからね、ジュリアス様。
「旦那様」
ジュリアス様を見上げる。
「私はジュリですよ」
ちっ、気づいていやがりましたか。
さっき、イかされるとき「ジュリアス様」と呼んでしまったから。
はいはい、わかりましたよ。
俺は立ち上がり、
「いってきます、ジュリさん」
「いってらっしゃい、旦那様」
と言ってドアを開けた。
これが甘い夫婦なら、いってきますのキスなんかで出かけ…
ジュリアス様とキスぅ?!
だめだめだめだめだめっ!
ありえない!
だめだあああああああ!
ボンっと顔から火を吹く音がした。
「旦那様?」
「いいいいいいや、なんでもない」
「急いでくださね」
「はーい」
俺は走って館に向かった。
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