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My T かけら(1)
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グラスにレモネードシロップとジンジャーエールシロップ、レモネードのほうをやや多めに。
氷をからんからんと放り込み、よく冷えた炭酸水を注いで混ぜると、ティグは藤堂の前にそのグラスを置いた。
藤堂は礼を言って、それを一口飲む。
しっかりした酸味とパンチの効いたジンジャーが後味をすっきりさせている。
梅雨が近く、気温と湿度が高い今日のような日にはぴったりの飲み物だ。
時刻は午後4時すぎ。
休みの土曜日だが、レネは朝からレークスの厨房に入って新しいケーキの試作をしていた。
興が乗ったのか、うまくいかないのか、バイトが終わった藤堂がレークスにレネを迎えに来てもまだ区切りがついていなかった。
それでも藤堂を気にして作業を切り上げようとしたのを藤堂が止めた。
そのやり取りを聞いていたティグが3階の自分の居住スペースで待っていたらいい、と声をかけたのだ。
藤堂のリクエストに応えた飲み物を出すと、ティグはそのままキッチンに立った。
その姿を藤堂は小さなカウンターから覗いている。
「今晩用にコールスローを仕込んでおこうと思って」
ティグは冷蔵庫からキャベツやにんじん、コーンなどを取り出した。
そして手際よくそれらを刻んでいく。
「ねぇ、ティグ」
「ん?」
「靖友くんてさ」
「ん」
「背が高くて、顔もよくて、性格もよくて、世話好きでしょ」
「ああ」
「大学でめちゃめちゃモテてる」
200607
氷をからんからんと放り込み、よく冷えた炭酸水を注いで混ぜると、ティグは藤堂の前にそのグラスを置いた。
藤堂は礼を言って、それを一口飲む。
しっかりした酸味とパンチの効いたジンジャーが後味をすっきりさせている。
梅雨が近く、気温と湿度が高い今日のような日にはぴったりの飲み物だ。
時刻は午後4時すぎ。
休みの土曜日だが、レネは朝からレークスの厨房に入って新しいケーキの試作をしていた。
興が乗ったのか、うまくいかないのか、バイトが終わった藤堂がレークスにレネを迎えに来てもまだ区切りがついていなかった。
それでも藤堂を気にして作業を切り上げようとしたのを藤堂が止めた。
そのやり取りを聞いていたティグが3階の自分の居住スペースで待っていたらいい、と声をかけたのだ。
藤堂のリクエストに応えた飲み物を出すと、ティグはそのままキッチンに立った。
その姿を藤堂は小さなカウンターから覗いている。
「今晩用にコールスローを仕込んでおこうと思って」
ティグは冷蔵庫からキャベツやにんじん、コーンなどを取り出した。
そして手際よくそれらを刻んでいく。
「ねぇ、ティグ」
「ん?」
「靖友くんてさ」
「ん」
「背が高くて、顔もよくて、性格もよくて、世話好きでしょ」
「ああ」
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200607
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